お久しぶりです、宮司です。灼熱の日々を過ごした8月から9月に入りめっきり涼しくなりました。本年は9月9日の日曜日、あいにくの雨模様の中でしたが富山県神社庁主催の「雅音楽祭」が開催されました。富山県神社庁雅楽部による管絃・舞楽・神楽を中心に生田流の琴の演奏も加え、神社装束体験、祝詞浄書、しめ縄体験、神棚展示、神社建築匠の技の体験出来るコーナーを富山の職藝学院が担当いただき、カンナ削りが体験出来たりもします。飲食コーナーでは地酒の試飲、伊勢の赤福販売など神社・神道コテコテのイベントです。加えて神社庁主催の「お宮を描こう!写生大会」の展示と表彰式、作文コンクールの優秀作品の朗読などあり、雨天にも拘わらず大勢のご家族連れにご参加戴きました。
本年は特に御即位三十年を奉祝する「御即位から大嘗祭パネル展示」も行われました。30年前の昭和から平成の御世代わりを感慨深く思いだしながら拝見致しました。
また、雅楽演奏につきましては毎回新しい課題に取り組んだり演目も増えたりしていますが、私的に達成感がありましたのが、楽琵琶が二面に増えて、管絃的には三管三鼓両弦である琴と琵琶がそれぞれ二面ずつ揃った事でしょう。このフルオーケストラ編成で越殿楽の残楽三返を演奏できる雅楽会が現在日本で何組あるのか、ということを思えば、富山県神社庁雅楽部もここまで来たんだなぁと感慨深かったです。やはり絃物は先ずは調弦が出来ないと練習にも成らない事と、楽器の調達が大きな壁っちゃあ壁ですんで。動画サイトで全演奏が見られますのでそちらもどうぞ。