2月19日 祈年祭並びに鎮火祭斎行しました。

禰宜です。いやぁ〜昨日は飲み過ぎたと思ったのですが、夕方には寝ましたので酔い覚めスッキリです。12時間ぐらい寝たかも知れませんな。と、いうことで恒例の祭典であります祈年祭並びに鎮火祭を昨日斎行しました。お酒を飲んだのは直会(なおらい)で、総代さん達と御神酒を飲んだと言うことです。熱燗ですから悪酔いはしませんでした。直会は、祭典奉仕で神様にお仕えした後に、普段の生活に戻るための通過儀礼です。いわゆる精進落としの様なもので、神様にお供えした物、その代表格の御神酒を戴く事によって清浄な状態をを解くわけです。お祭りだから宴会をするのでは無くて、儀式としてあるわけです。神職はお祭りの前に、神様にお仕えするのですから身を清めるために塩と水を浴びて装束を着ます。総代さん達は略式で手水舎で手と口を清めることで代替えしているわけです。この状態から「神様にお仕えするモード」に入るわけです。そして一心不乱に五穀豊穣、火の災い無きようにお祈りをするわけです。古代日本人は神様にお祈りするときは非常に神経を使ったわけです。真剣にお祈りしないとかえって良くない、という決意が働いたかのように感じられます。そしてその真剣な祈り、張り詰めた精神状態を解くために、神様がお召し上がりになった「御神酒」を「お下がり」として皆さんでいただくわけです。この「おさがりの御神酒を飲んだ瞬間」で神事が完了するという仕組みなのです。結構、深い意味があるんですね、何気ないことかも知れませんが。まぁ、そこまで考えて御神酒飲んでいる人はいないかもしれませんが、皆さん御神酒を飲むと少しの量なのですが「効いたー」とか「なんかしらんけど御神酒は特別な味がする」とおっしゃるのは、真剣なお祈りをされたからだと私は思っています。

神饌。毎回生産組合からお米の献穀もあります。

きときとの平目が2匹。

鎮火の御神札。台所の火の元近くに貼り、火の荒御魂を鎮めて災いが起きぬように心がける意味で毎年張り替えて、火を扱う我々の心をも改める意味があります。

神様のご馳走、神饌。いわゆる海の幸、山の幸ですな。メニューは穀物としてお米、餅米、大豆、小豆、乾物、野菜、海菜(かいさい:昆布やわかめなど海の植物)、果物、お菓子などなど。

倅達は学校ですので、二人で奉仕です。

2月の祈年祭と11月の感謝祭は五穀豊穣の祈りですので農家の生産組合の方々が参加されます。