新元号「令和」に決定。

宮司です。たった今、新元号が発表されました。「令和」(れいわ)です。予てから日本の古典も典拠に加える、という前触れでしたがなぜ今までそうしなかったのか不思議なくらいですね。

今回は「万葉集」からの出典です。第一印象はすっきししたかんじでした。昭和との類似性もありますが、やはり典拠の本来の意味合いである「きよく風和らぎ」が万葉集らしい素敵な言霊ですね。
嘉辰令月(かしんれいげつ)とも使われる「良い日月、良い時節」も今回の御世替わりにぴったりです。

梅の花といえば菅原道真公が思い浮かびます。天神信仰は時代により変遷があり、今日では「学問の神様」として広く進行されていますが、私は讒言にて左遷されても皇室を恨まず、最後まで忠臣として志を貫いた潔さが後世に神として祀られたのだと思います。単に怨霊を鎮める為に祀られただけでは今日のような天神信仰としての広まりはあり得ないからです。
長州の高杉晋作が「勤王の忠臣」としての管公の生き様を信仰されており、騎兵隊の軍旗は「菅原大神」と墨書されています。
高杉晋作は管公のように「不遇のまま死んでも、歴史が最後に評価する」という志を強く信仰していました。ご自身がやはり君主に誤解されていわれのない罪を着せられて牢獄に入れられたときも管公への信仰を不遇の境遇にあって心の拠り所とされた話が私は好きです。
安倍晋三首相の「晋」は高杉晋作に由来しているとご本人のコメントがありますので、何となくそのような御縁も有るのでは無いかと感じております。