日別アーカイブ: 2024年11月6日

令和6年度 年越大祓のご案内

宮司です。早くも年末のご案内です。
恒例の大祓式ですが、夏越大祓には茅の輪御守を授与し、年越しには神饌田で収穫した「コシヒカリ」を綯ったしめ飾りである「笑門来福御守」を授与します。ホームセンターなどで販売しているお正月飾りは豪華で綺麗でセンスが良い物ばかりですね。
ですが、そもそも神事で使う「しめ縄」は縄と紙垂と呼ばれる稲妻の形をした白い紙が挟んであるだけのシンプルな物なんです。

そう、本物は「シンプル」なんです。

神社の境内である神饌田で何度も何度もお祓いを受けた稲藁には神気が宿っています。そして綯う人(宮司さん)の魂が籠もります。

是非1年の罪ケガレを祓い清めて清々しいお正月をお迎え下さい。

新庄若鷹会 注連縄講習会 参加者募集中!

田んぼ学校と同日12月8日(日)午後7時からですが、注連縄講習会大人の部のご紹介です。
私的には昼夜のダブルヘッダーですが、設営など準備と後片付けを考えますとこの方が効率的です。
夜の部は「お宮で飲もう会」があります。お酒飲めない人出も大丈夫です、ソフトドリンクもあります。

令和6年 田んぼ学校 しめ縄作りとコシヒカリ試食会 参加者募集中!

 

宮司です。堰を切ったように怒濤のブログ更新です。
来る12月8日(日)午前10時〜午後1時 しめ縄作りとコシヒカリ試食会を参集殿にて開催致します。
今年収穫した藁でお正月に玄関に飾るしめ飾りを作ります。しめ縄は左綯いで、古事記。日本書紀の「天の岩戸開き」の神話が起源ですから、神様の時代にまで遡ります。
日本書紀には天照大御神様が二度と岩屋にひきこもりなさらないように「左綯い」のしめ縄を掛けた、と記されています。
何故「左綯い」にした理由までは書いてありませんが、私が推測するに、普段作業に使う縄は「右綯い」なので天照大御神様がおこもりになっていた神聖な場所である岩屋に掛ける縄は作業用に使用する縄と区別するために敢えて「左」に綯ったのではないかと思うわけです。いわゆる、「おまじない」の一種ですね。二度と起きては成らぬ事と、厳格な結界を結ぶ意味で左綯いにしたのでは。左というのは日本では「上座」を意味しますし、奥の手も「左手」だそうです。

令和6年度 田んぼ学校稲刈り 5年ぶりに開催!

ブログの時系列と致しましては前後が逆になっており、ご報告が大変遅くなりましたが5年ぶりに開催の田んぼ学校稲刈りのご報告です。

天候に恵まれた晴天の下、小中学生17名、保護者、総代、奉仕社含め総勢51名の参加で大人も子供も一緒に収穫を楽しみました。

5年ぶりの開催ということで初めての体験だったと思いますが、後で感想を聞きましたら「鎌で稲がザックリと刈る感触が良かった」というコメントが有りました。
鎌に関しましては毎回使用後に丁寧に一本一本錆びを取り、潤滑剤を吹き付けて収納しておりますので良く切れる状態だと思います。

収穫の前に稲刈り奉告祭を致し、鎌を祓い清めて皆さんに怪我が無き様にお祈り致しました。
稲刈りも鎌が良く切れるので、奉耕者から指導を受けてみんなで稲刈りをしました。
その最中は鷹乃羽雅楽会が「越天楽」を演奏し、雅やかな雰囲気の中で神様へのお供え物である稲を収穫しました。

その後は服を着替えて、いつもでしたら脱穀に「千歯こぎ」を借りてきたのですが、なんと今回は経堂の盛田造園様のご厚意により、足踏み式脱穀機をご奉納戴きました!
「千歯こぎ」よりも効率よく脱穀が出来ます。

脱穀の後は昔ながらのすり鉢にすりこぎ棒で「籾すり」をしますが、なかなか時間がかかり、きれいに籾殻は取れません。女子は起用で手で籾を剥いでましたがその方が早かったかも。
籾殻を取った玄米を精米するのに瓶に入れて木の棒で突っつきまわすのですがこれもなかなか白くなるまでには気が遠くなる作業です。このような体験を通じて、白米になるまでに多くの作業があるのだなぁということを体験して貰いました。

その後は古事記の紙芝居を見て貰い、その古事記の内容と稲作・お米に関するクイズを織り交ぜて実施しました。これで子供達は日本の神話と米作りが繋がっている事を感じてもらえたら幸いです。

「やってみないとわからない領域がある」
私の座右の銘でもある言葉ですが、体験にまさるものは無いので、新川神社では稲作を始めとしまして古事記・日本書紀、雅楽や禊祓えなど神道を体験していただく行事を揃えています。

昨年の稲作は全国的に猛暑による収穫の少なさや米の品質低下が有り、9月には店頭に並ぶ米不足で米価も上がり、我々の生活に影響を及ぼす事が改めて感じる年でした。

本年は昨年よりも取れ高も品質も良く、例年並みの収穫であったと評価されました。
12月8日には収穫したお米をみんなで「おむすび」にして食べる「試食会」と稲わらでしめ縄・しめ飾りを作るワークショップが有ります。みんなで自分が植えて収穫したお米を神様にお供えできた喜びと、食べる体験を分かち合いたいと思います。

NEO MODERN くゆら織展 〜古事記の神々・やまとしうるわし〜

今回は間もなくのブログ更新です、宮司の舩木信孝です。
芸術の秋といいますが、やはり落ち着いた気温だと気持ちも落ち着いてきますので、音楽朝市に続いて今回もアーティスティックなお知らせです。

本日、参集殿を展示会場に利用されるにあたり、主催者であり、くゆら織の製作者であり、展示企画のプロデューサーでもあり、当新川神社崇敬会たまむすひの会員でもあり、古事記・日本書紀素読会参加者でもあられるオフィスアルモニ代表の高須佳美様が作品と共に正式参拝を戴きました。
誰よりも先に神様にご覧戴き、神様の御神名と御神威を帯びた作品の展示になるお許しとお浄めのお祓いとご報告をお勤め致しました。
たぶん、神様には即、オッケーいただいたような気がしました。というよりか、たいそう喜んでおられたように感じました。
正直、全てを並べてみると圧巻でございました。古事記の神々をイメージしたくゆら織の織り物を額装された作品なのですが、こだわり抜かれたレイアウトと額装、この額装も全てオートクチュールなので、さぞかし神々にお気遣いされたのだろうなぁと。

我々神職は、御神名をお記しした御神札や御守、授与品(絵馬・神矢・縁起物)を参拝者に授与する前に、必ず御神名をお記しした御神札・御守を授与するご報告の神事をします。
高須さんは自ずから心得ておられる方で必ず当社で展示前に御神前にてご報告の参拝をされてから展示会を開催されます。

「やまとしうるわし」は、古代日本の国原を愛でる『古事記』の一節「倭(やまと)は 国のまほろば たたなづく 青垣(あをかき) 山ごもれる 倭し美(うるわ)し」の「倭し美」です。この歌は、倭建命が故郷を思って詠んだもので、その意味は「大和は国の中で一番良いところである。幾重にもかさなりあった垣根のような山やまにかこまれた大和はほんとうに美しくて立派なところだ」とされています。(AIによる概要)

今回の神様をイメージした作品の他に、日本の麗しい情景をイメージした作品も有ります。
古事記では日本の島々そのものが伊邪那岐命・伊邪那美命が国生みされた「神」ですので言うなれば同じく「神」イメージの作品ということになりますね。

私自身、高須さんのくゆら織展を拝見した中で、一番身近に掲げられる、しかも傑作の数々で神々しい作品群です。是非ご覧下さい!