いよいよ最後の報告です。今年も天候に恵まれまして曇り空での斎行でした。いつも雨降ったらテントを町内から借りたりしなければならないので戦々恐々としておりますが、最近の天気予報は良く当たるので今年はとにかく良かったです。
事前の準備が色々と手間暇がかかりますが、人形や茅の輪、みなさんのお土産の茅の輪御守りなどはすべて手作りで私と私の母親にも協力してもらって作ります。これはこだわりたいと思います。参加人数が200名とかになりますとさすがに大変かも知れませんが今現在は60名前後ですので100名〜120名までは大丈夫でしょう。ただ、本殿が狭くて入れませんのでそこがネックなんです。ですから今の人数だと丁度良い感じなんですかね。
茅の輪は収穫から調整まで私の手作りですから毎年の茅の葉の生育が直にわかります。葉の長さや艶、色合い、またしなやかさなど。本年はあまり雨が降らなかったのですがまずまずの出来だったと思います。現代は御神札や御守りは専門の業者がいますので安価で品質の良い物を外注できます。外注だとしても新川神社で無ければ受けられない御神威の籠もった御守りや御札を頒布したいと思いますし、茅の輪はやはり地物にこだわりたいです。と、いうことで本年の様子をご報告いたします。

それぞれに身体に人形を撫でつけて、特に都合の悪いところにすりつけて下さい、と説明しますと面白いことにみなさん、頭のてっぺんからなで回されますし、切り麻という紙吹雪も頭からかぶられます。なにも頭からかぶらなくても良いんですけれどね。みなさん、頭からかぶりたいと言うことは頭のてっぺんから清まりたいという気持ちのあらわれでしょう。頭からかぶるのが新庄流、ということですな。

草を食べている様にみえますが、解き縄の儀式です。右綯い、左綯いの縄を解くときに縒りがもどったりして絡まったりしますので口でくわえながら解いているわけです。罪を解き放つ意味が込められているようです。呪術的な儀式ですね。

いよいよ茅の輪くぐりの儀式です。胎内くぐりとも云われ、輪をくぐることによって贖罪を祓い清め擬死再生、生まれ変わって新たな日々を清らかな気持ちで過ごしていこう!という、非常に日本人らしい、前向きな儀式です。「今までのことは水に流して〜」と云いますよね、あれですよ。茅の輪の茅は常願寺川に生息していた物を使っていますので強力ですよ。