宮司です。2月19日(日)午後1時、祈年祭・鎮火祭を斎行いたしました。
今年の五穀豊穣、工業商業始め諸々の事業の弥栄と自然災害が無き事、秋の収穫感謝祭には収穫物を横山のごとくお供えできますようにとお祈り致しました。
鎮火祭は我々人間は他の動物と違い、火を使うことができるが、逆説的には火が無いと生きてゆけない、唯一の生物ともいえるわけです。ですから年に1度、火の力の恩恵に感謝するお祭りとして鎮火祭が行われます。
古代日本人にとって、火の力は天の太陽の降り注ぐ日の光と、火山に顕れるマグマ、地熱も火の力として感じて居られたようで、天の日、地の火に感謝する祝詞の文言が有ります。
改めて考えてみますと天から降り注ぐ陽の光と大地の地熱が無いと植物が生育できないので農作物の豊穣を祈る祈年祭と併せて鎮火祭に太陽の日と火の霊力に感謝することには納得させられます。
火の恩恵に感謝するのが主題でその次に祈念されますのが「火の用心」です。
我々が遠き祖先から伝えられてきた火そのものの扱いを怠ることが無き様に、もし過ち犯すことが有ったとしても火事にならないように教え諭して下さい、この氏子区域から火事、火難が無きようにお守りください。という内容になっています。
今年も総代会としましては常任理事会の面子のみの参列となりました。
本来ですと用水組合の農事に関わられる方々も参列されるところでしたが、コロナ禍ということもあり、直会も省略と致しました。
祭典終了後は台所に火の用心でお貼りいただく「鎮火祭祈修」の紙札をお渡し致しました。
新川神社では総代会会員には全員お配り致します。
また、崇敬会「たまむすひ}の会員には漏れなく郵送致します。
また、今年の鎮火祭には疫病除けの「疫神齋(えきじんさい)」の配布は致しませんでした。
まだまだ感染症対策も必要なのですが、「今年こそ日常に還るんだ」という思いを込めて敢えて配りませんでした。これも「予祝(よしゅく:あらかじめいわうこと)」の一つになれば良いかなぁと思ったわけです。そんな一年になれば良いですね。