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5月24日鷹乃羽雅楽会温習・5月27日第19回古事記に親しむ富山中巻下巻完全読破編夜の部開催

もう初夏という感じの天気が続きますね。禰宜です。明日から日枝神社に泊まり込みですので、まとめてご報告しておきます。
鷹乃羽雅楽会も待望の直垂が納品され、来月にはとある祝賀会のオープニングの清興を務めることになりましたー、パチパチパチ。
なんと、装束を揃えたとたんに営業の話。ナイスタイミング。演奏依頼があっても衣装が無かったら様になりませんからね。
鷹乃羽雅楽会、対外的な公式デビューということになりますね。練習もはりきっていきましょう!

篳篥部会

龍笛部会。

龍笛初級コース。

全体温習。今回は壱越調、酒胡子、胡飲酒破を合奏しました、荒削りながら完奏。

最後に講師三人で「朝日舞」のデモ演奏をしまして神楽スタイルの紹介をしました。

さて、古事記も仁徳天皇の御代を終えて、履中天皇、反正天皇、允恭天皇の御時世を素読いたしました。
偉大な仁徳天皇の後ですから、あまり目立たないのかなと思いきや、結構面白いところです。履中天皇は仁徳天皇の御長男ですが、あるいみでやはり大物ですな。実の弟である墨之江中王との間に皇位継承争いが起こるのですがなんといいましょうか、酔っぱらって寝ているときに御殿に火を付けられて臣下に寝たまま担ぎ出されて馬で逃げて、酔いが覚めて「あれっここはどこ?」の問いに臣下が「墨之江中王が御殿に火を付けて殺されそうになったので逃げてきたのです」と答えますと「なんだ、そうか。野宿することになるんだったらテントぐらい持ってこればよかったのに、ここで寝ることになるんならねぇ」と御歌を詠まれたということです。すばらしい。どんな状況でもユーモアを忘れない履中天皇を見倣いたいですな。他にも允恭天皇の御代は氏姓の虚偽を正す為に探湯(くがたち)をおこなうことが記されています。ご存じですか?くがたち。神前に熱湯を炊いた鍋を備え付けて、いまでいう裁判、嘘発見機みたいなもので、ある事に関して正直者は熱湯の鍋に両手を入れても火傷はせず、嘘つきは大やけどをする、というすごい嘘発見機です。応神天皇の御代にも武内宿禰兄弟の争いで正邪判定に
おこなわれました。ひとつの「うけひ」ですね。『そうならばこうなる、そう でないならば、こうなる』とあらかじめ宣言を行い、そのどちらが起こるかによって吉凶を占う事ですね。本当に古事記は面白い読み物ですね、古代日本人の興味深い事柄がたくさん出てきます。最後には允恭天皇の皇子、皇女の悲恋の話で締めました。衣通郎女(そとおしのいらつめ)は数ある古典の中でも絶世の美女といいますか、身の光が着物をすり抜けてあらわれるほどの美女だったとか。今で言う「オーラ」が強い方でしょうね。天照大御神の美しさを日本書紀は「光華明彩(ひかりうるわしく)、六合(あめつち)の内に照り徹らせり。」と表現しましたが
それに通じる程魅力的な御方だったのでしょう、それ故に同母兄妹のタブーを犯してでもその本懐をまっとうされて、最後には伊予の湯、道後温泉のあたりでしょうか、心中されるわけです。ですが古事記の語り口調は淡々と、そしてどこかに肉親の情といいますか、惻隠の情といいますか、「もののあわれ」を感じるところでございました。

5月27日夜の部。高校生も参加。頼もしいですね。

みこしかつぎ伝授講習会並びに 第 11 回お宮で飲もう会開催ご案内

前回の練習風景。

禰宜です、暑い日が続きますね。さて、標記の通り第2回目になりますがみこしかつぎ講習会を開催します。

前回は香積廣野神社の二宮宮司さんにご指導戴きました。今回はご縁がありまして私の受け持ち地域である立山町立泉寺の藤川さんを通じて立山町日中の日置神社の方々が毎年神輿をかついでおられるということで、その青年会である日中公青会(にっちゅうこうせいかい)の若衆を招いて伝授していただくことになりました。

日中日置神社神輿練り ―立山歳時記  (動画サイトへ)

その後に、日中公青会の方々とも交流を深めるべく、 第 11 回お宮で飲もう会開催します。

みなさん、奮ってご参加下さい。

人力担ぎ用バージョンに復活させた時の面子。

みこしを担いだ後のお酒は美味しいよ。

飲んだくれ。

第二回田んぼ学校お田植え祭ご報告

爽やかな季節の風が吹き抜ける穏やかな日々です。無我夢中という言葉がありますが、この頃はなんとなくそんな領域に入っている禰宜さんです。

奉賛会の事業もいよいよ建築設計の大詰めに入ってきてますし、夢が現実になる過程をなんとなく集中しているようでほわわ〜んとしているような感覚で、他の事がスッカリと抜け落ちてたりしますので怖いですね、自分の記憶力が。まぁ疲れもあるんでしょうかね。ですけど今は毎日仕事が楽しくて、有り難いことです。

奉賛会の方々も施工のオリバーさんも一生懸命進めて戴いていますので、こちらも建築は初めてですが未知の事柄を聞くのが楽しくてワクワクしています。

私はどうも聞き慣れない「専門用語」が飛び交うとかえって好奇心がくすぐられるようで、なぜなぜ坊やになってしまいます。

専門用語など普段聞き慣れない言葉が飛び交うと普通ですと訳がわからなくなるので引いてしまうのでしょうけど、私は「何すか、それ?」「そんなことできるんですか?」と興味をそそられると同時に、専門用語使う人はあこがれると言いますか、わかっている人同士の会話に入り込めないと面白くないので、そういう会話は全然たいくつしないです。

途中わからなくても聞き流しながらあとで何となく聞いていたらわかることもありますし。何しろ、建設関係者が激論しているところを第三者として聞いていると楽しいです。

たまには「施主の意見も聞いてよ〜」って思ったりもしますが、夢中になって議論することは大事ですね、最終的に落としどころが必要ですが。

と、いうことでやりましたよ、第二回田んぼ学校お田植え祭。今回は昨年のように富山県神社庁の神職の助勢無しの単独でおこないましたがなんとか成りました。

田んぼ学校は私の希望で有り夢でありましたので、準備段階から後片付けまで、「無我夢中」の言葉そのままでした。

実施しているときはなんか、鷹乃羽雅楽会の雅楽の音色や田男、早乙女のかわいい姿に心をうばわれて半分は夢の中にいるみたいなんですが、半分は覚醒していまして次の段取りや廻りの様子をうかがって天候のことや運営の内容をシュミレーションしてたりします。ですから終わった後の数日間は心地よい達成感と、脱力感といいますか、大げさなんですが「あれは現実だったのか」みたいな感覚になります。気持ち、入りすぎですかね?ぼーっとしたくなります。田んぼ学校ロスト状態。

ただ、昨年もそうでしたが川嶋一人さんがご奉仕で事細かに一部始終を記録写真を撮って戴いて(なんと712枚!)、それを眺めながら酒を飲むのが楽しみです。

無我夢中の時間を写真という時間を切り取った「瞬間」を見ることによって、「現実に起きたことなんだ〜」と認識できることがありがたいです。川嶋さん、いつもありがとう。

ということで前置きが長くなりましたがご報告です。

朝方、雨、降り止まず。

数日前の天気予報では朝方に晴れると言っていたくせに、どうやらずれ込んだ見たくて急遽、念のために雅楽楽人用のテントを倅二人と張りました。

昨年はイセヒカリでしたが今年はコシヒカリを植えます。生育の性質からやはりコシヒカリの方が作業をしやすいという奉耕者の意見によります。

田男・早乙女がお運びする神饌。なるべく軽いメニューを用意したつもりです。

コシヒカリの早苗。いつ見ても思うのですが、綺麗ですよね。

途中で落ちないように、絶妙のバランスで野菜を組み立てます。こんな事が好きだったりします。パセリ、ブロッコリー、パプリカ。軽い物ばっか。

これは単なる米ならず、昨年田んぼ学校で収穫した「イセヒカリ」でごわす。これが今回一番 感慨深いことでしたね。自分たちで植えて収穫したお米を神様にお供えできたことがなによりでした。

鷹乃羽雅楽会の女子の部。たまたま今回は男性一人でした。直垂は初めて着用です。綺麗ですね。

本年の早乙女。昨年経験してくれた娘もいますので心強いです。偶然に5人とも5年生。みんなかわいいですね。

田男。小学3年生から6年生までまんべんなく参加。

伝供(でんく)のリハーサル。一通りお運びをしました。これで本番も大丈夫でしょう。子どもは戸惑いながらですが、飲み込みも早いですね。

主催者を代表して田添茂信総代会会長挨拶。昔は田植えの季節になると早乙女が大勢出てきてみんなで田植えをしたものだと昔話を聞かせて戴きました。

奉耕者、吉田榮一さん。昨年も何から何までお世話になりました。

奉耕者、田添啓一さん。この方の知恵と技術が田んぼの開墾に生かされました。いつもありがとうございます。

さて、いよいよ本番です。神に仕える童子、童女。麗しい光景ですね。

最後に田植えをするコシヒカリの早苗を御神前に運びます。

集合写真ぱちり。この後、地下足袋に履き替えて田んぼへ向かいます。

出発前のガールズトーク。

いよいよ参進。いや、ほんとうに晴れて良かったですよ、春祭りは雨に降られっぱなしでしたので。新川神社の祭事には雨が多いのは、龍神がいらっしゃるからです。私が雨男だと言うわけでは無いと思います、多分。今日は止めてくれました、ありがたや。

歩きながら雅楽が演奏されます。道楽と言いまして、なかなかしんどいですよ。息が上がります。

先ずはプロから植え方の教授をいただきます。簡単なようでなかなか難しいですよ。

いよいよ田んぼに入りますが、先ずは言われたとおりに出来るか、リハーサル。

本番はみんな揃って、鷹乃羽雅楽会が越殿楽を演奏するのにあわせて私が太鼓を叩きます。その太鼓が鳴れば植える、次の太鼓がなれば次を植える、という感じで植えていきます。これは私が考えた新川神社流の田植え式です。昔は田植え歌があったそうですが歌詞もメロディも伝わっていませんので、新川神社独自の形を編み出したわけです。多分雅楽に併せて田植えするところは全世界の中でうちだけでは無いでしょうか?他にもあるのかな?聞いたことが無いもので。

田男達。今年は袴を脱いで田植えをしました。動きにくいんで。

楽人と太鼓を打つ禰宜さん。子ども達の様子を見ながら太鼓を打たないと子ども達が焦るといけないので、このあたりは子ども達と一心同体になったつもりで太鼓を打ちます。

おろしたての直垂を纏った鷹乃羽雅楽会。新緑と藤紫がよくマッチしています、絵的に。3年目でここまでよくなったもんですよ、感慨深いです。参加者の方々の熱意あっての今日だと思いました。

早乙女の手。

田男の手。

チビッコも頑張ります、泥沼と格闘。はっけよおい〜

のこった、のこった。よかった、洗濯物増えなくて。お母さん、安心の笑顔。

早乙女の植え方がやはりおんなのこですね。何とも言えず良いですね。

この絵も男らしくて良いですね、いいぞ、益荒男。男は男らしく、女は女らしく植えるんですね、やはり。

ちびっ子達も田んぼに入って奮闘。なにげに曲がって植えられているところがチビッコの植えたところですので、多分すぐわかります。そのへんが面白いですね。

仕事を終えた田男達。派手に汚してくれました。

昼食には昨年収穫したイセヒカリに地元スーパーの大阪屋特製カレーをかけて。ここのカレー、美味しいんで初心ですよ。チビッコには少し辛かったかな?昼食の後はお米にまつわるクイズゲーム大会。お父さんにも手伝って貰います。

質問があって答えは4選択。正解だと思う番号のお父さんの前に並びまして、正解者には駄菓子がご褒美。

たわいもないゲームですけど子どもは真剣、問題を出す私も真剣でしたので楽しかったです。たいしたトラブルも無く無事終了。めでたし、めでたし。夢のようなひとときでした。

 

鷹乃羽雅楽会・5月9日篳篥初級コース 5月10日定例温習会ご報告

禰宜です。いよいよ今週末に田んぼ学校ということで、準備に専念しているところです。
早乙女は5名揃いましたが田男があと1名です。まぁ、なんとかなるでしょう。
と、いうことで恒例の雅楽温習会のご報告です。
鷹乃羽雅楽会も三年目にしていよいよ演奏依頼がちらほら舞い込むようになってきましたー、パチパチパチ。
それに今回、鷹乃羽雅楽会専用の直垂を仕立てることになりました〜パチパチパチパチパチ。
今後の16日お田植え祭には装束が間に合う予定ですので楽しみです。お金はかかりますが、やはり装束が無いと演奏活動が出来ませんからね。
ということで、益々練習に精を出す皆さんの様子をご覧ください。

先ずは9日、午後7時からの篳篥初級コースです。神輿渡御のお手伝いに行って疲れたので時間まで一休みのつもりが寝過ごして遅刻してしまいました、一番近くに住んでいるくせに。反省。ですが疲れも頭もスッキリとした状態で練習できたので楽しかったです。

今回は皇麞急を最後まで吹いてみました。しんどいけど、慣れればなんとかなるでしょう。

次回は盧舌の削り方を教えてもらいます。

5月10日の定例温習会は龍笛初級コースも同時開催しています。

今回はほぼ全員集合の龍笛部会。やはりこうでなくっちゃ。

篳篥部会も初級コースの方が合流すると賑やかになりますね。

笙部会は田んぼ学校もありますので久しぶりに平調の音取、越殿楽、五常楽、陪臚を復習しました。鳳笙もいよいよ初級者コースを開設します。本日志願者が見学に来られました。少しずつ層を厚くしていきたいです。

本体の練習後、田んぼ学校奉仕組は居残りで当日のリハーサルを。式典の進行に合わせての演奏ですのでいつもの演奏以外のスキルが必要になりますので大変です。

 

近況ご報告、田んぼ学校準備中です。

禰宜です、お久しぶりです。とにかく毎年3月〜4月は年度初めで忙しいです。GWは久しぶりに休みました。多分、昨年の11月!から休みらいしい休みは取れていませんでした。
仕事がない日でも、事務の仕事や神社以外の業界の仕事など、プロジェクトに追われながらですので毎日宿題が溜まってくるような日々です。休んだとしても半日だけ買い物したとか、二日酔いで半日寝てたとかぐらいで。
GWは天気も良かったのですが、自分が一番やりたいことをしました。何かというと「部屋の掃除」。スッキリと溜まった不要な物を整理し、いよいよ本格化してはしりだす400年祭の準備の前に陣中を臨戦態勢にしたかったので。久しぶりに好きな音楽を鳴らしながら。ジミヘンのBOXセットCDを一日かけて順番に聞きました。5月の爽やかな昼間にジミヘンは似合うのか?と思われるかも知れませんが、近年発売された未発表録音は実にいいんですよ、昼下がりの午後にも。ジミヘンがスタジオで録り貯めていた音源はリラックスしてメモ代わりに録音された物がほとんどですので、実に良い感じです。実験的な要素も多くて、どれも「ジミヘン」の音ですが気負いが無い感じで新たな発見でした。未発表音源と言いましてもクオリティは高いです。マニアックな音源ですのでだれもが聞いて気に入る種類の音楽では無いですが、物好きな人は是非聞いてみて下さい。
と、前置きが長くなりましたが近況のご報告です。先ずは写真で。

来週の土曜に第2回田んぼ学校お田植え祭斎行します。今日の時点で田男1名、早乙女2名の空きがあります。奮ってご応募下さい。

最近、手帳を交換しました。京都修業時代に買った物ですのでかれこれ20年以上使いました。今回仕事の内容が立て込んできましたので思い切ってシステムリフィールに「フランクリン・プランナー」を導入したところ、サイズが合わなくなったので専用のバインダーを購入。よく似た感じの物を選びました。

本当に気に入った物を長く使い込むのが好きなので、ご覧の通り20年以上の手垢が。色々な場面を共に潜り抜けてきた同志で身体の一部のようなもんです。SAZABY製。ご苦労様。

新参者。フランクリン・プランナーは標準のバイブルサイズより横が少し大きめなので専用のバインダーも少し横が広めです。使いこなすまで少し時間がかかりそうですが、タスクリストや、プロジェクトを進めるのに使いやすい物が欲しかったので試用中です。

招霊の木の花。可憐です。これ以上開かずに散ります。一円玉のデザインの木です。神様が降りてくる木だと言われています。新庄町の上井造園さんの御奉納です。

紅白の梅、桜の次に咲いてくれます。

はなみずき。こちらも毎日花びらの色合いが変化していくので毎朝眺めると楽しいです。

咲き始めは赤が濃いのですがだんだんピンクになっていきます。

田んぼ近くの荒れ地にも草が萌え萌え〜と新芽を出します。朝露に朝日を浴びると清々しい感じです。

瑞々しい感じが五月ですね。

来週16日土曜日に開催の田んぼ学校お田植え祭の神饌田にも水が張られました。

今年はイセヒカリでは無く「コシヒカリ」を植えます。やはり、北陸にはコシヒカリが合うようです。

今年はどんなお米が穫れるか、楽しみです。

 

最後に、禰宜さん休日のお供、ジミヘンBOXset二種類。お蔵入りでこのクオリティ。やはり時代を通して世界的に評価が高い人はすごい。BOXって落ち着いてじゃないとなかなか聞く気がしませんので今回は通して聞けて新しい発見が沢山有りましたので良かったです。アコギの弾き語りブルースなんか、いなたいかんじでたまらんですな。昼下がりの午後にもいけます。元々、ラヴ&ピースの人ですからね。ピースフルな感じです。