鷹乃羽雅楽会4月14日、4月21日温習会

宮司です。3月から新規募集を致しまして楽器や譜面なども揃いまして本格的な練習に入りました。何時ものことですが龍笛が一番人気で人数が多く賑やかな感じです。どの楽器も音が出るまで大変なのですが、くじけずに続けて戴ければ必ず成果があると思います。

3期生の篳篥は2名と、前回より少数ですがお二人とも早い段階で音が出ましたので今後が楽しみです。少数派の笙は今期は川嶋一人(かずと)広報部長が一人(ひとり)でエントリーです。他にもいらっしゃったり希望者もいらっしゃいますが当面一人でしょうか。本人はマンツーマンだと逃げ場が無いので辛そうですが、本来楽師の伝授の仕方はマンツーマンですので、上達は早いと思います。
2期生の方々も1期生に交じって練習され、愈々田んぼ学校で祭典デビューを迎える方を輩出する段階になりました。初めての方が緊張して演奏される姿を見て私はいつも自分自身も初心を思い出して心を入れ直したいと感じています。
「神前に楽を奉奏する」ということは音楽家にとっては名誉な事です。プロの音楽家も緊張しながら演奏されます。何時もなら目に見える観客の前で演奏するのですが、神社の前ですと目に見えない御神霊に向かって演奏しますのでいつもと勝手が違いますしね。

我々神職や神前にお仕えする雅楽奉仕者は逆に神社や神様が近すぎるのでそんな初心を忘れがちで、日々の仕事にかまけて練習も怠ってしまいがちです。
古今東西祭祀儀礼には音楽が奏でられます。今日では余興のように扱われる音楽ですが、天岩戸が開いたのはアメノウズメが神楽を舞って八百万の神がどっと笑ったからなのですから、祭祀で音楽が重要な役割を果たしています。

祭典のプロである神職の間でも雅楽に対する温度差はあります。音楽の得て不得手もありますので全ての神職が演奏者とはなり得ない事は致し方ないのですが、専門職で有るのであれば一度も経験もせずにスルーするのはプロとしては如何なものかと私は思います。特に若い青年神職は何でも飛び込んでいって今まで先人が出来なかった事を未来に繋げて戴きたいと思います。

一般の方々がこんなに熱意を持って挑戦していらっしゃるんですからね。