宮司です。第2波も落ち着いたようですが、我々も進化せんならん、ということで疫神齋の新しいバージョンのリリースです。HPからダウンロードしてご自由にご利用ください。新川神社の賽銭箱の上に印刷した現物がありますのでこれもご自由に。今回も大盤振る舞いの無料です。地域の民生委員の方が「家庭訪問の時に配りたいから」ということでもご利用戴いております。ご近所や親戚、職場などにも張っていただき、このコロナ禍をサヴァイブして戴きたいと思います。
今後、第2波、第3波といつなんどきどうなるか、予測が付かない状況ですね。テレビばかり見ていますと不安が増すばかりですので、ワイドショーの見過ぎには気を付けましょう。
今回のテーマは「油断大敵!免疫力向上」にしました。世の中は経済を回さなければ死活問題になりますので人が動き出します。何時何処で感染するか、または感染に気づかずに感染源になるか、と考え出しますと不安と恐れで何も出来なく成ってしまいますが、気持ちが弱くなりますとカラダの免疫力が落ちます。
では、今何をすれば良いのか?何が出来るのか?と言いますと巷でもよく言われております、「免疫力の向上」ですね。これは一人でも出来ます。 このことは疫病対策のみならず、健康で過ごす事全般にあてはまりますので、今はつい緩みがちな「うがい・手洗い・マスク」を愚直におこない、「密閉・密集・密接」を避け、「不要不急の外出」をしないことを怠らないように「油断大敵!」ですね。
そしてメンタル(精神)面では 「祈る・笑う・がんばりすぎない・くよくよしない」
フィジカル(身体)面では 「快眠・快食・快便・お風呂で保温・適度な運動」が大事だと言われております。
(祈りの力と免疫効果)
今年の3月以降、コロナ禍が広がる時に「いのり」ということに改めて興味が湧きました。私ども神職は「祈る」のが仕事ですのでこの伝染病が蔓延する世の中の人心に「いのり」がどのような働きをするのか、単純に興味を持ったからです。
先ずはその語源からですが、「い・のる」は「意・宣る」で
「意(い)=こころ:意見、意識」+「宣(の)る=宣言、宣告」
つまり「自分の心の内などみだりに口にしないことをはっきりという」という意味が込められています。「祝詞(のりと)」の語意ですが、本来は「のる・こと(ば)」で「のり・と=宣・言」であろうかと思います。
漢字は当て字ですので予祝(よしゅく)という「あらかじめおめでたい結果が起こりますように」という意味を込めてあらかじめお祝いする意味でお祭りの祝詞が読まれますのでこの字を当てたのだと思います。いわゆるお祝いの前倒しですね。ギャラの先払いみたいなもんですかね。神様も稲作をする前に「本年も豊作でおねがいしまーす!」とご馳走をお供えされたならば、「しゃーねぇな、いっちょ、やったるか」と御神酒を呑んだ勢いでかなえてくれるんじゃ無いか?みたいな。
「宣(の)る」 とは、「神や天皇が神聖なる意向を人々に対し口で言葉にして表明すること」ですので普通の意見発表では無くてより真剣さが含まれる時に使う言葉です。ですから「いのり」は古今東西、理屈抜きで、不安や恐怖心から自分の心を護るために人は行ってきたのでしょう。
祈ったから伝染病に感染しないわけではありませんが、不安な心や恐れる気持ちを持ち続けてしまうと精神が壊れ、身体的健康もそこなわれていくので、我々の遺伝子の中には恐れや恐怖感を緩和するための「祈りの遺伝子」が有るのでは無いかと思います。
※産経新聞ホームページより抜粋——————————–
祈りは遺伝子を「活性化」する 慈悲の心が免疫機能の強化につながる
筑波大学名誉教授・村上和雄
〜(前略)〜先に述べたマインドフルネス瞑想の研究では、宗教的要素を取り除いた瞑想様式にしている。しかしわれわれは「宗教的な祈りや瞑想」をそのまま研究対象にした。なぜなら「祈りや瞑想」は単なるリラクセーションや集中力アップの手段ではなく、大自然と調和した一体感や神仏との合一体験などの意識状態の変性を伴うものであり、そこに「祈りや瞑想」の本質があると考えたからである。
僧侶は身心の感受性が強い
まず、祈りや瞑想が身心にどのような影響を及ぼしているかを調べるため、日常的に祈りや瞑想を実践している高野山真言宗僧侶における遺伝子発現の活性化(オン・オフ)の検討を行った。
すべての生き物は、生命活動に必要な遺伝情報を、DNA(デオキシリボ核酸)という化学物質の配列(塩基配列)として暗号化している。この遺伝情報を遺伝子という。
時間や環境の変化に応じて必要な遺伝情報を取り出す仕組みとして、遺伝子の発現をスイッチのようにオン・オフしながら調節している。すなわち、「オン」とは遺伝子の発現が活性化している状態、「オフ」とは遺伝子の発現が弱まる、あるいは停止した状態である。
この調節にはさまざまな要因が関与し、いわゆる「心」の状態も「オン・オフ」に影響することが知られている。われわれはこれまでに「笑い」によって、2型糖尿病患者の食後血糖値の上昇が有意に抑えられること、免疫系の活性が適正化することなどを報告してきた。
今回、「僧侶型オン遺伝子」として見いだされた遺伝子はいずれもI型インターフェロン関連遺伝子であった。I型インターフェロンはウイルスの増殖を抑えたり、感染した細胞を除去したりすることによって、ウイルスから身体を守っているタンパク質である。僧侶群におけるこの特徴は、僧侶になるための修行か、あるいは日常の行において獲得・維持された資質であると考えられ る。すなわち、僧侶では自然免疫系が全体に活性化していると考えられる。
一方で、僧侶は他人の感情や行動に対する共感の度合いが高かった。これは、僧侶の心理的な感受性の強さの表れといえる。本研究で最も興味深い結果とは、共感性と僧侶型遺伝子に一定の関連が見いだされたことである。僧侶における自然免疫系の活性化は、僧侶の身体的な感受性の強さの表れの一つとして捉えることもできる。
ここから、共感という心理的な感受性と、自然免疫機能という身体的な感受性に共通の基盤があることが推測される。これは、身心の関連を考える上で大変興味深い結果であり、宗教性や祈りがそのような身心基盤の成立に関わっていることが推察されるのである。
※産経新聞ホームページより抜粋 ココマデ——————————–
すごいですね、やはりお坊さんは偉かった。実験結果から、他人の感情や行動に対する共感の度合いが高いと、自然免疫力が活性化するようです。古今東西、宗教的な情緒を導く「いのり」が心身を整える役割があることがバイオテクノロジーの観点から注目されているってことも凄いですね。
我々神職も「いのり」が仕事ですので、なんか自信をもらえました。
ところでみなさん、「いのり」ということで、毎日の日課としてお参りされてますか?
是非朝一番にお参りされますことをお薦め致します。
(神棚の無い方は下記写真の簡易神棚は無料ですのでこの機会にどうぞ。申し込みは舩木家まで。)
目に見えない神に心を寄せる習慣が「気づき」を多くし、「直感力」と「正邪を見極める洞察力」を導きます。お祈りするときは我心の無い素直な気持ちでお祈りすると神様は喜ばれるみたいですよ。