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第12回お宮で飲もう会納涼バーベキュー会開催。

禰宜です。昨年は豪雨で中止になった納涼バーベキュー会、今年は晴れました。いや、久しぶりに神主の沽券に関わるので本気で雨が降らないように祈りました。いや、自然には叶わないですよ、そんなもん私ごときが祈って変わるもんだったら誰も苦労しませんよ。ですけれども祈るのが私の職業ですので誰がなんと言おうと祈ります。1週間前の天気予報は曇りだったのが台風の接近でだんだん悪くなっていって、当日の予報は曇り時々雨、降水確率50%でした。半か丁かですよ。「龍の珠」握りしめて寝る前と朝起きてすかさず龍神さんに祈りました。だって、春祭りも雨に降られて若衆はずぶ濡れになって神輿を曳いてくれたんですよ。私、御神輿に向かって祝詞奏上するのが仕事ですが気の毒で彼らを直視できませんでしたから。禊で濡れて、神輿でさんざん濡れて来たんだからたのむ龍神さま、これ以上若衆たちをぬらさんでやってくれ〜、今日だけはなんとか雨をとめてくれ〜と。そしたら、なんと晴れました。天気予報では曇りでしたが青空と晴れ間がでましたから。有り難う、龍神さん。若衆にも「わしが何とか龍神さんに祈ってかけあってみる」といった手前、神主としての面目は保たれたのでした。ということで「龍の珠」結構効きます。この御守りは自分自身のために調製したようなものです。不安な夜、眠れない夜は握りしめて祈りを捧げながら寝床についてますので、今後とも宜しくお願いいたします、龍神さま。

写真はいつも神社行事や境内を撮影戴いている川嶋一人さんのライブラリーからお届けします。川嶋さんの撮る写真には、なにか神様のような優しい眼差しを感じるような気がします。

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39 龍神さん

 

 

鷹乃羽雅楽会、対外神社祭典奉仕初陣。

禰宜です。一ヶ月ぶりの更新です。なんか、夏休みに入ってから活動がますます盛んで久しぶりに夏休みの宿題の絵日記を思い出してまとめ書きした過去が蘇るような気がします。
いゃ〜、毎日楽しいですよ。朝起きて、稲が伸びているのを見て楽しい。草も生えますので草刈りせんならんなぁ〜と、面倒なことの予定を考えるのも楽しい。神道道場がだんだん出来ていくのと稲が育つのを両方眺めながら写真を撮る時間も楽しい。いつになったらブログアップできるんやろ〜と思いながら日々の営みに紛れて今日になったのですが、この夏を写真を見ながら振り返る時間が一番充実感に包まれてリラックス出来る時間です。

先ずは鷹乃羽雅楽会、8月18日に富山市四方町鎮座の四方神社で毎年おこなわれる「栂彦祭(とがひこさい)」に雅楽演奏奉仕して参りました。平成24年9月に開講以来約3年間。ようやくここまでたどり着けました。
主催者としましては感無量です。2年前ほど以前から演奏以来を受けておりましてそれをひとつの公式デビューの場として考えていましたので。衣装の直垂も準備して人前で無事に立派に演奏できました。
まだまだ荒削りな演奏ですが、良い演奏でした。多分、演奏者よりも誰よりも、一番緊張していたのは私ではないでしょうか。
大変良い機会を与えて戴いた四方神社奉賛会の任海哲朗会長に感謝いたします。

四方神社本殿前の御拜にゴザを敷いて楽器を置いてみました。総勢19名が座れるかどうかの確認です。左端の「鉦鼓(しょうこ)」は四方神社の神饌所の片隅にあった物でかなりの年月が経ち、紐や金具が破損していましたし、鉢が紛失していましたのでこの機会に修理とメンテナンスを致しました。何とか自分で出来そうでしたので私が直しました。

外枠。漆の塗装もかなりはげてきています。保存場所が良くなかったのでしょう。本来金色の金具も青銅色に変色していますが、これはこれで貫禄があって良い感じです。

今回修理した部分は金属の重い本体を紐で吊す金具。真ん中の物が破損していましたので、たまたま手持ちの神具に付けるL型金具を装着。その前に前の古い金具を抜き取り、木工用パテで穴埋めしてから打ち直ししてあります。他の金具とは形状が違いますが、より太くて頑丈な金具ですので良しとしましょう。見た目も大勢に影響がある部分ではないですし。

古代紫色の房付き組紐は雅楽専門店から購入。なんとか穴のサイズにも合いましたので良かったです。紐の編み方は正式な編み方があるようですが、今回は自己流でとにかく楽器として安定して装着できる事を優先しました。

鉦鼓の鉢。頭に棗のような堅い木が付けられています。いわゆる太鼓のように「打つ」のではなく「擦る」ように、鉢の重みだけで打面に落とすような感じで音を出すのがコツです。

金属の本体には藤紋が刻まれています。因って、打つところによって微妙に音が変わります。金属の厚さが部分的に違いますからね。いい音します。比較的大きな本体ですので、優しくてスモーキーな、くすんだ音と言いますかね、金属ですけど「カーン」という金属音はしません。良い意味で鄙びた音ですかね。

栂彦祭は本殿の右側奥の「敬徳碑」の前に斎場を整えて行われます。

境内には赤提灯が張り巡らされます。昔は盆踊りで賑わったそうです。

天候は晴れ。予報もまずまずですが、今後予想も付かない事が・・・。

敬徳碑の銅板。栂野彦八翁の遺徳を讃える漢詩が刻まれています。この下の石垣の真ん中に四方町の方々が栂野彦八さんとして拝んでお祀りされてきたお地蔵さんが埋められていますので、栂彦さんの依り代として祭祀が行われています。

お供え物。上段左側が欠けているのはするめ昆布は後に出さないと猫ちゃんに持って行かれるんですよ。

午後5時30分鷹乃羽雅楽会と神職が習礼(しゅらい:いわゆるリハーサル)を行います。式次第に併せて演奏を初めて儀式の区切り目には止めなくてはいけませんので実際に神職の動きに合わせてタイミングを図ります。

今度は本殿前で演奏会としてのリハーサルです。三管三鼓両弦のフルオーケストラです。雅楽講師が打ち物を担当します。楽箏は前回に引き続き「かたかご会」水谷佳代先生を客演に迎えての演奏になります。

演奏曲目は平調の音取、越殿楽、神楽の朝日舞です。舞人は四方神社の禰宜さんです。

富山湾に夕焼け。

提灯に灯がともり午後7時を待ちます。

いよいよ祭典開始。

この日に間に合うように購入しました直垂を着た楽人もスタンバイ。

鳳笙の主管は栂野信直。3年前に栂野宮司家と養子縁組み致しましたので本名は栂野です。普段は産まれた舩木家に変わらずに生活していますので通称で舩木姓を名のっております。今日はご先祖様の前で雅楽初披露という事になります。

篳篥の主管は舩木信明。彼も栂彦さんの血を引く者として雅楽初奉仕です。

玉串拝礼の間、吹きっぱなしですので大変だったと思います。楽人って意外かも知れませんが肉体労働者に近いと重います。

祭典終了後、本殿前に移動し、まずは四方小学校の和太鼓クラブの奉納演奏。

威勢の良い演奏でした。

さていよいよ鷹乃羽雅楽会初の奉納演奏です。6月末の岡村さんが市副議長就任披露宴ではBGM的な演奏でしたので今回はガチで観客相手の演奏です。ですから前回とは緊張度が違うと思います。そういう意味では岡村さんのところで一度、人前に出て演奏する機会を戴けたことは良かったです。

今回は各管4名〜5名の奉仕です。野外ですので室内と違いまして音響が拡散してしまいますのでなるべく多くの参加をお願いしました。やはり、正解だったと思います。

笙の人、管が傾いている人がいますね。譜面を見ながらだとどうしてもこうなるので、今後は譜面の暗譜が課題ですね。笙は特に姿勢が正しくないと目立ちますので。

今回、篳篥演奏予定者2名が私事都合で出演できなくなりまして5名から3名になったので少し不安だったのですが、前日にたまたま帰省していた横越講師のご子息に参加して貰う事になりました。手前が舩木信明、その隣が横越さんのご子息。現在國學院大學在籍、明治神宮で研修生として修行中。

主管は龍笛:大田由起江さん、篳篥:舩木信明、鳳笙:栂野信直(通称:舩木)

四方の方々。

平調越殿楽を正式に演奏します。10分くらいの曲になります。

楽器紹介などもして演奏披露した次の演目は日本古来の神楽スタイルの曲、朝日舞です。栂彦200年祭の時に神前奉納しましたが、今回は観客に向かっての演奏です。本来は神様に向かって舞うのですが、今日は氏子の皆様を神様に見立てて演奏します。三波春夫先生もよくおっしゃいました。「お客様は神様です〜」『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです』(三波春夫談)

華やかな装束ですね。

今回は雅楽講師で演奏しましたが将来的には鷹乃羽雅楽会の方々にも習得して戴きたいです。神楽はシンプルで素朴な日本古来の音楽ですので逆に難しいです。音楽的に構築された曲は誰が演奏してもある程度、聞ける演奏になるんです。ですが神楽は少人数で演奏しますので個人の力量がもろに出ますので。

ここにきて、突然大粒の雨が降り出したようです。天気予報に雨は無かったのに・・・。ですがなんとか雨はさして続かずに無事に奉納演奏終わりました。とにかく、鷹乃羽雅楽会公式祭典デビューおめでとうございました。

400年前の夏、町新庄は洪水騒動。400年後、町新庄は祭騒動。

禰宜です。本年は平成27年、西暦で2015年。今からさかのぼる事400年前の元和元年、西暦1615年。「越中志徴(えっちゅうしちょう)」という幕末から明治にかけての郷土史には「元和元年夏の洪水に、社頭水底と成、神器悉く没失。」と記されている。まさしく今頃から400年前の夏に、洪水を引き起こすような大雨か台風があったのでしょう、常願寺川が決壊して洪水と成り我々の故郷を襲い、甚大なる被害があったのです。そして翌年の元和二年、西暦1616年にこの地に遷宮された経緯により来年が新庄に遷宮されて400年の奉祝年となるわけです。

この地図は安政五年(1858)の飛越大震災で山崩れの土石流の被害報告地図。約160年前の時にも新庄町は被災しましたが神社は無事だった。先見の明があったんですね、御祖先様達は。そういう意味では現在の境内地はすばらしい場所です。

400年前に遷宮して依頼、この新天地で大きな被災することも無く今日まで安泰に発展してきたことを今の新庄町に住む我々がどれだけ認識しているのか、または今ある平和な生活を我々は感謝できるかは、洪水の被害がどんなものか実体験の無い近年の地域にとってはなんのリアリティもないでしょうし、毎日の慌ただしい日々のしのぎの業にせいいっぱいでそれどころではない、という無言のうそぶきが聞こえてしまうような気がするほど遠い昔の話かもしれません。ですが、私は東北に被災地へボランティア活動で現場の惨状を体験して以来、この地に根付いてこの宮を護ってきた我々郷土の祖先の御労苦がどれほどか、思っただけでもぞっとするほど実感できる想像力と、それゆえに感謝できる気持ちを戴いてきたように思います。ですから被災地の事を思えば、また戦中戦後の時代を思えば今の苦労なんてたいしたことでは無いと思えますし、そのことを言葉として伝えるだけでは無く態度で示さなければ後世には伝わらないような気がするこの頃です。

増水時の常願寺川の濁流。

昔の人は暴れ川に荒れすさぶ龍神を見たのは何となくわかります。

「町新庄祭騒動」。新川神社新庄御鎮座四百年奉祝行事のサブタイトルといいますか、正式名称が長いので、イベント名的な看板を慶祝委員会で考案して戴きました。
越中の「米騒動」にちなんだ名称。災害で騒動が起きる事を良い吉事に転換して、「祭りで賑わう」という心を込めて命名されました。
内容はただいま水面下で色々企んでいるようですので、乞うご期待。

町新庄祭騒動プロモチラシ#01

第38回「お宮さんを描く写生大会」開催要項

暑いですね、禰宜です。いよいよ夏本番ということで本年も富山県神社庁主催の写生大会のご案内をいたします。

近年の様な猛暑では日中の屋外での写生は酷ですね。木陰は涼しいので、朝早くか夕方にされることをお薦めします。近年は写真を撮って家で写生、なんてのも有るようです。この暑さじゃしょうがないかもしれませんが、神社庁としてはお宮の境内で時間を過ごして貰う事、そこで普段とは違う自然環境のなかで「何かを感じてもらう」ことを目的としていますので、そのあたりをくみ取って戴きたいとおもいます。ですが熱中症には気を付けて下さい。水彩の水やトイレは境内に社務所がありますので舩木家に一言かけてからご利用下さい。

七十二候 旧暦をたのしむ 鷹乃学習(たか わざをならう)7月18〜22日

禰宜です。今朝、産経新聞を読んでますと「七十二候 旧暦をたのしむ 鷹乃学習(たか わざをならう)」という小さな枠がありまして、若鷹が飛んでいる写真と共に、「若い鷹が飛び方を覚える」と書いてありました。今日の7月18非から22日まではそんな時期に当たることを昔の人は感じながら生活していたんだなぁとしみじみ思いましたと同時に、なんとも言えない共時性を感じました。
現在、新川神社で若衆たちが「お宮で飲もう会」や春祭りのみこし担ぎ、みそぎ錬成会など活動していますが、いよいよ組織として活動すべく先月から会合などしまして準備を進めていまして、その時会の名称を決められたのですがそれが「若鷹会(わかたかかい)」です。由来は新川神社の社紋である「違い鷹乃羽」から来ています。鷹は御祭神が白鷹となって巽の方向へ飛び去った、という由緒によると、神使というよりは神そのものの変身した姿と云うことになりますな。
その若鷹会が来たる8月22日の第十二回お宮で飲もう会・納涼バーベキュー会開催の準備を始めました。新川神社の若鷹たちが自力で飛び立とうとする時期と重なりましたので、なんというタイミングか、と思ったわけです。是非若鷹会の活動にご支援とご協力をお願いすると共に、新庄在住の方々、是非参加して神社での活動を通じて日本人の遺伝子を覚醒する活動に参加してください。ご自身の中で何かが変わること、うけあいます。新庄で産まれ育っていない方もご縁があって同じこの新庄町に生きているわけですので、知らん顔せずに思い切って飛び込んできて下さい、大歓迎です。

若鷹会の事、第12回お宮で飲もう会・納涼バーベキュー会のご案内は近々いたします。

鷹乃学習 (たか わざをならう)

7月13日古事記に親しむ富山中巻下巻完全読破編

禰宜です。さてさて、勢いで4本目のブログアップです。

先日、家内がぼそっと「綱渡りのような毎日だね」とつぶやきました。たしかに。

「でも、いくら時間に余裕があってもせっぱつまらんとやらんからのう」

と、妻に答えたのはいつも自分自身に言い聞かせている言葉。

最近は予め物事の用意や段取りはするのですが、あれこれ試行錯誤する事もあれば、瞬時に判断した方が良いことも有り、仕事の仕方にバリエーションが出来たような気がします。たくさんの方々とお会いしたり、喜んで帰って戴けるのが何よりですね。毎日が楽しみです。

今回は雄略天皇の御代のお話し。面白いですよ、雄略帝は。やまとたけるの再来として古事記の記述は意識的にプロットを埋め込んでいるように感じられます。なかなか深いですよ、古事記は。想像力で色々な解釈が出来ますし、それは読み手の自由ですし、簡素な、そしてぶっきらぼうなエピソードが魅力なんでしょうね。下巻になりますと解説はそんなに必要なくなります。文体が上巻・中巻より神代の話では無くて現世の話に近くなりますので何となく物語りの流れは読んでいてくみ取れるので。

この日はすごい猛暑で風が強い日。室内クーラーも効かずにうっすらと汗を流しながら読みました。

今回も余談が多くて時間オーバーしてしまいました、すみません。

 

7月12日鷹乃羽雅楽会温習報告

休みの後、怒濤の三連ちゃんアップロードです。休みの効果は大きいですな。

さて、雅楽会は先般の岡村市議会議員副議長祝賀会の演奏を終えて一段落、次は8月18日の四方神社栂彦祭に向けて練習です。

前半は管別温習、平調の越殿楽、盤涉調の越殿楽を練習、後半は全体で同曲を合わせました。

各管とも今まではがなりたてていた印象がありましたが、今日はバランス良く聞きやすくなった印象がありました。

石川県神社庁の雅楽研修会で宮内庁楽師にご指導戴いた二日間で何かが変わったような気がします。

特に、篳篥ですこぶる音が出るようになった方が研修会の成果を実感したとおっしゃってましたので良かったです。

やはり、鷹乃羽雅楽会では2時間の練習時間しかとれませんが、二日間の講習は演奏力の向上に繋がりますので身になると思います。

是非来年も石川県神社庁の雅楽研修会に一人でも多く参加してスキルアップしましょう。

龍笛部会。石川県神社庁の雅楽研修会で宮内庁楽師から直々にご指導をいただいた事を糧にして行きましょう。

笙は久しぶりに少年達が参加。

全体温習では三管とも同じような人数でしたので音のバランスが良かったのと、やはり演奏が抑制の効いた演奏に洗練されてきましたかね、ひいき目でしょうか?

L字擁壁、整地終了。屋根の色と壁の色。神道道場建設日記・其の参

禰宜です。L字擁壁も完成し、整地が終わりました。この後は地盤のくい打ちになるのですが業者とのスケジュールで暫し作業はお休みのようです。屋根の色と壁の色の選択を太陽の日の下で見てみました。悩ましくも楽しい課題です。

7月10日撮影。高く組まれた擁壁。

何故か水が溜まっている。

境内と現場を行き来しやすいように橋を渡しました。

7月11日撮影。擁壁、出来た。

いよいよ土台が形になってきました。

道からすると結構高くなりますが、元々高低差がある敷地での建築と云うことで、ここはかなり気遣いもし、議論をしたところです。

出来た擁壁に土を敷ならしていきます。

神社境内から見た神道道場正面。ここにドカーンと建つわけです。

屋根色のサンプル。陽光の下で見ると室内とはイメージが違ったりしますんで、撮ってみました。

組み合わせもたくさん有り、悩ましいところです。

うーん、日替わりで替えれたら良いのに。

 

 

禰宜の休日、そば「蕎文(きょうぶん)」にて暑気祓い。

お久しぶりの禰宜です。久々に休みを取りました。神社には定休日が無いので、仕事が無いときに適宜休みを取れば良いのですが、なかなか仕事の途切れが無い日々が続くわけです。ですが、本当に休まないとストレスが溜まるといいますか、仕事に身が入らなくなるので。リフレッシュする意味で、色々とやることも有るのですが一休みしました。久しぶりに高岡にある蕎麦屋、「蕎文(きょうぶん)」に行って参りました。ここの夏限定の「すだち蕎麦」が目的です。むちゃくちゃ美味しかったです。このすだち蕎麦に合わせて作られた透明なガラスの器に透明なだし汁、そこに蕎麦とすだちがのっかっていて見ているだけで涼しいです。
写真、撮るのも忘れて食べてしまいました。でも美味すぎる、これは。くせになる美味さですな。すだちも皮ごと食べて汁も飲み干しました。すだちの酸味が爽やかで夏の暑気祓いにおすすめです。蕎麦は無くなり次第終了になりますので早めに行くか、予約をされることをお薦めします。私も最後の一食でしたので危うく振られるところでした。実はこの蕎文の建築に関わった方に新川神社の神道道場の設計をして戴いておりますので、そういった意味でも蕎文を訪ねるのは楽しい休日に欠かせない場所なのです。ちなみに私は毎朝朝食に蕎麦を食べているくらい蕎麦馬鹿です。冬はトッピングにニシン、油揚げ、山菜を日替わりに、夏場は辛み大根のおろし蕎麦です。蕎麦はとあるスーパーのブランド品で安い物ですが、結構いけます。毎朝、神社にお参りして掃除をして、朝食に蕎麦が食べられると思うだけで毎日幸せな気分になれます。嫁は私の分だけ蕎麦を茹でるのが手間ですので申し訳ないのですが、蕎麦にはルチンという動脈硬化を予防する効果があるので、健康のためにも毎朝お願いしております。

そば 蕎文 http://www2.tcnet.ne.jp/an-an02/kyoubun.htm

濱田修建築研究所(動画)

中斉拓也建築設計 http://www.nkstky.jp/projects.htm

看板。隠れ家的なそばやですので、看板見て入ってくる人を誘う気も無い看板。超Cool。

一見目立たないようで気を惹く不思議な建物。まずは蕎麦屋には見えません。濱井修建築研究所の設計。当時の担当者が独立してうちの神道道場を手がけてくれるご縁になります。まさかのご縁。神の成せる業に違いない。

入り口。土壁が渋いですね。

入り口を入ると土間の廊下。

左側がそばの蕎文。

右側がART WORK STUDIO AN。

屋根は吹き抜けの梁があらわしになっている、古風にしてモダンな感じ。

通り間も土間で懐かしい感じですがモダンな感じです。

通り間の天井。柔らかい光が差し込みます。

こだわりは厠にまで及ぶ。ここの厠、すごいですよ。これは実際に店に行って体験してみないとわからないと思います。もよおさなくとも厠を見に行く価値あり。

厠とはおもえませんよね。写真は手洗いなんですが水の出方がすごいんですよ。普通では思いつきません。

 

L字擁壁工事着工:神道道場建設日記・其の弐

禰宜です。さーて、着々と作業が進んでいます。すぐ近くなのでなるべくのぞいて見てます。

記録写真を撮ってなるべく出来上がる行程をご報告しながら、夢が具体化する行程を楽しんでみたいとおもいます。

7月2日撮影。施工の看板。社長は氏子の小川博司氏。お・川だからオ・リバー(川:river)だと自分勝手に思っていますが、今度聞いてみよう。

建物の外回りの壁の基礎。L字擁壁(ようへき)がこの上に出来るんです。

間近で事細かく作業過程を観察するのは初めてですので、楽しいです。作業を見ていると、これはお金がかかるわけだとみょーに納得したりしております。頑張れ、職人さん。皆さんの無事故無災害を祈るのが私の仕事ですので。

7月6日、コンクリートミキサー車が入ってきましたので見に行きました。子どもの頃はダンプとかミキサー車とかパワーショベルは誰しも好きなんですよね。間近で見るとやはりかっこいいです。

鉄筋を仕込みコンクリートを流し込んでいく作業。建物を囲み込む大事な基礎部分です。

6月30日夏越大祓式斎行。

本年は土日にも開催しようと思いましたが雅楽行事が立て込んできましたので当日のみ。平日でしたのでお勤めの方はなかなか参加出来ないので今後土日開催も考慮したいと思います。

いよいよ最後の報告です。今年も天候に恵まれまして曇り空での斎行でした。いつも雨降ったらテントを町内から借りたりしなければならないので戦々恐々としておりますが、最近の天気予報は良く当たるので今年はとにかく良かったです。

事前の準備が色々と手間暇がかかりますが、人形や茅の輪、みなさんのお土産の茅の輪御守りなどはすべて手作りで私と私の母親にも協力してもらって作ります。これはこだわりたいと思います。参加人数が200名とかになりますとさすがに大変かも知れませんが今現在は60名前後ですので100名〜120名までは大丈夫でしょう。ただ、本殿が狭くて入れませんのでそこがネックなんです。ですから今の人数だと丁度良い感じなんですかね。

茅の輪は収穫から調整まで私の手作りですから毎年の茅の葉の生育が直にわかります。葉の長さや艶、色合い、またしなやかさなど。本年はあまり雨が降らなかったのですがまずまずの出来だったと思います。現代は御神札や御守りは専門の業者がいますので安価で品質の良い物を外注できます。外注だとしても新川神社で無ければ受けられない御神威の籠もった御守りや御札を頒布したいと思いますし、茅の輪はやはり地物にこだわりたいです。と、いうことで本年の様子をご報告いたします。

本年も地元新庄は勿論ですが遠路からもご参列戴きました。有り難うございます。

大祓詞の奏上。参加者の皆さんが「おー」と同意をあらわす言葉を返していただく部分がありまして、予め練習をしておきます。

切り麻、人形にて自祓いします。

それぞれに身体に人形を撫でつけて、特に都合の悪いところにすりつけて下さい、と説明しますと面白いことにみなさん、頭のてっぺんからなで回されますし、切り麻という紙吹雪も頭からかぶられます。なにも頭からかぶらなくても良いんですけれどね。みなさん、頭からかぶりたいと言うことは頭のてっぺんから清まりたいという気持ちのあらわれでしょう。頭からかぶるのが新庄流、ということですな。

草を食べている様にみえますが、解き縄の儀式です。右綯い、左綯いの縄を解くときに縒りがもどったりして絡まったりしますので口でくわえながら解いているわけです。罪を解き放つ意味が込められているようです。呪術的な儀式ですね。

「裂布(れっぷ)」、文字通り布と麻を切り裂く事により贖罪を意味します。

今で言いますと罰金でしょうか。壱万円札を破り捨てるようなもんでしょうか。私にはとても出来ませんね。布や麻なら心おきなくできますが、昔の日本人にとっては重要な物だったことがうかがえます。

いよいよ茅の輪くぐりの儀式です。胎内くぐりとも云われ、輪をくぐることによって贖罪を祓い清め擬死再生、生まれ変わって新たな日々を清らかな気持ちで過ごしていこう!という、非常に日本人らしい、前向きな儀式です。「今までのことは水に流して〜」と云いますよね、あれですよ。茅の輪の茅は常願寺川に生息していた物を使っていますので強力ですよ。

四列になってそれぞれ一列ずつくぐって戴いた方から本殿へ昇殿してもらいます。

皆さんの家内安全とご家族の健康、暑い夏を無事に過ごせるようにお祈りいたします。

最後に各自ご参拝戴き、お土産の茅の輪御守りをお持ち帰りいただきます。

禰宜さん入魂の一品。毎晩、残業続きですが、そんな時間がこれまた良いんですよ。

遅れてきたご家族のチビッコたちも初体験。

君たちはまだ「けがれなき存在」のはず。だけど念のために。

時間に遅れたとしても午後6時30分頃までは神職がお付き合いして差し上げます。

なんか、かわいらしくて良いですね。

 

6月29日、古事記に親しむ富山中巻下巻完全読破編昼の部開催。

禰宜です。28日は大祓の準備で深夜まで内職しながら雅楽を演奏して温習をして、29日は古事記、30日は大祓式本番ということで三日連ちゃんでイベント続きです。7月1日には立山の山開きの祭典奉仕など、怒濤の日々を終えてようやくブログをアップしている次第です。本当にたくさんの方々と色々な活動を通じてお宮に来ていただけるようになり、神主冥利につきます。今回は先行の夜の部と同じ内容で、安康天皇の御代の話です。雄略天皇に即位される前の大長谷王子(おおはつせのみこ)の話ですが、ヤマトタケルの命に通じる表現が多く有り、物語りの再来といいますか武勇伝の語りが印象的な部分です。古事記はなにげに違う時代の中にも過去と未来の共時性といいますか、シンクロニシティですね。どっかで聞いたことがある話の筋だなぁ、と思わせるところです。下巻は意外にも読み物としては面白いところですね。話の筋が結構読んでいてわかると言いますか、わかりやすい文体に変わってきたような気がします。これは上巻・中巻・下巻と読み進めてきた人には良くわかると思います。

今回も向上心豊かなご婦人達にお集まり戴きました。

私の母親も参加しております。だまって聞いてくれていますので多分大丈夫なんでしょう。私にとりましては一番率直に駄目出しを下す御方ですから。

季節は梅雨ですが比較的過ごしやすい日でしたね。

6月28日鷹乃羽雅楽会温習報告

禰宜です。なんと、初公式ステージを終えてすぐに温習です。みなさんお疲れのところですが、以前から決まっている定例練習日ですし、演奏に出演しなかった会員もいますので、予定変更無しに行うのが鷹乃羽流です。先週の石川県雅楽講習会に続いて練習したように、連ちゃんですが、こういった過酷な経験が演奏力アップに繋がると考えていますので、修行ですよ、何事も。いつか花開くことを信じて頑張りましょう。

篳篥部会は平調五曲を練習されました。

龍笛部会は平調の陪臚、壱越調の酒胡子、胡飲酒を練習されました。

笙部会は前半は石川県雅楽研修会の伝達講習と越殿楽の手移りの詳細レクチャー。

鷹乃羽雅楽会公式の場デビュー。

禰宜です。さて、6月28日、いよいよ鷹乃羽雅楽会としては初めて依頼を受けて演奏する公式デビューは岡村耕造市会議員の副議長就任を祝う会の開式の演奏枠です。デビューにはもったいないくらいの晴れ舞台です。しかも富山市長を始めそうそうたる政治家の先生達や支援者、地元の名士たちがお揃いで360名ですからね。結果としましては初めてにしてはなんとかやりきったのではないでしょうか。参加された方々からはお褒めの言葉をいただきましたので、お世辞としても今回はデビューですので素直にうけとめておきましょうか。私はなんと言いますか、感無量に陥ってしまいまして、何個かポカをしてしまいました。なにしろ、一から始めた雅楽会がようやくここまで来たかーと思うと本当に嬉しかったんでしょうね。焦る場面も幾度かありましたがそれすらも試練だ、と思い楽しめましたし、達成感有りました。ひとえに今までご指導を戴いた富山県神社庁雅楽部の講師陣の皆さんと参加戴いた会員の方々のお陰様です。ありがとうございました。ですが雅楽会としてはこれからが本番といいますか、活動が本格化していきますので練習も本番を想定した内容にシフトアップしていくことになりますのでお互い頑張りましょう。(写真撮影:川嶋一人広報部長)

初めて用意して戴いた控え室。カナルパークホテルは比較的新しいホテルですので良い感じです。

いざ会場へ。まずはリハ。

リハの様子。このあたりで私の頭は午前中の仕事疲れや、感無量から来る浮かれポンチ気味にあったと思います、今から思えば。

本番前ですので軽く打ち合わせのつもりですが・・・

なんと3弦がプツリと切れ、私の脳内もプッツン逝ってしまったようです、冷静な顔してますけど。本番10分前ですから弦の交換をして調弦する時間はぎりぎりか、押してしまいかねるピンチです。弦の交換が出来たとしても新しい弦は伸びますので演奏しながらチューニングをしないと調律が下がっていきます。いつも練習していますからなんとかするしかないですね。

今回は楽箏に生田流かたかご会の水谷先生に参加して戴きました。以前からかたかご会の琴演奏会には雅楽部で客演していましたので快く引き受けて戴きました。

最終打ち合わせ。この頃、私は弦の張り替えやらで本番の時間が迫っているのを忘れていたりして。

なんとか本番スタート。一曲目の越殿楽は客入りのBGM的に演奏しますので15分〜20分ほどですから長丁場です。

360名をお迎えするにはやはりフルオーケストラで望まないと。これも私の過去の経験からそう判断しました。一度、300名以上の宴席に3名で雅楽演奏に行ったことがありまして、会場を見たときに「しまった」と思いました。場の雰囲気に飲まれてしまった篳篥奏者の手元が震えているのを見まして、それ以来、場に合わせた演奏体制を心がけています。演奏者の技量にも因りますけれどね。大勢いれば良いと言うことでもありませんが、今回はこれで大正解です。大勢で演奏すれば長い時間でもなんとか乗り切れるものです。

参加者がぞくぞく入場されます。お迎えする音楽としてはやはり雅楽は良いと思います。宴会の最中のBGMとしても良いのでは無いでしょうか。酒胡子(しゅこし)とか胡飲酒(こいんじゅ)とか傾盃楽(けいばいらく)とか、お酒の文字が入った曲がいっぱい有りますので、そもそも宴席に演奏した曲では無いかと思います。

客入りのBGMということでお客さんも何となく聞き流しながら待ち時間を過ごして戴いていらっしゃるあいだの演奏です。ガン見されてるわけではないので演奏者もあまり緊張せずに演奏できたのでは無いかと思います。おもてなしの雅楽、なかなか粋な感じかも知れません。

お客さんが全員入りましたら、あらためてオープニングということで、神楽舞「朝日舞」の演奏です。編成を変えまして中央に舞の舞台を空けるために左右に分かれます。

舞人は四方神社の禰宜さんです。

禰宜さん曰く「久しぶりに気合いを入れて化粧をした」とのこと。気合いを入れるところがはたして正しいのかどうかはコメントを避けたいと思います。

衣装は女子神職の正装です。采女装束を基本に神道の祭祀をするために動きやすく改良された比較的新しい形態の装束です。

装束が鮮やかですので、皆さん、そちらに注目されますので演奏方は気楽です。

おしまいの一礼。後で聞いたのですが、舞台の左右に大スクリーンが降りてきて、舞人をカメラが大写しでリアルタイムで写していたそうです。気合いを入れて化粧をした甲斐があったかどうかは不明。

6月20日〜21日:石川県神社庁主催・雅楽研修会に鷹乃羽雅楽会初参加と21日雅楽温習。

禰宜です。怒濤の上半期末を終えましてようやくブログをいじれる時間と心の余裕が出来ました。行事が行われた最新の画像は私のFacebookページに川嶋一人広報部長がリアルタイムでアップして戴いていますので、是非そちらもチェックして戴いたら宜しいと思います。本当に、瞬間を切り取った良い描写が満載です。
と、いうわけで本年は鷹乃羽雅楽会の会員が初めて宮内庁式楽部の楽師より直接ご指導戴ける場として以前から目指しておりました石川県神社庁の雅楽研修会に8名参加されました。平調5曲を習得した事が条件の中級、上級者対象ですので、レベルが高いわけですが、以前にも講師の宮内庁楽師から「変な癖が付く前の真っ新な状態で来てくれた方が、ありがたい。変なクセを直す方が時間がかかるんだよ」と、お言葉を戴いておりましたので仰せの随に本年参加して戴きました。壱越調が課題曲ということで、本当に唱歌も教わっていない真っ新な状態の曲も数曲ありましたが、やはり本家本元の宮内庁楽師から手ほどきを直伝戴いた方が良いだろうと思いまして、飛び込んで貰いました。私たち講師も同様ですのでこれからはお互いに同じ土俵で切磋琢磨ですよ。今回、富山県から8名新規参加と言うことで、毎年20名のところ、30名と増員になりましたので主催側の石川県神社庁の方々にも喜んで戴けましたし、なによりも宮内庁楽師より「今年は力強い演奏で、大変よろしい」との高評価も戴けました。参加された会員の方々は初回でしたのでレベルの高さや受講生の巧さに圧倒され、多分に居心地が悪いと言いますか、アウェイ感いっぱいだったかも知れませんが、私の経験上、此を繰り返していくと必ずスキルアップしていきます。レベルの上の人と一緒に演奏した方が上達は早いと思います。刺激を受けて、目指す音色を生で体験することが一番では無かろうかと思います。ということで今後の鷹乃羽雅楽会の新たなる第一歩を踏み出した日でありました。
21日は恒例の鷹乃羽雅楽会の温習会で来たる28日、地元の岡村耕造市会議員の副議長就任を祝う会の清興で演奏依頼が参りましたので最終練習を併せて致しました。今回、鷹乃羽雅楽会と致しましては初めての対外演奏、いわゆる公式デビューですな。今回は講師が打ち物、楽箏と楽琵琶も入れましたフルオーケストラの編成で望みます。会場は富山駅北のカナルパークホテル、360名の会ですので、こちらも人数を揃えて望みました。本番の様子は次回へ。

石川県神社庁の神殿前で。すべての講習を終えて、最後に奉納演奏をした後に終了式でした。

石川県から帰ってきた夜、温習です。雅楽漬けですな。後半は全体温習でリハを兼ねますので篳篥は越殿楽と陪臚、途中止めの練習。

龍笛は石川県神社庁の雅楽講習会の伝達講習で壱越調をされたそうです。

笙は石川県雅楽講習会で楽師に教わったことの伝達講習をいたしました。楽師直伝の手移り練習メソッドを練習しました。

後半は初の対外演奏のためのリハーサル。越殿楽を鷹乃羽雅楽会、朝日舞を講師である神社庁雅楽部が演奏します。楽箏に高岡でかたかご会という生田流の琴の先生である水谷佳代さんに加わってもらいました。

管絃の越殿楽は客入りのお迎えのBGMに、開式の時に神楽舞である「朝日舞」ということでステージ上で楽座が展開します。

舞は四方神社の禰宜さん。さて、鷹乃羽雅楽会公式デビュー初舞台はどうなるでしょうか?