月別アーカイブ: 2017年12月

12月3日お宮で飲もう会#22しめ縄講習会&忘年会開催

宮司です。師走も半ば近くで、慌ただしい日々が続きます。
本日、除雪車を初走行させました。事前に天気の良い日にオイル交換やら、バッテリーチェックやら、可動部オイル差し、塗装の剥げた部分の再塗装(雪が付着するので大事)などしてますのでバッチリ!
これを怠ると余計な時間と労力を費やしますので除雪車だけは自分の手で念入りにメンテします。
総代会の上井石庭さんもブルで境内除雪戴きました。本当に有り難いことです。

では、12月3日、夜の部の様子を紹介したいと思います。

ご覧の通り、今回も大変盛り上がりました!参加者の皆さんからの差し入れも当会ならではのしきたりです。初回から会費はなるべく抑えて手弁当で集まって楽しむ、というのが意外に面白いんです。持ち込まれた物が意外に美味しかったりすると、ボキャブラリー増えるじゃないですか。「いや、今まで食べず嫌いだったけど好きになった!」とか有るわけですよ。いやー、今回も楽しく過ごせました。色々差し入れなどお気遣い戴きました方々に御礼申し上げます。

多少、近所にご迷惑をお掛けしていますが、ご理解戴きたいと思います。こちらも節度を以て大人の酒を飲みたいと思います。

次は、寒中禊ぎですね。かなり募集が多いようです、定員60名ですので「我こそは!」の方はお早めのエントリーをお薦めいたします。

菅原道真公御真影掛け軸 修復

こんちは、宮司です。ようやく社報の原稿を入稿しましたので遅くなりましたがご報告です。

伝説に因りますと初代新庄城主三輪飛騨守長職が新川神社に奉納されたとされる土佐将監(光信)筆・菅原道真公の御真影の掛け軸の修復が完了して12月3日、納品されました!

越中志徴(えっちゅうしちょう)には

「元和元年夏の洪水に、社頭水底と成、神器悉く没失。其此相残るものは、天満宮の御影と云て一軸今にあり。(略)」とあるので、四百年前の洪水ですべてが流された中で唯一、四〇〇年以前の遺品であり、初代新庄城主三輪飛騨守長職[生没:生年月日不肖〜天文十九年(1550)]が新川神社に奉納した神宝だと云われる伝説の掛け軸です。

絵師は土佐将監(光信)[生没:永享六年(1434)〜大永五年(1525)]で、大和絵の土佐派の中興の祖であり、狩野派と共に日本画の二大流派として江戸時代まで続いた名門です。
代表作は北野天神縁起絵巻(重文)・清水寺縁起絵巻(重文)など多数有り。
歌舞伎の演目「傾城反魂香(通称:吃又)」のモデルにも成っています。
錦の表装から今からさかのぼる事およそ500〜550年前の室町時代中期、土佐光信が三十代前後の頃の作では無かろうかと素人ながら推測しております。
毎年富山の天神講の風習に倣い、舩木宮司家の床の間に十二月二十五日から一月二十五日まで掛けられます。

永年の傷みが激しく、絵の具が割れて落ちてくる様になったので近いうちに修復をしたいと思い、貴重な神宝を預けることが出来る職人との出会いを待っておりました。
また、一度鑑定をしておいた方が良かろうとも思っておりましたが、何処にどう頼めば良いかわからず、先ずは参集殿にパネル展示をして好機を待っておりました。
案の定、神様のお導きにより、この度井波の表具師・岩﨑正克氏(岩﨑清正堂)に出逢うことが出来ました。岩﨑氏は京都での修業時代、三輪晃久氏(日本画家・初代新庄城主後裔・新川神社奉賛会顧問)と仕事上の取引も経験されていたと聞き、これは時代を超えて導かれた御縁だと感じましたので即、修復を依頼致しました。

丁度お宮で飲もう会が開催される日でしたので、皆さんにお披露目も兼ねて表具師の岩﨑さんから掛け軸の修復に関するプチ講義をして戴きました。

そしてなんと、納品に併せて岩﨑さんから、三輪晁勢筆の額の奉納を戴きました!
思いもよらなかった事ですが、何もかも三輪さん繋がりの御縁を感じまして大変感動いたしました。本当に有り難く感謝申し上げます。

三輪晁勢氏は日本画家で参集殿の三輪山の絵を奉納戴いた三輪晃久氏とは親子です。
昭和46年新川神社改築の時には奉賛会顧問として御寄進を賜っております。
親子二代に渡り、御崇敬の御縁を戴きますことに御神縁を感じております。
奉納の記念撮影も親子の絵をお揃いで撮らせて戴きました。
「慶雲」というおめでたい言葉の額です。

新庄御鎮座四百年記念事業の締めくくりにふさわしい、締めの作業を無事終える事が出来、大変嬉しく思います。

12月3日田んぼ学校しめ縄作りとコシヒカリ試食会

寒くなりましたね、宮司です。今日まで年末発行の社報の編集作業をしておりましたので更新が遅くなりましたが、田んぼ学校の締めの行事の報告です。

平成26年から開催した「田んぼ学校」は本年で四年目を迎え、全国的には夏の日照不足にて昨年と比べ減の地域が多い中、新川神社神饌田は過去最高の豊作でした。奉耕者の田添啓一様、吉田榮一様の御陰様でございます。

先ずは子供達が植えた稲から穫れた稲わらでお正月の玄関に飾るしめ縄を綯います。左縄で綯うことが日本書紀に書いてありますのでなかなか難しいのですが、なんでも自分でやることが大切ですので体験して貰ってます。今の時代ではプロの農家の方でもなかなか綯える人が少なくなっていますので、「誰もやらないことを馬鹿真面目にやる」ことが多分、後世に良いことを伝える事が出来ると私は強い信念を持っています。まぁ、実際は自分で作った方が良かれ悪しかれ、大変ですけれど楽しいですよね。達成感がありますから。

神饌田で穫れたお米をみんなでおむすびにして食べます。おむすびの中に入れる具も自分で色々選べるところが楽しいですね。新川神社の田んぼ学校はDIY(Do It Yourself:専門業者ではない人がする自作や修繕のこと。)がポリシーですので、お互い少しずつ学びながら成長していきたいですね。私も毎年新しい発見と少しでも自分で出来る事を探して実践していきたいと思います。

恒例のクイズゲームはテーマを「お米」から「古事記」に変えて、「古事記かみしばい」を見てから出題します。クイズが優しすぎたのか、みんな全問正解でした。

お土産は自作のしめ縄御守です。自分で植えた早苗を収穫して自分でおむすびにして食べて、その稲わらでしめ縄を作って氏神に備えてお正月を迎える、という祖先が繰り返してきた業を体験しながら自分の住んでいる新庄町と一体化する気持ちになっているような気がするこの頃です。昔の人はやはり土地と一体化してたから氏神さんに対する「想い」が自然とあったんでしょうね。

平成29年度新穀感謝祭並びに神宮大麻・新川神社御神札頒布報告祭斎行

11月26日、恒例の新穀感謝祭並びに神宮大麻・新川神社御神札頒布報告祭を斎行致しました。本年は日曜日ということも有り、若鷹会の役員も総代会理事ですので参列して戴きました。

顧みれば丁度1年前に「新庄御鎮座400年記念大祭」をこの日に併せて斎行いたしましたことを感慨深く思い出しながらのご奉仕でした。本年は宮司に就任して初めての一人奉仕でした。倅達は高校生になりますと学校が優先されますので今までのようには奉仕が出来ませんのでさみしい限りですが、いずれは複数名で出来る事になると思います。

本年は夏の日照時間が短かったので昨年より収穫が少なかったところが大半のようですが、新川神社の神饌田は豊作でした!昨年の約二倍の2俵が収穫されまして当日お供えいたしました。今までは稲が倒れたりして収穫は出来たのですが、最大どれほど収穫できるのか見当も付かなかったので尚更嬉しく感じました。

今年から直会の酒肴が豪華になりまして、本当に田んぼ学校を始めてから稲作に対する意識と収穫の喜びが実感として感じられるようになりました。地元の神域で穫れたお米を食べて産土の神・土地神と一体と成ることが出来る。こういうことを田んぼ学校で一人でも多くの方に感じて戴ければ神主冥利に尽きるというもんです。