新元号「令和」に決定。

宮司です。たった今、新元号が発表されました。「令和」(れいわ)です。予てから日本の古典も典拠に加える、という前触れでしたがなぜ今までそうしなかったのか不思議なくらいですね。

今回は「万葉集」からの出典です。第一印象はすっきししたかんじでした。昭和との類似性もありますが、やはり典拠の本来の意味合いである「きよく風和らぎ」が万葉集らしい素敵な言霊ですね。
嘉辰令月(かしんれいげつ)とも使われる「良い日月、良い時節」も今回の御世替わりにぴったりです。

梅の花といえば菅原道真公が思い浮かびます。天神信仰は時代により変遷があり、今日では「学問の神様」として広く進行されていますが、私は讒言にて左遷されても皇室を恨まず、最後まで忠臣として志を貫いた潔さが後世に神として祀られたのだと思います。単に怨霊を鎮める為に祀られただけでは今日のような天神信仰としての広まりはあり得ないからです。
長州の高杉晋作が「勤王の忠臣」としての管公の生き様を信仰されており、騎兵隊の軍旗は「菅原大神」と墨書されています。
高杉晋作は管公のように「不遇のまま死んでも、歴史が最後に評価する」という志を強く信仰していました。ご自身がやはり君主に誤解されていわれのない罪を着せられて牢獄に入れられたときも管公への信仰を不遇の境遇にあって心の拠り所とされた話が私は好きです。
安倍晋三首相の「晋」は高杉晋作に由来しているとご本人のコメントがありますので、何となくそのような御縁も有るのでは無いかと感じております。

3月24日神輿担ぎ練習、清掃奉仕&お宮で飲もう会#27

宮司です。先週の日曜日に恒例の春祭りに先んじての神輿と御輿蔵の清掃奉仕、みこし担ぎ練習を若鷹会の奉仕により実施されました。有り難いことです。幸いに天候に恵まれまして新規の会員の参加もあり、本年は多数の参加にて神輿を綺麗にお掃除して戴き、且つ神輿担ぎのリハも出来ました。
本年は特筆すべきは、小矢部市から神輿担ぎの体験を希望された女子2名の参加でしょうか。数年前までは教えて貰いに行っていた我が若鷹会が「みこし担ぎ」の和を拡げることに貢献できるとは!

神輿は担いで、振ってなんぼのもんです。「魂振」を施して地域活性をしてきたのが我が国・日本。
先祖の精神は神事に込められているので、それを読み取る素直な心が大事だなぁと最近つくづく思います。

午後5時から清掃も含めて1時間、神輿担ぎの練習をした後はお宮で飲もう会。今回のプチ講座は会員からのリクエストで「御代替わりと大嘗祭(だいじょうさい)について」〜意外と知られていない世界最古の国家・日本。そして皇室の事。外国人から日本はどういう国?と聞かれた時の答え、伝授します。〜と題して約30分ほどお話しをさせて戴きました。Youtubeに動画も上がっておりますが、なかなか時間を考えますと語りきれないところも有りましたが要点としては天皇陛下は国と国民の安泰と健やかなることをお祈り戴いております、日本で最上級の斎主、お祈りされる御存在であるということに尽きると思います。その極みの祭典が大嘗祭という国を挙げての大収穫感謝祭で即位されました新帝が直々に神々にお祈りされる重要な祭祀である事を押さえておけばと思いましたのでこの2点をお伝えしました。外国人に英語で説明するのは大変な事ですが、今後オリンピック開催に合わせて富山も新幹線が通り、多くの外国人観光客が来県される機会が増えますので、日本人として何時も心構えしておきたい者です。

懇親会も盛況で、今回初めて「宮司仕込み御神木梅酒」をボトリングしてお出ししました。
御神木の梅酒と言うことで、皆さん飲みたかったんだと思いますが好評で一瞬にして無くなりました。味の方は我ながら良い出来で、ちゃんと酸っぱい、ドライな梅酒に仕上がりました。今年は初めて仕込みまして、その都度その都度熟成具合と味の変化など知るために味見などしておりましたら結局1本分しか残りませんでしたので今年はなるべく試飲しないように寝かせようと思います。

また毎度いろんな方々から心からの差し入れを戴いております。小川頭から日本酒、貫江さんの実家から漬け物、あやなちゃんからはふきのとう、山菜の天麩羅と韓国風もつ煮込みラーメン鍋、春日さんからスナック菓子を沢山、その他色々とありがとうございます!この場をお借り致しまして御礼申し上げます。

3月17日鷹乃羽雅楽会第3期生スタート。

宮司です。愈々鷹乃羽雅楽会も新年度を迎えるにあたり、新入生の募集を致しましたところ、20名の雅楽体験希望者に応募をいただきました。その内、13名はやりたい楽器も決まりまして、今晩から楽器、譜面をお渡ししまして初稽古となります。7名の方は3月17日のオリエンテーションに都合が付かずに欠席された方や、担当の楽器を検討中の方です。

オリエンテーションでは龍笛の藤井秀嗣先生がどうしても都合が付かずに欠席とのことで、急遽富山縣護國神社の大峯宜之氏に担当を戴きました。若手の中では一番の吹き手だと思います。

先ずはとにかく雅楽の合奏を聴いて貰いまして、これから何に取り組むのか、体感して戴きました。参加者の中では現役の鷹乃羽雅楽会会員も数名いまして、現在の担当楽器の他の楽器に挑戦したいというチャレンジャーのようです。他の管を体験しますと依り深く雅楽の合奏を楽しめると思いますので良いですね。私も本職は鳳笙ですが、龍笛と篳篥は所持しております。洋楽を雅楽楽器で演奏するときの確認用を目的に吹くくらいですので、「なんちゃって龍笛」「なんちゃって篳篥」の範疇を超えません。

雅楽の歴史や心得など説明をしてから楽器に触れて貰って実際に音を出したりして体験していただきました。一人でも多くのご参加をお待ちいたしております。

午後8時からは1期生と今回初めて2期生が合流しての温習となります。それぞれに更なる高みを目指して講師自信もバージョンアップしていきたいと思います。やはり初心に返り、ひたすら平調五曲を極めて参りたいと思います。

 

 

朝焼け快晴、白梅みごろです。

宮司です。昨年の暮れから、名誉宮司の日課でありました午前6時の開門と報鼓(太鼓を叩くいて開門を知らせること)を私が引き継ぎを致しました。併せて以前より禰宜の時代から私が勤めておりましたお日供(朝一番に神前にお供え物をして、新川神社を始めとする奉務神社の遙拝、国家の安泰と氏子地域の安寧を祈る神事)を奉仕する事になりました。
毎朝午前四時半頃起床、潔斎(お清めとしてシャワーを浴びます。朝シャンではありません、あくまでも自祓いです。)をして自宅の神棚と祖霊舎のお供え物の交換と祝詞奏上、そして本社の開門をして午前6時丁度に太鼓を鳴らすように努めております。

最近は午前6時頃には空が明るくなり、爽やかな朝焼けを覧ることが出来ます。境内からは遥か立山連峰の剣岳を眺める事が出来ます。立山連峰から差し昇る朝焼けの境内に佇んでおりますと、新川神社の神主家に生まれてきて良かった、としみじみ感じます。歳、取りましたね。

最近は御朱印を戴きに県内外問わず、参詣されます。新川神社では本年は天皇陛下御即位三十年のおめでたい年ですので、金粉で奉祝の一筆を記しております。
尚、墨や朱印が合わせ面の紙面に移らないようにオリジナルの吸い取り和紙を漏れなく付けております。

本日、参拝者の方からご要望も戴きましたので、新川神社の白鷹と龍神のシンボリックなイラストを意匠したオリジナルの御朱印版の製作をしたいと思います。乞うご期待ください。

仮設の神社参拝者用駐車場、開設

宮司です。神社としてのお知らせです。神社境内横の市道新庄10号線の拡幅工事に先だっての御神木伐採に続き、神社前の空き家が取り壊しになり、平地となりましたので仮設の神社参拝者用の駐車場が開設となりました。諸般の都合で富山市の道路舗装工事着工の目処がまだ立っていませんので、神社としましても道路の舗装工事が先に施工されないと、道路に接地する駐車場のアスファルト整備工事が出来ませんので、しばらくは土の状態での駐車場ということになりますのでご理解戴きたいと思います。

平成31年度 祈年祭・鎮火祭・天皇陛下御即位三十年奉祝報告祭斎行

宮司です。本年は昨年のような積雪も無く、境内の紅梅も立春に合わせて開花しております。
従来の富山では珍しいくらいに青空の日も多く、天気が悪い日でも時折青空から陽が差しますと、少しずつ春が近づいている事を実感いたします。

さて、去る2月19日に恒例の祈年祭・鎮火祭に合わせて天皇陛下御即位三十年奉祝報告祭を斎行いたしました。
明日2月24日に政府主催の奉祝式典が斎行されますので、大祭に合わせて御神前に祝詞奏上いたしました。

尚、政府広報にありますように明日は慶祝行事当日に当たりますので国旗掲揚の日です。張り切って掲揚したいと思います。
我々国民が祝意を表すにあたり出来る事は先ずは国旗掲揚ですから、と宮総代さんにもご挨拶で申し上げたのですが、近年なかなか祝日に国旗が揚がっていない町並を見ますと、何か啓発活動を神社としてすべきではないかと常々思うところですので、此の御世代わりに何らかの活動が出来れば良いなと考えております。

市道新庄10号線拡幅工事に伴う御神木二十四本伐採修祓・起工式斎行

宮司です。去る1月17日午前8時より市道新庄10号線拡幅工事に伴う御神木二十四本伐採修祓・起工式を宮総代三役と施工業者である有限会社エイキの参列の元斎行いたしました。経緯は本年の社報「鷹乃羽」10号に譲りますが、愈々永年の懸案でありました道路の拡幅工事の始まりというわけです。御神木は神社にとって貴重な「財産」ですので「財産処分」ということになります。24本の御神木一本一本を鄭重にお祓いいたしまして、併せて施工の作業員に事故無き様にお祈りを致しました。
当日は晴天に恵まれ、伐採作業も二日間で無事に終えることが出来ました。
これから三年間をかけて道路が拡幅されていきますので参拝者の皆様にはご迷惑をお掛けするとは思いますが、永年の狭い道路が拡がり、通学路としても安全確保される日を楽しみにして戴ければと思います。

平成31年度寒中みそぎ・鎮魂作法錬成会ご報告

宮司です。本年で6回目の寒中みそぎ・鎮魂作法錬成会ですが、前日までの天気予報では大雪注意報が出されるような悪天候が予想されましたが、当日はなんと快晴。元旦のような、祝福されたような晴天でした。今年はラッキーですね。

前年度までは金岡邸前の薬師鉱泉を改服、入浴場として利用していたのですが、遂に店じまいということで、本年は「あしたねの森」をお借りして改服を致しました。本当に今回も継続して開催できましたのはあしたねの森のご厚意の賜物であります。深く感謝を申し上げます。
昨年の暮れの「しめ縄講習会」の時に若鷹会員に薬師鉱泉が使えないので存続か、中止かの意見を率直に聞きましたら、「どんな形式であれ、存続して欲しい!」との熱い要望がほとんどでしたので感激いたしておりました。若鷹会、最高です。手前味噌かもしれませんが、こんな青年会は無いと思います。曳き山や獅子舞など文化財になるような伝統的な祭事も無く、神輿渡御も高齢化で巡行が危ぶまれていた数年前。何も無いと言うことは何でも出来ると言うことなので、金や伝統芸能がなくとも、一肌脱いで裸になれば出来る「みそぎ」を始めたわけです。今日では過去最高60名が参加する県内唯一の神道修行の場になったわけです。

本年からは、施設のキャパシティーの関係で50名限定にさせて戴きました。
毎年参加されるリピーターも多く、新規参加者も10名ほどいらっしゃいました。
そして本年はなんと、県外(新潟県)から四時間もかけて参加いただいた方もいらっしゃいました!凄いことですね。
私は密かに近い将来、外国人が「神道の禊ぎを体験したい!」ということで新川神社に受け入れを要請される日が来るんじゃないかと予感しておりまして密かに「スピードラーニング」を聞いたりしています。最近はサボってましたが。

いずれにせよ、こんなに大勢の方々、20代から60代までの方々が神道の行を積極的に体験されることに敬意を持ちますと共に神主冥利に尽きる事であります。それぞれが何かを感じて持ち帰っていただき、日常生活上に何か得た物が反映されましてより良き日々、人生を過ごされることを望んでおります。

恒例の直会は新庄町のお食事処「浜木綿」の海鮮味噌鍋と、新庄町の隠れ家的料理庵「縁(ゆかり)」のオードブル、そして富山の地酒、差し入れの品々で乾杯です。

今回は過去最高の異様な盛り上がりでしたねー。やはり「達成感」といいますか、「無事に生還した」みたいなノリがそうさせるのだと思います。
参加者全員が無事に行を終え、心身共に新しい魂によみがえったので全員が兄弟です。皆さん楽しそうに過ごしていただきました。

最後になりましたが、昨年同様にボランティアで「AED」を背負って待機していただきました、株式会社エムテックの山根雄一郎様には深く感謝を致します。全員無事に修行できましたのは山根さんに守護神が降臨しているからでしょう!感謝。

株式会社エムテック http://www.mtech222.com/

謹賀新年・元旦篇

大晦日に続きまして元旦のご報告です。元旦の夜明け前の午前6時50分ほどの時刻、私は上市街道を立山方面に車で走っておりました。水橋開発の日吉神社の歳旦祭奉仕のためです。立山連峰の稜線にオレンジ色の初日の出のご来光が間接照明の様に浮かび上がり、例えようのない美しさでした。富山に帰郷して20年になりますがこんなに美しい新年を迎えたのは初めてです。これだけで今年はいい年になると確信を致しました。

昨年より古札・しめ縄・授与品などはかがり火にて焼納せず、クリーンボックスに納める方法に致しました。火の管理上危険である事と、燃えた灰の処分が困難である事もありまして、趣はいささか損なわれる事ではありますが、致し方ないということで導入いたしました。

また、参集殿と参拝者駐車場が出来ましたので以前より車での参詣の際の混雑が緩和されたものの、まだまだ充分なスペースが有るとは言い切れない状況ではありますが、将来的には鳥居の前付近の道路を挟んで向かい側の空き地を駐車スペースにする計画がありますので少しずつ改善に向かっているところです。

平成28年の御遷座400年以降は何かと参拝者が増加傾向にありまして大変喜ばしく嬉しいことであります。参詣者が多ければ多い程、神様の御神威がより強く、より高くなって地域を守護いただくことになりますので。
特に元旦は快晴で大勢の参拝者にお越しを戴きました。天気が良いと幼いお子さん連れのご家族が参拝しやすくなりますので助かりますね。

本年は「御世代わり」の年として即位の礼、践祚大嘗祭の斎行される年であり、今上陛下の御在位三十年を奉祝するおめでたい年でありますので新年のお祭りのあとのご挨拶には必ず、御皇室の弥栄と皇位継承のお話しを致します。世界最古の国家である日本の本家家元である御皇室の皇位継承、そして神武天皇以降御歴代の天皇様が「国の安泰」と「国民の安寧」をお祈りされる日本の国の最上位の大神主、斎主でいらっしゃることをお伝え致しております。今上陛下には30年にわたり、皇后陛下と共に国内外の慰霊の旅を重ねられました。我々国民の安寧を宮中三殿にてお祈りいただいた御礼として御在位三十年の御祝いを盛大にする事が今上陛下にご恩返しになることでは無かろうかと思うわけです。

5月からは新元号になるわけですが、「平成」の三十年間、自然災害や色々な事がありましたが、明治・大正・昭和に勃発した「戦争」が無い三十年間でありました事は本当に感慨深く感じます。「平和に成る」、文字通りの30年間でした。
次の時代も穏やかで平和で満ち足りた時代である事をお祈りいたしたいと思います。

謹賀新年・大晦日篇

明けましておめでとうございます。約一月振りの更新でございます。宮司の舩木信孝です。本年も宜しくお願いいたします。
寒中禊・鎮魂作法錬成会も無事に終わり、ようやく一段落です。11月の中旬から休みらしい休みも取れずになんとかここまで乗り切ったという感じですが、年末年始は一昨年のような積雪が無く、快晴の元旦でしたので本当に素晴らしい新年の幕開けでした。

大晦日は初詣参詣者のお迎えの準備でいつもお手伝いいただいている米田さん、川嶋夫妻、水口巫女を始め、3名の巫女さん達と手際よく作業を進めることが出来ました。
本年も参集殿は「宮Cafe」として新川神社オリジナルハーブティー「月読(つくよみ)」を提供しました。高橋太郎さんの奉納です。いつもありがとうございます。

皆さんの献身的なお手伝いで本当に助かりますし、ひいては大勢の初詣の参詣者に喜んでいただける事を何か一つでも増やしていきたい物です。
と、いうことで今年から「御朱印」を社頭で受付する事に致しました。近年御朱印がブームですし、巫女さんからリクエストが多いと言うことでしたので。

夕方からは恒例の年越大祓式を勤めまして愈々新年を迎えます。
年越大祓式参列者には神饌田で収穫したコシヒカリの稲わらで宮司が綯いました「笑門来福守護」のしめ縄をお渡ししております。夏越の大祓までの半年間、家門から邪霊進入を防ぐ結界として、また「笑う門には福来たる」という神道の根本精神を託した一品です。

 

 

11月26日新穀感謝祭並びに神宮大麻・氏神御神札頒布報告祭

宮司です、更新が前後致しましたが、恒例の感謝祭を斎行いたしました。本年も新川神社の神饌田は豊作で、稔り豊かな海の幸、山の幸の神饌をお供えいたしました。
幸いなことに郷土富山は本年も大きな自然災害に見舞われずに一年を過ごせたことは本当に感謝です。

加えて喜ばしいことがありました。予てから懸案でございました神社の横の道であります、市道新庄10号線の拡幅工事の正式な契約が纏まりました!既に境内地の財産処分と模様替えの公告も終え、年内の契約履行となります。
そのお祝いも籠めまして、御神前には羽根屋の純米大吟醸をお供えいたしまして直会でお下がり頂戴いたしました。

本当にこの拡幅工事は永年の懸案事項で地元新庄町は元より、校下の自治振興会の方々とも富山市に陳情を重ねて導き出した契約ですので、奔走いただきました関係者諸氏に感謝感謝であります。
本当に、道ひとつ拡げるのにも大変な時間と労力が必要で、ましてや新しい道を開くと言うことは大変な事業では有りますが、我々はそういった名も無き人々のお働きによって日常ごく当たり前に通っている道が出来ていることを改めて感じました。

お宮で飲もう会#26しめ縄作り篇

宮司です。お昼の「田んぼ学校」に引き続き、夜の部は若鷹会の「お宮で飲もう会」です。
子供と大人併せて今日だけで約100人にしめ縄作りを体験して戴きました。
皆さんと日本の神道祭祀にかかわる最重要アイテム、しかも豊作神饌田の稲わらを使って、正真正銘正統派の「左綯い」のしめ縄をお伝えできることは、神主冥利に尽きる事であります。
先ずはしめ縄の起源である古事記・日本書紀に伝わる「天岩戸開」のお話しを致しまして、しめ縄があれば神祭ができる事をお伝えしました。それと、重要なのがお正月に年神を家に招き入れる為のアイコンであること、肝心の家の中に神様の拠り所である「神棚」と、新年の為に改められた伊勢神宮の神宮大麻、氏神神社の御神札が必要である事をお伝えしました。

恒例の宴会では、大勢の方々に思い思いの差し入れを頂戴致しまして有り難く感謝申し上げます。こちらで何もかもお膳立てすることも出来るのですが、やはりいろいろシェアしたほうが皆さんで作り上げる宴会の場というものがより豊かな会となるような気がしております。

若鷹会は女性も多いので花の奉納や、もつ鍋の差し入れ、漬け物や飲み物に至るまで本当にありがとうございます!しかもみんな、よく飲むな〜、ほとんど無くなりました。流石。
此所でも昼間の田んぼ学校に参加いただいたお母様達に握っていただいたおむすびにて「コシヒカリと富富富の利き米会」を開催致しました。此所でも正解率は半分でした。
今回は会員のおめでたいお話しを複数お伺いすることが出来たので嬉しい日でありました。

また、毎年恒例の寒中禊ぎは、何時も利用している銭湯が閉店致しましたので存続を審議中です。年内にはいずれかの発表がお知らせすることになろうかと思いますので今しばらくお待ち下さい。

本年は本当に穏やかな中にも充実した活動が出来た若鷹会とお宮で飲もう会でした。参加者も56名ということで神気満点のしめ縄で良いお正月をお迎えされ、来る年が益々みなさんにとってより良き日々である事をお祈りいたしております!

田んぼ学校しめ縄作りとコシヒカリと富富富の食べ比べ開催。

宮司です。12月3日、晴天の下みんな楽しみにしていた神饌田のお米を神様と共に頂戴する日を迎えました。先ずはお宮にお詣りです。ちゃんと手水をして身も心も清めてからお参りしました。今回神饌田のかんさつ日記を提出戴いたのは1名のみでした。この場でその証しとして、新川神社オリジナル朱印帳にかんさつ日記奉納の事を書いて授与いたしました。本来の御朱印はこういう使い方をしたものでしょう。お寺に写経を納めたお記しとして授与されたものでした。(新川神社オリジナル朱印帳は御朱印料込みで初穂料1,200円で授与致します。)
先ずは神饌田で収穫した稲藁を使ってお正月のしめ縄を綯いました。年神様にお家の中に入ってきて戴く目印として玄関にかけるんだよ〜とお話ししました。そうすると、一年間神様にまもられるんだよーと。多分その時は理解してくれてると思います。今頃は忘れてると思いますが。ですけれども、神社で一年間を通じて稲作を経験して泥や川の水に触れたり、稲わらを触れる事自体、現代ではプレミアムな事じゃ無いですかね?こうした実体験が一生涯のおもいでとなり、文字通り「地に足を付けた」本物の日本人に育って貰いたいもんです。なんたって稲作こそ、日本発展の礎ですから。

しめ縄が完成したらいよいよ神饌田コシヒカリをおむすびにして食べます。
本年は「富富富(ふふふ)」という富山のブランド米のデビューの年でした。メディアでも富山県が肝いりで開発したお米ですので大きく取り上げられていました。
私がふと、思いつきまして、コシヒカリと富富富の利き米会ならぬ「ブラインドテスト」をしたら面白いんじゃないかと思いましたので、半分ずつお米を炊いて、種類はわからないように「右」と「左」だけの表示にしてそれぞれ食べて当てっこをしました。

既に下味で塩味が入り、トッピングに海苔と具材が入っていますので当てるのが難しいとは思いましたが、案の定正解率は半分でした。しかし驚くことに、食べずに触っただけで当てた児童もいましてびっくりしました。奉耕者も食べただけではわかりにくかったようですが、米の色とかで認識しておられました。要は富富富も元はコシヒカリの品種改良ですので大きくは違わないので両方美味しい、ということがわかりました。白米で炊きたてを比べた方が違いがわかると思いますが今回は段取りの関係で出来ませんでしたので、いつかやれればとおもいました。
年配の方が一様に「食べ慣れたコシヒカリが美味いわ」とおっしゃいますが、私は「どちらが美味しい」の比較は無意味だと思っている人です。
コシヒカリより倒れにくくて農薬が少なくて農家の方が育てやすく自然災害に強いコシヒカリが富富富です。コシヒカリと同じテイストなら市場に出す意味が無いじゃ無いですか。冷えてもモチモチして美味しい。寿司やおむすびにマッチするお米。固めに炊くとスッキリとした味わいで料理の味を引き立てます。私は好きですね。お米がセレクトできる幅が多い程、食文化が豊かになるじゃ無いですか。
特に生産者が「あちらのほうが美味い」とかそんな心で稲作して貰いたく無いですね、作る人が心をこめないとだめでしょ。好みは千差万別。違いがあるから面白いんです。

食事後は古事記の紙芝居。今回は「天孫降臨」。稲作を広めるために高天原から天下りをした「ににぎのみこと」のお話しから山幸彦・海幸彦のお話でした。紙芝居をしっかりと見ていないと、次に始まるクイズ大会の問題に答えられないので意外とみんな真剣に聞いていました。

最後は恒例のクイズ大会です。ここで日本の神話やお米の事について子供達は学んで行きます。父兄の方々も知らなかったことも少なからず有ると思いますので親子で楽しめるクイズを毎回私自身が楽しみながら考えています。これがたのしいんですよ、子供の笑顔を想像してひとりでにやにやしながら考えてます。

 

HEARTの中のART ボーダーレス・アートセッション in TOYAMA ご報告・其の弐

宮司です。今回はメイン会場である金岡邸の作品展示の様子をどうぞ。

HEARTの中のART ボーダーレス・アートセッション in TOYAMA ご報告・其の壱

師走に入りまして寒い日になりました、愈々年末と言うことで滞っておりましたご報告を一挙にさせて戴きます。先ずは11月10日(土)より18日(日)まで行われました作品郡ですが、圧巻でした。木下晋氏の講演を聴いてから見ますと尚更に理解できます。先ずは今回展示作品は展示会をするために製作されたのでは無くて、誰に見せたいというわけでも無く、日々の営みとして「生きる」ための「創作」という意味で他の美術作品と制作される根本が違う、ということ。そしてそれらは家族や周囲の人から無視されてきた「もの」であったのを、ひょんな事から芸術作品として「発掘」されたということ。今回の主催者の米田昌功氏を始めとする見識者に発掘されないと世に出てこなかった物達であります。