12月2日本年最後の鷹乃羽雅楽会温習ご報告。

禰宜です。遅くなりましたが鷹乃羽雅楽会温習のご報告いたします。
本年最後の温習で、次回は年明け2月17日(日)になります。
我々神職はこれから年末年始忙しくなりますが、二月に元気な皆さんとまたお会いできる日を楽しみにしています。
私は経験上、雅楽を習得するのに、一番の近道は基本に忠実に練習することだと感じました。
まずは唱歌を歌えること。しかも一人で大きな声で、音程を正しく保ちながら歌えるように。
唱歌を大きい声で歌わないと、息づかいの練習になりません。唱歌がしっかり歌えないのに管が吹けるわけがないということです。

また、正しい音程で歌うことは難しいのですが、この訓練をしないと、管を吹いていて正しい音程が取れているかどうかわからないですからね。

笙は特に演奏自体がメロディではなく和音の伴奏になりますが、歌うように息づかいを使って吹くことが「歌心」のある良い演奏になるような気がしますので

唱歌には力を入れてしまいます。実際、唱歌をうるおぼえで吹いても楽しくないんですよ。曲のメロディ、構造がわかっているから篳篥と龍笛に合わせられるし

最終的には暗譜して演奏できるようになると、他の管の音に神経を廻せますので他の管の音が良く聞こえるようになります。

時間がかかりますが、山頂を目指さないと登頂できませんので、やわやわとやっていきましょう。

今日は公民館が予約済みで使えないので、龍笛部会はお宮が会場です。

温習内容は越殿楽の吹きを中心に練習されました。五常楽も唱歌・演奏をしたそうです。

篳篥部会。栂野先生のこの手振りは音程の高低指導の様子ですな。

篳篥部会は越殿楽の演奏を中心に、五常楽と陪臚の唱歌を歌ったそうです。

手取足取りの指導がやはり重要だと思います。

左が私の倅(信明)で左が甥(靖忠)です。雅楽を始めるに際して、半ば強制的にさせたのですが意外に楽しんでやっているようです。二人に大声で復唱させた言葉は「芸は身を助ける」。鉄は熱いうちに打て、ということでインストール中。なんでも一つで良いから得意分野を持て、と教えています。

笙部会は舩木家の座敷で。ここは実は社務所扱いです。事務所ですな。来客の応接と廊下は倉庫と化してしまっています。他人にはみせられません。コピー機もしょうが無いので座敷の廊下に置いてあるんです。

笙部会は電気コンロがありますので夏は辛いですが、冬場は暖かくて良いです。皆さん、真摯にお稽古いただいてこちらも熱が入ります。笙部会は越殿楽の唱歌と、笙の基本的な息づかいと初歩的な手移りを致しました。