月別アーカイブ: 2019年9月

令和元年の夏を振り返って 四方神社栂彦祭

宮司です。台風15号が接近していますが富山は晴天で真夏日。暑いですね。夏がまた戻ってきたような日です。太平洋側の被害が心配なところです。

さて、8月18日は恒例の四方神社の栂彦祭。四方の漁民を救うために自刃された栂野彦八翁を顕彰するお祭りです。家内の実家である栂野家はその末裔と言うことで神職家を代々勤めております。

四方の夏は漁業協同組合の「恵比須祭」の海上渡御祭に始まり、お盆明けの「栂彦祭」で締める、みたいな感じです。

先ずは早朝より氏子から奉納された献灯の提灯を設営します。お祭りは夕刻7時からで提灯の灯りの下で神社本殿横の栂野彦八彰徳碑に栂野彦八翁の御神霊「四方建比古神」をお招きして祭典を行います。奉納として呉山岳風会が詩吟の奉納をします。毎年恒例で「栂野彦八翁を讃える歌」も奉納されます。

祭礼が終われば本殿前にて奉納行事として四方小学校の児童が和太鼓を奉納演奏しました。
次に今年初めての試みで「とやま語りの会」による「栂野彦八翁物語」が披露されました。
語り部の話に合わせて大正琴の伴奏で情景の効果音を演出。加えて過去に製作された四方小学校生徒による栂野彦八物語りの「版画」をスライドショーにして語り部の話にリンクさせました。今年初めての試みでしたが、語り部に合わせて大正琴とスライドの演出効果がマッチして良かったと思います。加えて郷土の富山にまつわる歌を大正琴に合わせて歌いました。最後には「四方踊り」で過ぎゆく夏をしめやかに見送りました。

毎年の事ながら、200年を過ぎた今日も命がけで地域を救った栂彦さんは四方の方々のみならず、広く世の中に未来永劫に語り継がれるご存在であられることを伝える意味でも「栂彦祭」は盛大に継承されるべきお祭りである続けるでしょう。

 

 

令和元年の夏を振り返って 第四町内 稲荷神社祭礼

宮司です。8月18日は新川神社の境内外に鎮座する稲荷神社の例祭です。当日は四方神社の栂彦祭と重なっておりますので泰子権禰宜さんが奉仕しております。
この日は新庄町にある結婚式場、アーヴェリール迎賓館で12時から挙式もありましたので、朝から大忙しです。早朝7時から四方神社で栂彦祭の提灯設営。すぐ新庄に帰還して二人で結婚式奉仕。終わって私は四方で設営の続き。泰子権禰宜さんは稲荷神社奉仕の後、夜は栂彦祭奉仕という過密スケジュールですが、これを乗り切れば一段落です。
実は私は一度も奉仕したことがございません。今までは名誉宮司がお仕えしておりましたし。
私は四方の栂彦祭の設営準備で忙しいので今回、記録写真を撮って戴きまして概要を知ることが出来ました。

この稲荷神社は鎮座時期や由来などは判らないのですが口伝では安政5年(1859)の大洪水で昔の地形は失われてしまったのですが、昔は小高い丘に田の神として新庄の田んぼを見下ろす場所に鎮座していたそうです。今は「商売繁盛」で有名ですが、「稲成り」が「いなり」ですから本来の御神徳は「豊作を導く神」であります。現在は新庄町第四町内の方々が「地蔵盆」みたいな感じでお祭りを仕切って戴いておりますので有り難いことです。

令和元年の夏を振り返って 天正寺町内納涼祭

宮司です。もう9月。怒濤の8月を過ごしてようやく一息です。
沖縄旅行は11年間バカンスらしいバカンスを過ごせなかった宮司さんにとって、精神的に穏やかな安定をもたらした良い旅行でした。やはり休暇は必要ですね。たまに遠くへ旅してレクリエーションしたほうがいろんな意味で日々の生活や仕事のクオリティーが上がるような気がします。
最近、酒を飲んだら毒を吐く傾向が強くて自分でも自己嫌悪に陥っていたのですが、沖縄旅行以降はいつの間にか治ってましたね。穏やかな心でいられるような気がします。

さて、今回の話題は私どもの奉務神社37社のひとつ、天正寺という町の納涼祭に宮司としてご招待を受けましたのでお言葉に甘えて参加して参りました。この町内は平成10年に道路の拡幅に合わせて境内地の形状変更を余儀なくされた機会を良い風に捕らえて老朽化した社殿の改築を成功させた所です。少彦名社が氏神ですが、旧来の農村である元村と、新興住宅地が混在する町内で募金活動なども奉賛会を結成し、活発に活動されていましたので新川神社でも参考にさせて戴いた地域です。

毎年参加させて戴いておりますが、此所の納涼祭の目玉はバンド演奏に合わせて町内の子供達が振り付きのダンスを踊ったり、若いお父さん達も振り付きの歌を歌うなど「隠し芸大会」みたいなノリがいいんですよ。多分、忙しい中を皆さん集まって練習しているんだろうなぁと思いますが、仕事でお疲れのお父さん達が照れもせずに振り付きで踊っている姿は涙ぐましくも感動的です。
子供達も無邪気に喜んで踊ったり歌ったりしていますので、こうした手作りの演出はなかなか真似できないなぁと思いました。多分、プロのエンターテインメント関係の方がプロデュースしているんだろうなぁと思いますが、その持って行き方は一度聞いてみたいと思います。