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7月10日 金比羅祭 (こんぴらさい)
かつて新川神社の鳥居前の道を挟んだ新庄町178番地に鎮座していた一坪程の金比羅社の祭礼日。
口伝で聞いておりますことには元来、金刀比羅社は新庄町の商売を商う有志が集い建立された私的な祠でありました。
ところが祠を維持管理していた有志団体が何らかの事情で祭祀継続が不可能となり、御神体は新川神社に合祀され、境内として使用していた土地は神社に贈与をされたという事を聞いております。
登記簿によると昭和6年8月6日境内地の贈与を受け、昭和9年6月22日に神社財産として「境外登録」されておりますので、遅くとも昭和6年7月10日の例祭を最後に新川神社に移転されたのであろうと推測されます。
移転先としては昭和27年国有地から神社境内地払い下げのための実測地図には「金比羅」と記された祠が記載されていますので境内に遷座されたと考えられます。
平成18年頃まではその遺跡らしき基壇が境内に残っていたので何時に合祀されたかは不明ですが昭和27年以降に新川神社本殿に合祀された様です。
現在は当時金比羅社を崇敬していた有志団体は無くなりましたので、慣習的に近所の縁故にある有志の方(六軒)が後を継いで年に1度の例祭(7月10日)に参拝されます。
このような現在の祭礼の在り方から見ても「新川神社直属の境内社」ではなく「民間信仰の祠を維持困難に付き崇敬者からお預かりした」といういきさつであると思われます。