「日本酒造りと林酒造について」第25回お宮で飲もう会開催。

宮司です。なんやかんや言っている間に霜月突入で、急いでブログ更新です。
今回のお宮で飲もう会は「日本酒造りと林酒造について」と題し、林酒造場、杜氏 林秀樹社長にお越しいただきました。詳しくは当HPのトップから入れます「青年団 若鷹会」のHPに詳しいのでそちらをご覧戴きますれば、講演の内容が動画でご覧戴けます。

「御神酒あがらぬ神は無し」と昔から言われますように、お酒と日本人は良好な関係を保持してきた伝統があります。「養老儀制令」養老二年(718)制定、天平宝字元年(757)施行の我が国の基本法令に下記の定めが見えます。春の豊作を祈る田祭の時のお定めには

「凡そ春時祭田の日、郷の老者を集めて、一たび郷飲酒礼(ごういんしゅらい)行え。
人をして尊長養老の道を知らしめよ。其れ酒肴等の物は、公廨(くがい)を出し供せ。」

(現代訳)
春時の祭田の日には、郷の老者を集めて、郷飲酒礼を行うこと。人々に長を尊び老を養う道を知らしめること。お酒と肴は公費にて支出せよ。{酒肴等の物は公廨〔くげ/くうげ/くがい〕(官物・正税)を出して供すること。}

なんて良い国なんだー、日本はー!って思いません?憲法でお祭りの日には敬老精神を持って酒宴を行え、経費は持ってやる!って憲法で決まっているんですからねー。呑兵衛天国ですな。

この条文に対する『令集解』の「一云(あるにいう)」には、これら祭礼にあたって
「男女悉く集まり、国家の法を告げ知らしめ訖(おわ)る」とあり、春祭りに対して役所から公費が出る代わりに、伝統的な村の祭りに国家の統制が及んでいる事が見られます。

要はお酒を酌み交わし、そのかわりちゃんと人としての道徳を広めていた、というお国柄なんですな。そんなことを思いながらお酒を吞むとひと味違いませんか?みなさん。