禰宜です、かなりご報告が遅くなったのですが、7月29日の月曜日、古事記素読昼の部を開催いたしました。中下巻コースは基本的に昼の部も夜の部も同じ内容で進めていますが、私の気まぐれで若干違う事柄に触れたりもしますが、なるべくもう一方の次回には反映させるように心がけています。毎回、月に一回ですので、前回のおさらいを前半にしてから進めていきます。少しくどいくらいに同じ事を言ってると思いますが、重要な箇所はやはり何度も繰り返して伝えるべきだと、この歳になってわかったような気がします。年寄りが同じ話ばかり何度も言う、という事が「口伝」として伝わっていくんですね。重要なこと、記憶に焼き付いた事はかくして伝えられていくのだなぁと素読会を主催してみてふっと感じました。古事記も日本書紀も歴代天皇の記録である帝紀(ていぎ)、系譜とともに物語である旧事(きゅうじ)と歌が織り込まれています。物語が無いとただの業務日誌でつまんないですからね。やっぱり波瀾万丈の物語、恋物語、歌などのエンタメがないと誰も読まないですよ。読まないと伝わらない。登場人物の人となり、人間像とか、性格、心のひだの部分など、なにかしら動きが感じられるから読み手は自分勝手に想像しながら、自分の心を重ねながら思いを馳せられるのでしょうな。実在したとかしなかったとかは学者に任せて、我々は素直に我々の祖先の物語に心を添えて、登場する我々日本人共通の先祖である神々と気持ちの上で一つになって読めれば最高の読み方だと、佐久間靖之師匠もおっしゃっていました。幸い、この会の参加者の方々は楽しんでいただいているようです。私自身も楽しいですから。学生時代からは考えられんことですわ。