月別アーカイブ: 2013年3月

3月25日 第11回「古事記に親しむ」昼の部開催。紅白梅満開。天神祭斎行。3月26日朝、うぐいす初鳴き。

禰宜です。まだまだ寒い日が続きますね。さて、毎月恒例の「古事記に親しむ」も第11回目を重ねていよいよ上巻の後半部分に参りまして、来月4月22日で上巻読破になります。今月は「猿田毘古神と天宇受売命」「このはなさくやひめ」「山幸彦と海幸彦」を素読いたしました。このあたりになりますと、おとぎ話の原型となっている部分ですので、物語りとして読めますので余計な解説はあまりいらなくなります。とは言いましても皆さんにとってはわかりづらいようでしたが、原文を読まれると、最初に思っていたイメージと違う、という印象を感じられた方が多いようです。そうなんです、わりと人間くさい物語だったりします。原文を素読すると、脚色が無いので、自分でイメージを膨らませながら読めるので、私はこのほうをお薦めします。「このはなさくやひめ」のお姿をそれぞれにイメージした方が楽しいんじゃないでしょうか。与えられたイメージよりも原文からもたらされるイメージを楽しんで戴ければ、素読は魅力的な古事記との繋がり方であります。

これは先月の2月25日の模様です。今月はカメラマンが居なかったので撮影出来ませんでしたので、先月アップできませんでしたのであげました。こんなかんじでやっております。

昨日25日は新川神社に合祀されています天神さまの御縁日で、祭礼が行われました。と、言いましても神職のみでお仕えする粛々とした例祭です。本年は紅白の梅が揃い咲きですので、天神様もお喜びのことかと思いました。いつもはずれて咲くんですよ、紅が先で白が後に咲きますので珍しいかも。

紅白、お揃いで愛でてください。

ということでこの文章を書いていましたら、うずいすが鳴きました。本年初です。本年もうち(新川神社)に来てくれてありがとう。朝方に良く鳴いています。午前6時30分から7時30分くらいが多いでしょうか。ご報告まで。

下記がうぐいす初鳴き音源のリンクです、初鳴きだからか、寒さ故か、いまいち歌い切れてないですな、今後に期待。音が小さいので、是非ヘッドフォーンでご賞味ください。

平成25年初うぐいす

第一回お宮で飲もう会開催

禰宜です。いやぁ〜久しぶりに飲みました。いや、先日も飲んだか。いや、いつも熱燗だから久しぶりにワインとかビールとか焼酎を飲んだということでしょうか、飲んだなー。楽しかったです。
昨日は予てから熱望しておりました、新庄町に縁のある若手20代〜40代の懇親の場ということで、社務所で第一回目を開催いたしました。総員10名の参加で、第一回目としてはけっこう集まりましたね。幹事は新庄第2町内会会長の小川博司君で、この会の発足に先だって今後、新庄町の若い衆とお祭り騒ぎというか、なんか愉快なことを新たに創造してみたいんだけど、ということで相談してみたんです。そしたら先ずは懇親、とりあえず酒でも飲みましょうか、ということで会の名前はそのまま「お宮で飲もう会」となったわけです。気楽に酒でも飲みながら交流する輪を広げていきたいと思います。神社に集まる人は異業種交流ですので、お互いの仕事の情報などシェアできれば色々な意味で広がりが出来れば良いですね。新庄町、新川神社繋がりで、皆さんが栄えて、引いては新庄町が栄えていく為の仲とりもちができれば良いなと思います。

若手の集まりは奉賛会の貫江会長の意向も有り、総代会の方々も昔から要望しておられましたので、400年祭を数年後に控えて、この時期に若い衆と話し合う機会が出来たのは大変大きな意義がありました。また目標に向けて一つ、事を始めることが達成できました。よかった、よかった。

次回開催要項は下記の通りです。

第二回お宮で飲もう会 ご案内

新川神社の鎮座する新庄町在住の若衆と神主が一緒にお宮で一杯飲みながら、色々な話をして和みませんか。

日 時 平成25年5月17日 金曜日 午後7時
場 所 新川神社社務所
会 費 千円(ビール・日本酒・おつまみ代)
好きな物、飲みたいものや食べたいもの、家にあった物、残り物等なんでも持ち込んでください。みんなでうまいもん探しをしましょう。

と、いうことで最初は二ヶ月に1回くらいを目処に開催いたしますのでお待ちいたしております。

飲みに飲んだり。みんな空瓶です。10名の胃袋に入っていきました。

3月17日鷹乃羽雅楽会温習ご報告

禰宜です。気づかない間に白梅が咲いていました。暖かいのか寒いのか微妙な時期ですが頑張って咲いております。紅白同時の期間は短いですので貴重です。今現在、すごい強風で大丈夫かなと思ってしまうぐらい可憐な花です。

風に負けるな。

こちらはほぼ満開。

さて、昨日の雅楽温習レポートです。だいぶ寒さは和らいだ感がありますが、夜はやはりストーブが必要です。

笙は電熱器が前にありますので冬場は良いですね。夏は地獄ですが。

笙は前半1時間は平調音取りをみっちりやりました。一人ずつ吹いていただいて、チェックしました。

練習の方法として、前半、中盤、後半と三段階に小分けにして練習をして、最後に通しで吹く練習方法をお伝えいたしました。前半の一の合い竹から七・一から下を加えるまでの練習、乞・十・下・一・乙の一本武器の中盤、乙ー八ー七の終止形の後半と、少しずつ習得していった方が、まとまりが良いと思います。

風邪にて病欠が多かった時期も過ぎて徐々に参加人数も増えて参りました。

吹くお姿が様になってきましたね。

まだ指が届かないのに頑張っております。

後半は越殿楽の演奏で、特に息を張るタイミング、気替えを鋭く短く切り返す練習をいたしました。

4月14日の温習には合奏をいたしますので、その作法もお伝えいたしました。待機状態の姿勢、笙の構え方、構えるタイミング、音頭と助管の違いと付け所の解説、曲の最後の終止形の乙・八・七〜などなど。4月17日の前半1時間は合奏に関する事柄を復習をして後半1時間は合奏になりますので、各自CDを聞いて復習をしていただきたいと思います。

篳篥部会。徐々に増えて現在17名登録。

さて、来月お手並み拝見ですな。

講師と相談しまして、篳篥も二手に分かれて練習する方向で進めます。講師2人来られる場合ですが。もう一部屋は舩木家の座敷を使用します。

篳篥は平調音取、越殿楽をみっちりやったそうです。次回の合奏が楽しみです。

他人の演奏をじっくり聞くことも大変重要です。講師がどんな指導をするのか、自分にも当てはめて受け止めればより良い演奏に結びつきます。

だいぶ上達された様子です。

今月は風邪も治り、参加人数も多めです。

龍笛部会ですが、経験者の組と初心者の組に分かれて練習しています。経験者は越殿楽・五常楽を練習しました。初級組は越殿楽一行目から三行目までを練習しました。音が出るようになれば経験者組に移っていただくようです。音がなかなか出なくてもめげずに頑張りましょう。講師一同、立派に演奏できるまでお付き合いしますので安心してください。最初は誰でもあこがれと形から入りますから。私もそういえば箒をギターにして今で言うエアギターみたいなことを小学生の頃、していましたからね。

舩木家のお蔵出し其の四

禰宜です。舩木家のお蔵出しも4弾目になりました。今回は貴重な大正時代の春祭りの御輿渡御の写真が出て参りました。「どべ」(猿田毘古神)も写っていますので其の当時の様子が伺われます。これより古い明治時代の写真もありますので、明治、大正、昭和と揃いましたのでそういう意味で貴重です。退色していましたので、スキャナーで取り込んで、フォト編集ソフトで補正してみました。かなりはっきりとよみがえりました。

元の写真をそのまま写すとこんな感じです。

データーを元に復元をしてみました。ビンテージ感を出すために敢えてセピアっぽくしてみました。

写真に裏書きがありました。大正五年四月十九日ですから1916年、第一次世界大戦の真っ最中です。

紅梅、咲き始めました。

禰宜です、暖かい日と寒い日が交互に、しかも一日の気温の差が大きいこの頃ですが、境内の紅梅がようやく咲き始めました。
本年の咲き始めは3月9日でした。昨年のブログをみますと15日に初咲きですので、少し早めですね、今年は。ブログはこういうときに役に立ちますね。しかも写真入りですから便利です。白梅もありますので、またお立ち寄りの際はお立ち寄りください。新川神社には天満宮も合祀されていますので、菅原道真公が御祭神としてお祭りされていますので、およろびのことだと思います。学業の御利益もあるんですよ、新川神社は。

3月3日鷹乃羽雅楽会温習報告

禰宜です。少し遅れましたが3月3日の温習の進捗状況をお知らせいたします。
笙は越殿楽の唱歌を歌い、その後、越殿楽三行の手移りを解説しました。乙の合い竹を4拍安定して息を張れるように練習しました。それと息の息替えの間が長すぎるので、鋭く短くする練習方法も伝授しました。吸う、吐くを小さな音で切り替えする事を2泊ずつ繰り返して、無音部分の間が極力短くなるように、且つ段にならないような息替えを目指します。要は息継ぎが極力聞こえないように吹く事を目指すわけです。凢から一の手移り、一から乙、など指一本の手移りは「うん じゃあ」です。4拍目の「うん」で指を離し、4拍半の「じゃあ」で押さえます。乙から一、一から乙の手移りは2本の指が動きます。優先順位が有り、根音を最後に放し、最後までその合い竹の調性を表す意味で順番に指を放していきます。パターンによって「後打ち」という、息替えが終わってからの1泊目に親指で千もしくは八の竹を押さえる指運も紹介しました。ここまで説明すると皆さん混乱されたようですが、出来なくても良いから最初に最終的に目指す指運をお示ししておいた方が良いので紹介しました。いまは大雑把にでも合い竹を間違いなく押さえられる事を習得して戴きたいと思います。最後に越殿楽を一通り吹きました。次回は復習と平調の音取りをみっちりやりたいと思います。

ひたすら演奏する事を5分間。安定した息づかいで吹けなければなりませんので息の配分を体得してもらいます。最初は元気が良いのですが、次第に息が途切れ途切れになってきます。これを克服しましょう。

手移りと「摺り手」を伝授。ただ放すのでは無くて粘って粘って、摺ながら指を放し、微妙かつ雅やかな音の変化を演出します。これがむずかしいテクですね。最初は出来なくても良いです。ただ、知っておいて欲しいのです、最終目的地を。

笙をしっかり構えられるようになりました。

さて篳篥です。新規参加者が毎回いらっしゃいまして、いつのまにか17名になりました。欠席される方がいるのでなんですが、全員参加されると狭くなってくるでしょうね、社務所では。その前に壮絶な音かも知れませんな。

練習課目は平調音取、越殿楽、五常楽の唱歌と演奏です。

私はいつも写真で見るしかないので、来月の合奏が楽しみです。

倅、塾に行く前は必ず腹痛を起こすくせに、雅楽の時は楽しみに参加しています。まぁ、良いか。「芸は身を助く」と言いますからね。

さてさて、龍笛です。前回から、二手に分かれて濃密な手取り足取り指導が成されている様です。

音がなかなか出ない組は、各音と「ふくら」でしっかり音が出るように稽古しました。そのあと「責め」の音も稽古して、越殿楽の指使いを楽譜にチェックする作業をしたそうです。

次回は越殿楽を集中的にやるそうです。あきらめずに頑張ってください、我々が必ず演奏できるまでサポートしますので、他人について行けないとか心配しなくても良いです。場所や時間を工夫して毎日少しずつでも吹く練習をしましょう。私も今、ピアノなぞ習っていますので、この苦しみはわかります。もう3年目になりますが、月二回、毎回課題が有りテストみたいなもんですからね。ですけれども、忙しい中にも続けていると、癒やされることがありますし、なによりも自分が一番やらないだろうと思っていた鍵盤楽器を習得するという、真逆の試練が自分をパワーアップさせているんだという、何の確信も無い勝手な「思い込み」がありますので続いているんでしょうな。結構、修行好きなのかもしれません。何か新しい事に挑戦する事って、楽しくも有り辛いときもあります。辞めてしまえば楽なんですが、自分の性分としては何にもせずに安穏としているのも刺激が無くて面白くないんですね〜。何にもしていないと、修行してないと、かえって不安な性分なのかも知れません。

余談はさておき、音が出る組は越殿楽・五常楽・陪臚の一行目を吹いたそうです。なかなか難しいですけれど、かっこいい曲です、陪臚は。

ストーブを囲んで車座になって。早く暖かくなると良いですね。寒いところですみません。

がんばれ龍笛女子。

前回お休みだった藤井先生ですが次回は山田先生が仕事でお休みですので、代打笛吹きをお願いするつもりです。

と、いうことで温習レポートでした。3月17日、お待ちいたしております。少しは暖かくなっていると良いですね。

 

3月3日富山市消防団富山方面団新庄分団鎮火祭斎行 並びに舩木家お蔵出し其の三

禰宜です。お雛祭りの節句の日ですが悠長な間もなく、過ごしておりました。今日は毎年恒例の新庄校下・新庄北校下の町内に火事など火の災いが無いように、火の荒御魂をお鎮めする「鎮火祭」が行われ、消防関係者を始め両校下関係者、議員各位の参列の元行われました。祭礼後に舩木家お蔵出しシリーズの中で消防に縁のある「珍品」を皆さんにお披露目いたしました。江戸時代の火消しの現場の服では無くて、改まった席で着たのかと思われる装束と火事帽子が舩木家の蔵から出てきました。どちらかというと忠臣蔵なんかに見られる侍の外套っぽいです。多分、昔は火消しの出初め式なんかに着ていったんでしょうか。そういえば、昔新川神社の境内には消防署と警察署があったんですよ。其の真ん中に神主の家が建っていたんです。これだけ安心なことは無いですね。江戸時代の火消しは花形ですからね。今も地域の安泰を守る消防団の皆さんに敬意を捧げたいと思います。いつも祭礼後にお話しするのですが、「火事が起きたなら、新川神社の拝殿の木彫りの龍が皆さんの背後に乗り移って一刻も早く鎮火することをお祈りします。」とご挨拶します。本当にそう思います。先ずは消防団が緊急出動することが無いことが一番ですけれども。

消防車、参入。

火消しのシンボル、纏(まとい)。昔は火事の現場を知らせて、放水や建物の破壊など消火活動の目印としてなどして用いられたそうです。また、火消し役の「士気」を高める効果もあったようです。

鎮火祭の祝詞奏上。なかなか良い祝詞です。私の先祖から引き継いでいる祝詞です。

祓へたまへ、清めたまへ。

守りたまへ、幸へたまへ。

吉田分団長。うちの町内です。

玉串の前に横たわっている赤いものが消防車の「筒先」です。ほとばしる水の出口ですので、これを祓い清めます。

新庄の守護神と守護車。

舩木家のお蔵出し第三弾。嘉永五年(1852)の代物です。中身は・・・

火事のときにかぶる帽子と箱に書いてありました。別の箱にその時に着ると思われる装束も出てきました。

火事帽子壹頭。こんなに長い箱なのは、布部分が刺繍ですので折曲がらないように吊して保管するためだと思います。

嘉永五年(1852)。11月3日、明治天皇御生誕。11月24日ペリーの黒船が日本に向かって米国を出航した年だそうです。時代が大きく動く年ですね。今から161年前の話です。

火事帽子近影。右の飾りが紛失していますが、綺麗な状態です。

鰺の開き状態。家紋は舩木家の物です。

同じく蔵から出てきました着物。神主の装束とは違いますので、火事帽子の合わせだと思います。

西洋服で言うところのネクタイみたいなもんでしょうか。前掛けみたいな物です。家紋入りで綺麗な刺繍が施されています。