禰宜です。少し遅れましたが3月3日の温習の進捗状況をお知らせいたします。
笙は越殿楽の唱歌を歌い、その後、越殿楽三行の手移りを解説しました。乙の合い竹を4拍安定して息を張れるように練習しました。それと息の息替えの間が長すぎるので、鋭く短くする練習方法も伝授しました。吸う、吐くを小さな音で切り替えする事を2泊ずつ繰り返して、無音部分の間が極力短くなるように、且つ段にならないような息替えを目指します。要は息継ぎが極力聞こえないように吹く事を目指すわけです。凢から一の手移り、一から乙、など指一本の手移りは「うん じゃあ」です。4拍目の「うん」で指を離し、4拍半の「じゃあ」で押さえます。乙から一、一から乙の手移りは2本の指が動きます。優先順位が有り、根音を最後に放し、最後までその合い竹の調性を表す意味で順番に指を放していきます。パターンによって「後打ち」という、息替えが終わってからの1泊目に親指で千もしくは八の竹を押さえる指運も紹介しました。ここまで説明すると皆さん混乱されたようですが、出来なくても良いから最初に最終的に目指す指運をお示ししておいた方が良いので紹介しました。いまは大雑把にでも合い竹を間違いなく押さえられる事を習得して戴きたいと思います。最後に越殿楽を一通り吹きました。次回は復習と平調の音取りをみっちりやりたいと思います。
さて篳篥です。新規参加者が毎回いらっしゃいまして、いつのまにか17名になりました。欠席される方がいるのでなんですが、全員参加されると狭くなってくるでしょうね、社務所では。その前に壮絶な音かも知れませんな。
さてさて、龍笛です。前回から、二手に分かれて濃密な手取り足取り指導が成されている様です。
音がなかなか出ない組は、各音と「ふくら」でしっかり音が出るように稽古しました。そのあと「責め」の音も稽古して、越殿楽の指使いを楽譜にチェックする作業をしたそうです。
次回は越殿楽を集中的にやるそうです。あきらめずに頑張ってください、我々が必ず演奏できるまでサポートしますので、他人について行けないとか心配しなくても良いです。場所や時間を工夫して毎日少しずつでも吹く練習をしましょう。私も今、ピアノなぞ習っていますので、この苦しみはわかります。もう3年目になりますが、月二回、毎回課題が有りテストみたいなもんですからね。ですけれども、忙しい中にも続けていると、癒やされることがありますし、なによりも自分が一番やらないだろうと思っていた鍵盤楽器を習得するという、真逆の試練が自分をパワーアップさせているんだという、何の確信も無い勝手な「思い込み」がありますので続いているんでしょうな。結構、修行好きなのかもしれません。何か新しい事に挑戦する事って、楽しくも有り辛いときもあります。辞めてしまえば楽なんですが、自分の性分としては何にもせずに安穏としているのも刺激が無くて面白くないんですね〜。何にもしていないと、修行してないと、かえって不安な性分なのかも知れません。
余談はさておき、音が出る組は越殿楽・五常楽・陪臚の一行目を吹いたそうです。なかなか難しいですけれど、かっこいい曲です、陪臚は。
と、いうことで温習レポートでした。3月17日、お待ちいたしております。少しは暖かくなっていると良いですね。