禰宜です。ようやく、一段落が付きました。本年の正月は天候に恵まれてスムースに事が進みました。昨年は色々と新しい事に挑戦、実施した実りの多い年でした。私自身、ここ近年の中では自分でも満足のいく取り組みを始められたことを実感できた、良い年でありました。今年は昨年始めた事柄をより煮詰めていく、磨きをかけていく年にしたいと思います。英語ではブラッシュアップ【brushup】と言いまして、最近よく聞く言葉ですが、靴にブラシをかけて磨き上げたり、お気に入りの楽器や道具をメンテナンスする時間というのは余裕があるときに楽しみながらしたい時間です。本年は大雑把に動かした活動を本来もっとこうしておきたかったレベルに上げる作業をしていきたいです。このHPもそうです。まだまだ未完成の部分が多いので、ブラッシュアップさせていきます。小学生のページと御祭神について、境内のご紹介など順次進めていきます。水面下で作業は進めていますので、乞うご期待ください。
さて、過日1月14日成人の日ですが、私事で恐縮ですが倅の元服式を執り行いました。一般的には二十歳の成人式ですが、新川神社の成人式は古式に倣いまして数え年15歳男子が元服祝、数え13歳の女子には髪上祝の御祈祷を実施しています。昔の成人は年が早かったんですね、寿命そのものが今より短いですからそうだったのかもしれません。
7〜8年前に富山県神道青年会の中で成人祭の在り方の見直しを課題にして研究した事があります。ご承知の通り、近年の成人式の荒れ様はすでに二十歳の成人祭の形骸化も伴って、あまり意味を成さなくなってきたように感じました。昔は神社へのお参りが多い時代がありましたが年々減少していきまして、今でも継続して実施している処もありますが、本人達が参加するのは稀です。そんな現状に対して神職としてどのように対処するかと議論いたしましたら、原点回帰、温故知新で本来の成人式である元服・髪上を復活させることにしました。ここ数年で年間数は少ないですが、お正月に親子でお参りされていきます。今日は私の倅の長男・信明の元服祝いの様子を紹介します。本当は髪上祝いも紹介したいのですが、何分肖像権の問題もありますので、いづれ協力してくれる方を見つけて、ご紹介します。元服式として男子には男親から金盃に御神酒を注いで貰いまして飲むまね(すこしなめても良い)をして戴きます。女子の髪上式は本来は髪の毛を結い上げる儀式ですが、現代では髪型がそれぞれですので儀式として実施が難しかったので、それに変わる儀式として舞妓さんが塗る口紅をお母さんに塗って貰う儀式をします。貝殻に塗ってある紅を小筆で口紅にさす時にはお祝いの女子に手鏡をもって、その様子を見て貰います。私が初めて奉仕した女の子なんですが、お母さんに塗って貰って大人びた顔をみて、やはり女の子なんですね、ほんとーに良い笑顔で微笑んだあの子のあの笑顔を私は忘れません。なかなか良い儀式ですよ、いつか写真で紹介しますね。