令和元年の夏を振り返って 四方神社栂彦祭

宮司です。台風15号が接近していますが富山は晴天で真夏日。暑いですね。夏がまた戻ってきたような日です。太平洋側の被害が心配なところです。

さて、8月18日は恒例の四方神社の栂彦祭。四方の漁民を救うために自刃された栂野彦八翁を顕彰するお祭りです。家内の実家である栂野家はその末裔と言うことで神職家を代々勤めております。

四方の夏は漁業協同組合の「恵比須祭」の海上渡御祭に始まり、お盆明けの「栂彦祭」で締める、みたいな感じです。

先ずは早朝より氏子から奉納された献灯の提灯を設営します。お祭りは夕刻7時からで提灯の灯りの下で神社本殿横の栂野彦八彰徳碑に栂野彦八翁の御神霊「四方建比古神」をお招きして祭典を行います。奉納として呉山岳風会が詩吟の奉納をします。毎年恒例で「栂野彦八翁を讃える歌」も奉納されます。

祭礼が終われば本殿前にて奉納行事として四方小学校の児童が和太鼓を奉納演奏しました。
次に今年初めての試みで「とやま語りの会」による「栂野彦八翁物語」が披露されました。
語り部の話に合わせて大正琴の伴奏で情景の効果音を演出。加えて過去に製作された四方小学校生徒による栂野彦八物語りの「版画」をスライドショーにして語り部の話にリンクさせました。今年初めての試みでしたが、語り部に合わせて大正琴とスライドの演出効果がマッチして良かったと思います。加えて郷土の富山にまつわる歌を大正琴に合わせて歌いました。最後には「四方踊り」で過ぎゆく夏をしめやかに見送りました。

毎年の事ながら、200年を過ぎた今日も命がけで地域を救った栂彦さんは四方の方々のみならず、広く世の中に未来永劫に語り継がれるご存在であられることを伝える意味でも「栂彦祭」は盛大に継承されるべきお祭りである続けるでしょう。