新川神社の禰宜の舩木信孝です。平成23年1月30日午後6時30分、新庄中学校第38期卒業生の皆さん25名が、四十二の厄祓・初老祝いの御祈願に参拝されました。その節に古来より厄年に当たる者達は神社に何かを奉納することによって厄を落とすという習わしがありますので、「神社に必要な物を作って神前にお納めしたい」との志により寄付金をお預かりいたしました。ちょうど、御祈祷の時に参拝者に鈴振りの祓えをするのですが、その鈴を置きやすい台が欲しいと思っていましたので、ご寄付によりそれを作ることにしました。
御神前に置く物ですし、神様の御神威を込める重要な神器であります鈴の台ということで、ここはひとつ、良いデザインでオリジナルの物を作ろうとこだわりまして、井波の彫刻家・南部白雲氏に製作をご依頼致しました。鈴を置く首輪の角度、五色の絹をスムーズに置けるようにお願いいたしました。結果、雲形の彫刻をあしらった神々しくも清楚な新川神社オリジナルの鈴の台が出来上がりましたので、取り急ぎ、この場にてお披露目いたします。この鈴置き台は他にはない独自のデザインですので、私自身大変うれしく満足いたしております。これで私自身も気分良く鈴を持てますし、安心して鈴を置けることが出来ます。神様もお喜びのことと思います。新庄中学校第38期卒業生の皆さん、誠に有り難うございました。38期の皆さんがお宮に来られましたら、気軽に私に一言かけて下さい。間近でで見ていただこうと思いますので。
新川神社で御祈祷参拝者にほどこし致します鈴振りの儀式には大きく二つの意味が込められています。ひとつは神様の御神威(ごしんい:神様のご利益、お力)を鈴の音に託して参拝者の皆さんにお配りすること、もう一つは、古来から清らかな鈴の音には魔を除ける霊力があるとされ、鈴の音によって邪気を祓い、参拝者自らの身も心も清め祓う、という事です。
我々日本人にとりましては日常的に何気ない物ですが、神道の祭祀儀礼の中でも鈴には実は深ーい意味があるのですよ。詳細はまたの機会に。「神道よもやま話」に書こうと思っていますのでしばらくお待ち下さい。