御祭神は素盞鳴尊(すさのおのみこと)(日本書紀)で、この神様は古事記では速須佐之男命(はやすさのおのみこと)と書かれている。素盞鳴尊は暴風・農耕・植林・冶金(やきん)・災難除けなどの御利益がある神として全国的に崇敬される。素盞鳴尊を祀る神社には京都の八坂神社が有名である。
古来、飯野郷の上飯野村は常願寺川の洪水に絶えず悩まされてきた。薬師岳から流れる真川の支谷・スゴ川は常願寺川の源流の一つ。薬師岳を信仰する住民は薬師如来とその垂迹(すいじゃく)である素盞鳴尊を勧請し、水害・疫病除けを祈願したのがその始まりといわれる。上飯野村・下飯野村が「越中四群絵図」(承応三年~明暦四年作製)に描かれ、その村立は明暦二年(1656)の洪水後と伝えられることから素盞鳴社の創立は江戸前期と推定される。
即ち、明暦の洪水を契機に飯野郷の北の鎮守として下飯野に刀尾社(たちおしゃ)(祭神 素盞鳴尊)、南の鎮守として上飯野に素盞鳴社を創設されたと伝承される。
昭和三十六年 社殿を改築する。
現在は天照皇大神を合祀、五穀豊穣・村内安全と益々尊崇が篤い。
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