続きましてご報告です。最近寒い中にも天気が良い日が続きましたので紅梅がちらほら咲き始めました。
この後は白梅も追いかけるように咲いてくると思います。年によっては紅白揃い咲きの期間もあったりします。
やもすれば雪が降る寒い時期でも、けなげにも花を咲かせて春の訪れを導く梅の気高さに人は魅了されるのでしょうね。
新川神社の御祭神としてお祭りされていらっしゃいます菅原道真公は身に覚えのない罪によって大宰府に突如左遷されることとなり衣食もままならぬ厳しい生活を強いられながらも、皇室のご安泰と国家の平安、またご自身の潔白をひたすら天にお祈りされ、誠を尽くされました。
高杉晋作は「右大臣まで務めながら藤原時平のために太宰府に左遷されたとはいえ、なお天皇への忠誠を忘れなかった」道真公への信者であったので騎兵隊の旗は「菅原大神」でした。引き継がれたその勤王精神が明治維新を導き、今日の日本の礎になっていることを我々は忘れてはならんと思います。
新川神社が400年前に洪水で流されたとき、ただひとつ、天神掛け軸のみ持ち出されて今日まで神職家に伝わっています。最近、400年祭を前にして洪水の最中、我が祖先がどのような思いで天神掛け軸を持ち出したのか、何故天神掛け軸だったのか、私なりに思いを馳せることが多いです。今となってはわかりませんが、何かを伝えたかったんだという思いを持っていれば良いのかなと思っております。そういった意味も含めますと私にとりましても特別な花です。
「東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春な忘れそ」菅原道真