10月6日鷹乃羽雅楽会温習ご報告。

禰宜です。爽やかな青空が広がる良い季節となりましたがお元気でしょうか。
20年に一度の式年遷宮の遷御の儀も滞りなく斎行されまして今月は特におめでたい月となりました。
10月2日の内宮の遷御の儀の時は日枝神社の秋祭りにご奉仕しておりまして、神社の儀式と致しましては「神宮遙拝式」という事を行います。現在地より伊勢神宮の方を向いて遙かに拝礼する儀式です。シンプルな儀式ですが、大切な儀式ですね。当日は日枝神社の本殿前から遙拝を致しました。10月5日は外宮の遷御の日でしたので、新川神社より遙拝を致しました。

今後は全国からの奉祝行事が行われますが、我が富山県からは平成25年8月1日『神宮式年遷宮奉祝・福野夜高行燈』が無事、執り行われました。
富山県南砺市で毎年5月1日2日に行われる夜高祭り発祥の起源といえ、関わりのある伊勢神宮にて伊勢の子供たちを乗せて外宮参道を練り歩き、神秘的な行燈の明かりと力強いかけ声が外宮参道を盛り上げたそうです。

と、いうことで温習のご報告です。ほぼ一ヶ月ぶりの温習会でしたが、今回は後半の合奏練習に本番さながらに打ち物を入れて練習を致しました。
文字通り、「打ち合わせ」という奴ですね。むか〜しに複数の雅楽会が合同で演奏する際に行われた雅楽の太鼓のリズムの摺り合わせが語源だそうです。私はいつも琵琶を弾くことの方が多いので「打ち合わせ」が必要です。太鼓が一番緊張します。間違ったら音が大きいので一発でわかりますからね。ですが、太鼓は音が大きいので、上手くたたけると気持ちいいですしスッキリした気分になります。ストレス発散にもってこいです。

平調音取、越殿楽、五常楽、陪臚を正式に吹きました。ですが皆さん、一年間でよくここまで頑張られました。
当日は晴れれば満月なので「満願の日」になりますように祈っております。

富山県神社庁の楽太鼓を借りて参りました。藤井先生が鞨鼓(かっこ)、高倉政憲先生が鉦鼓(しょうこ)という金属製の打ち物です。ファニーな音がします。私的にはもっと鄙びたくすんだようなスモーキーな音がする鉦鼓が好みですが、神社庁のは元気の良い「若い音」がします。将来的には新川神社にも一式欲しいですが、高価ですのでいつのことになりましょうか。どなたか奇特な方がいらっしゃいましたらご奉納いただけましたら有り難いです。

曲の出だしは龍笛が担当しますので、一番の聞かせ処です。特に正式で演奏するときは長いので緊張すると思います。

今回は舩木信忠講師が伊勢に出張中でしたので、日枝神社の平尾賢さんに指導をお願いいたしました。風邪による熱で寝込んで居られたところを押して来ていただき、熱心にご指導いただきました。

笙は全体の音を包み込んで曲の進行を司る役目があります。ふわぁ〜とした音ですから目立たないですけれども、笙が音場を支えていますので。まさにお日様の輝きのような存在です。

ということで、初めて三管・三鼓の合奏をしたところ、参加者の方々からは「上手くなったような気がする」「気分が揚がる」などの感想を戴きました。将来的には皆さんも交代で打ち物にも挑戦していただきたいと思いますが、楽器が無いとねぇ〜。