月別アーカイブ: 2014年6月

夏越大祓準備中。

禰宜です。連日夏越の大祓の準備を少しずつ進めています。田んぼも見に行きますと、おたまじゃくしも大きくなりました。
中には足が出ている奴もいました。よく見ると伸びたり縮んだりしている黒いもんがいましたのでよく見ると「ヒル」でした。なつかしい。
明日は夏越の大祓。天気は良さそうですので、みなさんのご参加をお待ちいたしております。

神饌田のイセヒカリ。結構伸びてきました。そういえば昨日、お取り寄せしたイセヒカリを塩おにぎりにして食べてみました。少し堅めで美味しかったです。派手なおいしさというよりは素朴なうまみという印象でした。

6月24日のショット。晴天の午後2時、昼下がり。一番眠たい時間。オタマジャクシも葉っぱに口を付けてつながりながら昼寝をしているようでした。

6月28日、昨日の午後、急に降り出した雨の中、大茅の輪制作。かえって涼しくて良かったです。私はずぶ濡れになりましたけど、茅にとっては良かったと思います。

午後2時30分制作開始、午後5時30分頃、完成。一人で3時間かければ作れます。

茅の輪御守りも完成しました。本年はあまり雨が降らなかったので茅は細めですが御利益は強力です。なんたって神域で穫れた茅ですからね。地物にこだわっております。デジタルな時代だからこそ、こういった昔ながらの手作りの御守りを残しておきたいと思います。

 

第11回古事記に親しむ中下巻完全読破編ご報告

禰宜です。久しぶりの報告ですが、「古事記に親しむ」の素読会も粛々と月二回、昼の部、夜の部と分けて開催しております。
昼の部は6月23日月曜日午後1時30分〜3時30分、夜の部は6月25日水曜日午後7時〜9時までです。毎回、楽しいです。基本的に昼も夜も同じ部分を読むのですが、全然飽きません。というか、何回読んでも噛みます。ですが「やまとことば」は、現代の我々が日頃使っている言葉の先祖ですので語源的な発見がたくさんあります。それが古事記を「原文」のまま素読する楽しみのひとつです。現代語訳を読んでいたらこのあたりを感じる事が出来ませんので、そういう意味で言えば原文素読が古事記に親しむ上では最高の方法だと思います。古事記に現れる御神名や天皇の御尊称は長くて神さびた響きが多いので参加者の皆さんには噛み噛みで読むのに精一杯な感じですが、私はいつも申し上げるのは「神様のお名前を読むと神様が頭上に降臨されて、御神名を一生懸命読んでいる皆さんを微笑みながら見ておられる、神様と気持ちの上でつながっているんだ〜と思いながら読めばそれでいいんですよ」ということです。「あっ、わしの名前、また噛みよった」と思っておられるかも知れませんけど。

と、いうことで今回は前回まで続いていたヤマトタケルの振り返りをしながら成務天皇、仲哀天皇の途中まで進みました。
倭健命(やまとたけるのみこと)は古事記の中でも素盞鳴命、大国主命と並んで三本指に入る英雄譚です。「まほろば」「あずまはや」など有名なやまとことばが記されているところでした。また皇后陛下が幼少時代に「弟橘比売命」の話を読書して強い印象をもたれたこと、その後后妃と成られてその思い出をお話しされた内容を皆さんにお示しいたしまして、今日にも繋がる御皇室の后妃の方々の献身的な志を深く感じ入るところでした。

今回から仲哀天皇〜神功皇后〜応神天皇と建内宿禰の話になっていきますが、これがまた面白いと言いますか、現在にまで繋がる伝承が多いところで大変興味深いところですので、丁寧に進めたいと思います。

夜の部。若い方も大変熱心に取り組んで居られます。

冷やかしお試し参加、大歓迎です。何でも経験してみることが大事だと思います。

6月22日・鷹乃羽雅楽会温習ご報告

今日は良い天気でしたね。ほんとに梅雨か?って感じでした。6月21日、22日と石川県神社庁主催の雅楽研修会に参加してきました。龍笛の藤井講師も22日に参加されました。この研修会は毎年開催されていますので、可能な限り参加します。と、いいますのは宮内庁式楽部の楽師さんが講師でいらっしゃいますのでこれに勝る研修会は無いわけですし、しかも少人数で講義を受けることができますので、事細かなご指導がいただけるわけです。逃げ場が無いと言えば無いのですが、雅楽の伝授を受けに来ているんですから逃げてる場合じゃないんです。前列に座ってこの時とばかりにご指導をいただいた方がおのれの身のためです。 今回も大変勉強になりました。曲全体のとらえ方、曲の流れがわからないと良い演奏につながらないので、唱歌の歌い込みは勿論、篳篥の唱歌も習得するなど中・上級者向けの練習のアイデアを頂戴できました。また、楽師さん自ら模範演奏をして戴いて、目からうろこでした。今まで今ひとつ、掴み切れていなかったことがわかりましたので、これが一番の収穫でした。
研修会で宮内庁式楽部楽師先生より授かったことを口移しの如く漏れなく「鷹乃羽雅楽会」の皆さんにお伝えするのが我々の使命ですので、今後とも乞うご期待ください。また、鷹乃羽雅楽会の参加者である程度吹けるように成られた方は追々にこの石川県神社庁の講習会に参加戴ければと思います。一般の方々も参加出来る研修会なんです。なんとも有り難い話です。
さて、では温習回の報告です。

龍笛部会。新曲の皇麞急・鶏徳など練習。

笙部会は前回に引き続き、三管合奏の付け所を細かく伝授しました。今回は正式に演奏するときの付け所をお伝えしました。祭典楽の場合は付け所が違ってきますのでこれは次回にお伝えします。

初心者は唱歌から。

後半1時間は合同演奏です。先ずは音取、越殿楽を全員で。鶏徳を選抜メンバー2〜3名ずつで吹いて戴きました。

篳篥部会。これだけいると音圧すごいです。

最後に陪臚。かなり吹き込んで戴きました。やはりある程度吹き込まないと演奏力が付きませんので、正式に吹いて貰っています。

茅の輪御守りの原材料収穫。

さて、連ちゃんでご報告です。ブログって便利な物で、アップするには労力と時間と情熱が必要ですが、絵日記みたいなもんですから、どこにいても閲覧出来る社務日誌として重宝します。日記帳も付けていましたが、いつでもどこでも、iphoneとかipadとかでも確認出来ますから、「去年の今頃は何の段取りせんなあかんかったかの〜」みたいな感じで振り返ることが出来るのは便利ですね。
と、いうことで今日は天気も良かったので、参列者にお土産で持ち帰っていただく「茅の輪御守り」の原材料の「茅」を収穫しました。
実はこの「茅」、うちの庭に「自生」した「茅」なんです。おふくろに言わせると、植えたわけでも無いので生えてきたそうです。
と、いうことで新川神社の茅の輪は正真正銘の「新庄町原産の茅」を使ったありがた〜い「茅の輪」なんです。産土の神の賜物ですよ。おみやげの事を当て字で「お土産」と今は書きますけど、昔は「お宮下」と書いてお宮で戴いた御神札や御神酒やお供物(するめ・こんぶ)などの事をいったみたいです。地方の特産物の事ですね。うちのはそういう意味では混じりけの無い「新庄町純正」お土産です。しかも新庄町生まれの神主が心を込めて手編みいたします。自然にある物を使って、自家製ですべて調製致しますので、手間はかかりますけど手作りにこだわった一品です。

茅の輪御守り用の茅を神社の中で陰干しします。ここで神様の「神気」が注入されます。

雨が少ないせいか、昨年よりも増して細いような気がしますが、細い方が編みやすいです。

6月15日鷹乃羽雅楽会温習日のご報告と日程変更のお知らせ。

禰宜です。先ずは鷹乃羽雅楽会の皆さんに日程変更の連絡です。
7月13日(日)を7月20日(日)に振り替えいたします。
(今後の予定日)
7月  6日 20日
8月  3日 24日
9月 14日 28日
10月 5日 12日
10月 19日(最終日午後7時より新川神社秋祭 奉納演奏会・懇親会を予定)
11月 2日  9日
と、なります。
新川神社秋祭の境内は夜店が立ち並びますので、神社裏の駐車場(舗装されていない場所)をご利用下さい。恒例の懇親会もやります。

笙は今回は初めて雅楽の資料として神社本庁指定の「雅楽譜」から基本的な部分の解説をしました。演奏よりも座学が中心になりましたが、いつも演奏指導ばかりでしたので、一通り説明したところで資料をお渡ししたと言うことです。あくまでも「口伝」ありきですから、資料は二次的な物です。

今回は笙の仕事の中で絶対外してはいけない「付け所」の集中講座です。平調5曲の付け所、つまり三管が合奏になるところのタイミングの把握と練習です。龍笛の譜面を渡して解説をしながら、一つ目の太鼓で入る場合、二つ目の太鼓で入る場合のレクチャーをしました。むつかしいですよ、良い感じで入るのには。

篳篥部会。いつものメンバーが熱心に取り組んでいます。

右が倅の信明、左が甥の靖忠君。仲良くやっているようですので安心です。

龍笛部会。鶏徳と皇麞急の細かいところのチェックで、一人ずつ吹きました。

龍笛部会初心者部門。途中から参加の方や、篳篥から龍笛に移籍された方など、丁寧に指導しますので、初心者の方もご遠慮なくお仲間に入れますよ。

田んぼにオタマジャクシ、生息。

禰宜です。御田植え祭以降も、毎日田んぼを眺めるのが日課となりまして、待望のおたまじゃくしが泳ぐようになりました。

黒い点々が見えるでしょうか、これがオタマジャクシです。近寄ると危険を察知するのか、逃げ回ります。

まだ小さいです。透き通って見えます。

最近のデジカメは良く写るので、オタマジャクシの姿がよくわかりますね。

御田植え祭に参加してくれた子供達にも見に来て欲しいので、近々「田んぼ学校観察日記」を作成して届けがてらお知らせします。たまに見に来て色々な変化を感じて欲しいですね。

新庄小学校3年生が地域社会の校外授業に来てくれました。

禰宜です。毎年のことですが6月11、12、13日と3日間に渡り、新庄小学校3年生が新川神社に来て色々と学んでいきました。一クラス30名でクラスごとに分かれて来てくれましたので、細かい話が出来たと思います。

新川神社の歴史を学ぶ事は新庄町の歴史、自然災害、常願寺川の洪水を如何に克服してきたか、また今も続いているのかと言うことを学ぶ事になります。折しも平成28年には「新庄御鎮座400年記念事業」を控えていますのでその意義を子供達に伝えられる機会を与えて戴けることに大変感謝をしております。また、いつも東日本大震災のボランティアで東北地方の現状を直に見てきた体験談もします。洪水の後、津波の後の環境汚染、へどろの臭いやばい菌の繁殖など、普段テレビなどから感じられない「臭い」とその復旧に拘わる努力を子供達にイメージしてもらい、新庄町もそういった苦難を乗り越えて現在の平和があるんだよ、ということを一番の目的として、伝えたいこととしてお話ししました。重い話ですが、最初の導入部分は軽快に入っていきます。

先ず私の話の最初の掴みは「神社の拝礼作法の解説」を持ってきます。大人子供問わずほとんどの人が興味津々なのが「いい音で柏手を打つコツ」です。実際に手を打ちながら「なぜ神主の拍手はいい音がするのかその奥義を伝授します」、とやるわけです。これをやると、大概「掴みはオッケー」です。ですがこちらは手を打つことに関しましてはプロですから、デモ演技でミスると立場無いです。自分で自分の首を締めることに成りかねないので、諸刃の剣でもあります。

秘伝を伝えた直後、みんな人の話もそっちのけであちこち気の趣くままに手を叩きだして「あーでもないこーでもない」とやりだします。

こうなると収集がつかなくなりますが、いい加減のところで切りをあげて正式に拝礼しますとこれが皆さん、いい音で鳴るんですよ。しかも音が揃ってますし。すばらしい。

そしてテクニック的にいい音を出せば良いのでは無くてなによりも真剣に、そして真っ直ぐな祈りの気持ち、祝福する心が大事だと言葉を添えます。明るく清みきった手を打つ音には運気を開く力があるんですよ、ということを伝えます。古今東西、拍手されて喜ばない人はいませんからね。気持ちをアゲアゲにするには「拍手」ですよ。神様が喜ぶことを思いながら生きていく、自分の気持ちも前向きに上げて生きていく、それが神道の祈りかも知れませんね。

みんな、いい音で鳴らせるようになりました。古今東西、祈りの作法は色々ありますが、「手を打つ」のは日本の神道だけです。ここが日本の独自性、オリジナリティです。魏志倭人伝に記述があります。

「掴みはオッケー」なところで、今度は子供心を「わしづかみ」にするコンテンツを繰り出します。

「新川神社の秘密、新川神社にはドラゴンボールが隠されておるがやじゃ!」

「えーどこけー?」というこちらの期待通りの反応の子もいますが、近頃はメジャーになってしまいましたので、半数以上は「あそこー」と指を指していました。少しずつ伝播してきたのは嬉しい反面、なんかマニアック度が薄らいできたのはなんとなく寂しかったりします。

質問の内容は「新川神社の語源」「狛犬のこと」「どべの語源」「どべは何者か」「御神輿の中に入れる箱のような物は何か」「新川神社の最初に出来たときの話」など色々ですが、小学3年生が理解できる内容を簡潔にしゃべるのは何回話してみても難しいですが、少しずつ磨きをかけていきたいとおもいます。

ドラゴンボール、「龍の珠」の在処は小学生の間では知れ渡ってしまっているようです、最近は。

「龍の珠」は木彫りの龍があごの下に隠し持っていますので、拝殿に昇殿しないと見えない場所にあります。どうすか、この無防備な顔。新川神社の龍はどべと並んで人気者です。

それでは「龍は何者か?」「なぜ龍は水神なのか」「龍は実在する?」「こいのぼりと龍」などなぜ新川神社の拝殿に大きな木彫りの龍が掲げられているのか、洪水の自然災害と闘ってきた新庄町の先祖達の苦労と、人々が平穏な日々であるように祈りを捧げてきた歴史を伝えます。

話をしながら子供の表情を観察したりしますが真剣な眼差しを感じれば多分伝わっているような気がします。

午前9時30分から11時まで、1時間半真剣勝負、3日間終了。

第1回神道講座ならびに第7回お宮で飲もう会開催。

今回使用した資料の書籍です。

禰宜です。お宮で飲もう会も2ヶ月に一回のペースできまして早7回目、人数も20名を越えますと社務所では狭いので、今回から新庄第一公民館を会場にしました。総勢24名参加でした。
今回から第1回神道講座を開催前30分間しました。色々と神道の基本的な事からとも思ったのですが、今一番個人的に調べていて話をしたかった高杉晋作を持ってきました。明治維新期の志士たちの中でも松下村塾の双璧たる高杉晋作が如何に国学を学んでいたのか興味を持ったからです。時間も無く、言葉足らずの話でむつかしかったのではとおもいますが。後々に点が繋がれば腑に落ちて戴けるように今後も折を見て繰り返して説明していきたいとます。30分ではいずれにしろ限界がありますので、今回はみなさんの記憶の中に「古事記・高杉晋作・明治維新」の種を播ければそれで良かったと思います。
明治維新の志士たちは剣術も一生懸命しましたが、学問も一生懸命していました。高杉晋作の日記をみればわかります。そして学問することにより信仰を持っていました。高杉は「天照大御神」を自分の学問と事業達成の「推挙人」として日夜崇め、「菅原道真」を「勤王精神の鏡」として信仰していたことがわかります。それはやはり学ぶ事から発した信仰心、「私はこうなりたいから、是非見守っていただきたい」と誓う対象を持ったと言うことですね。
その中でも「古事記・日本書紀」など日本の国柄と歴史を学んで日本独自の「やまとごころ」を体得する学問が「国学」なんです。これを学ぶ事によって王政復古が興り、近代国家の基礎が出来て紆余曲折を得て今日まで繋がっているということです。今回改めて配りました小冊子「日本がもっと好きになる」はみなさん読まれましたか?先ずはこれを読んで、全体的な視点を明かにした方が良いですかね。

次回からは下記の項目からピックアップしていきたいとおもいます。

神道とは?

神道の歴史

神道においての神様の意味合い・種類

新川神社の歴史

神社庁や富山県においての組織などについて

神棚について(維持・管理など)

お参りの意味

氏子・氏神などの意味合い

神道の年間行事

お祭りの意味・神輿の意味

 

また、毎回差し入れといいますか、美味しい物をご持参戴けます方、有り難うございます。

太刀魚の骨煎餅、美味しかったです。

次回のお宮で飲もう会は8月17日(日)、昨年も致しましたが野外バーベキューをします。その前に神輿の担ぎ方講習会を講師を招いて開催いたしますので大勢の参加をお待ちいたしております。詳細が決まりましたらまたご案内いたします。