禰宜です。きょうは3月14日、もはやお歳暮とお中元などの年中儀式と化しているバレンタインディの「かえし」の日ですが、今朝、読んでいてはっと気づきましたのが、表題の「五箇条の御誓文」が布告された日でありました。布告は明治元年(1868)年ですが、当時はまだ旧暦ですから正確には現在の4月6日に当たるそうです。本年から144年前になりますか。坂本龍馬が起草した「船中八策」から通じる明治新国家の基本体制が綴られている名文です。私はかれこれ8年ほど前、自らが厄年を迎えるに当たって、今までの自堕落な生活習慣を悔い改めようと一念発起いたしまして以来毎朝、神棚の前で教育勅語と御製と併せて唱えております。「天地神明に誓い」とされたように布告のさいに「天神地祇御誓祭」という儀式をもって明治大帝が御神前にお誓いになられたということです。この儀式は木戸孝允の構想であるということです、知りませんでした。でもすばらしいですね、我々の先祖は国難の時には必ず天地神明に誓って、日本の国の舵取り、国づくりをしてきたんですね。この精神を継承するのが「かんながらのみち」、神道ですね。今現在の日本に最も必要なことかも知れません。 ここで大事なのが「天神」「地祇」とあるように「天と地」であるということです。 私は常々、神棚にお祀りする御神札の意味はここにあると思っています。神宮大麻は天照大御神の御神札ですから天つ神の代表、鎮守の氏神神社の御神札はその地域を護る、それぞれの地域にとって国つ神の代表ですから、この二柱を必ず併せ祭ることが神道の本質ではなかろうかと。歴代天皇陛下を始め、神道の祝詞には必ず「天つ神、国つ神、やおよろずの神達ともに聞こし召せと〜」と奏上します。天地の神達に祈る事が大切であると言うことを受け止めていただきたいです。最近少なからず、天照大神の神宮大麻だけで良い、氏神さんの御神札はけっこうです、と平気で断る人が増えてきました。恐れ多いことですね。天と地があっての自然、そして我々の命ですから。是非、神棚には天つ神の「天照大御神」、国つ神のお住まいの氏神神社の御神札、これを仲良く並べておまつりしましょう。ご自身の家庭が上からも下からも全方向から守られているイメージをもって毎朝お参りされたら神様も喜ばれるのではないでしょうか。