第二回田んぼ学校お田植え祭ご報告

爽やかな季節の風が吹き抜ける穏やかな日々です。無我夢中という言葉がありますが、この頃はなんとなくそんな領域に入っている禰宜さんです。

奉賛会の事業もいよいよ建築設計の大詰めに入ってきてますし、夢が現実になる過程をなんとなく集中しているようでほわわ〜んとしているような感覚で、他の事がスッカリと抜け落ちてたりしますので怖いですね、自分の記憶力が。まぁ疲れもあるんでしょうかね。ですけど今は毎日仕事が楽しくて、有り難いことです。

奉賛会の方々も施工のオリバーさんも一生懸命進めて戴いていますので、こちらも建築は初めてですが未知の事柄を聞くのが楽しくてワクワクしています。

私はどうも聞き慣れない「専門用語」が飛び交うとかえって好奇心がくすぐられるようで、なぜなぜ坊やになってしまいます。

専門用語など普段聞き慣れない言葉が飛び交うと普通ですと訳がわからなくなるので引いてしまうのでしょうけど、私は「何すか、それ?」「そんなことできるんですか?」と興味をそそられると同時に、専門用語使う人はあこがれると言いますか、わかっている人同士の会話に入り込めないと面白くないので、そういう会話は全然たいくつしないです。

途中わからなくても聞き流しながらあとで何となく聞いていたらわかることもありますし。何しろ、建設関係者が激論しているところを第三者として聞いていると楽しいです。

たまには「施主の意見も聞いてよ〜」って思ったりもしますが、夢中になって議論することは大事ですね、最終的に落としどころが必要ですが。

と、いうことでやりましたよ、第二回田んぼ学校お田植え祭。今回は昨年のように富山県神社庁の神職の助勢無しの単独でおこないましたがなんとか成りました。

田んぼ学校は私の希望で有り夢でありましたので、準備段階から後片付けまで、「無我夢中」の言葉そのままでした。

実施しているときはなんか、鷹乃羽雅楽会の雅楽の音色や田男、早乙女のかわいい姿に心をうばわれて半分は夢の中にいるみたいなんですが、半分は覚醒していまして次の段取りや廻りの様子をうかがって天候のことや運営の内容をシュミレーションしてたりします。ですから終わった後の数日間は心地よい達成感と、脱力感といいますか、大げさなんですが「あれは現実だったのか」みたいな感覚になります。気持ち、入りすぎですかね?ぼーっとしたくなります。田んぼ学校ロスト状態。

ただ、昨年もそうでしたが川嶋一人さんがご奉仕で事細かに一部始終を記録写真を撮って戴いて(なんと712枚!)、それを眺めながら酒を飲むのが楽しみです。

無我夢中の時間を写真という時間を切り取った「瞬間」を見ることによって、「現実に起きたことなんだ〜」と認識できることがありがたいです。川嶋さん、いつもありがとう。

ということで前置きが長くなりましたがご報告です。

朝方、雨、降り止まず。

数日前の天気予報では朝方に晴れると言っていたくせに、どうやらずれ込んだ見たくて急遽、念のために雅楽楽人用のテントを倅二人と張りました。

昨年はイセヒカリでしたが今年はコシヒカリを植えます。生育の性質からやはりコシヒカリの方が作業をしやすいという奉耕者の意見によります。

田男・早乙女がお運びする神饌。なるべく軽いメニューを用意したつもりです。

コシヒカリの早苗。いつ見ても思うのですが、綺麗ですよね。

途中で落ちないように、絶妙のバランスで野菜を組み立てます。こんな事が好きだったりします。パセリ、ブロッコリー、パプリカ。軽い物ばっか。

これは単なる米ならず、昨年田んぼ学校で収穫した「イセヒカリ」でごわす。これが今回一番 感慨深いことでしたね。自分たちで植えて収穫したお米を神様にお供えできたことがなによりでした。

鷹乃羽雅楽会の女子の部。たまたま今回は男性一人でした。直垂は初めて着用です。綺麗ですね。

本年の早乙女。昨年経験してくれた娘もいますので心強いです。偶然に5人とも5年生。みんなかわいいですね。

田男。小学3年生から6年生までまんべんなく参加。

伝供(でんく)のリハーサル。一通りお運びをしました。これで本番も大丈夫でしょう。子どもは戸惑いながらですが、飲み込みも早いですね。

主催者を代表して田添茂信総代会会長挨拶。昔は田植えの季節になると早乙女が大勢出てきてみんなで田植えをしたものだと昔話を聞かせて戴きました。

奉耕者、吉田榮一さん。昨年も何から何までお世話になりました。

奉耕者、田添啓一さん。この方の知恵と技術が田んぼの開墾に生かされました。いつもありがとうございます。

さて、いよいよ本番です。神に仕える童子、童女。麗しい光景ですね。

最後に田植えをするコシヒカリの早苗を御神前に運びます。

集合写真ぱちり。この後、地下足袋に履き替えて田んぼへ向かいます。

出発前のガールズトーク。

いよいよ参進。いや、ほんとうに晴れて良かったですよ、春祭りは雨に降られっぱなしでしたので。新川神社の祭事には雨が多いのは、龍神がいらっしゃるからです。私が雨男だと言うわけでは無いと思います、多分。今日は止めてくれました、ありがたや。

歩きながら雅楽が演奏されます。道楽と言いまして、なかなかしんどいですよ。息が上がります。

先ずはプロから植え方の教授をいただきます。簡単なようでなかなか難しいですよ。

いよいよ田んぼに入りますが、先ずは言われたとおりに出来るか、リハーサル。

本番はみんな揃って、鷹乃羽雅楽会が越殿楽を演奏するのにあわせて私が太鼓を叩きます。その太鼓が鳴れば植える、次の太鼓がなれば次を植える、という感じで植えていきます。これは私が考えた新川神社流の田植え式です。昔は田植え歌があったそうですが歌詞もメロディも伝わっていませんので、新川神社独自の形を編み出したわけです。多分雅楽に併せて田植えするところは全世界の中でうちだけでは無いでしょうか?他にもあるのかな?聞いたことが無いもので。

田男達。今年は袴を脱いで田植えをしました。動きにくいんで。

楽人と太鼓を打つ禰宜さん。子ども達の様子を見ながら太鼓を打たないと子ども達が焦るといけないので、このあたりは子ども達と一心同体になったつもりで太鼓を打ちます。

おろしたての直垂を纏った鷹乃羽雅楽会。新緑と藤紫がよくマッチしています、絵的に。3年目でここまでよくなったもんですよ、感慨深いです。参加者の方々の熱意あっての今日だと思いました。

早乙女の手。

田男の手。

チビッコも頑張ります、泥沼と格闘。はっけよおい〜

のこった、のこった。よかった、洗濯物増えなくて。お母さん、安心の笑顔。

早乙女の植え方がやはりおんなのこですね。何とも言えず良いですね。

この絵も男らしくて良いですね、いいぞ、益荒男。男は男らしく、女は女らしく植えるんですね、やはり。

ちびっ子達も田んぼに入って奮闘。なにげに曲がって植えられているところがチビッコの植えたところですので、多分すぐわかります。そのへんが面白いですね。

仕事を終えた田男達。派手に汚してくれました。

昼食には昨年収穫したイセヒカリに地元スーパーの大阪屋特製カレーをかけて。ここのカレー、美味しいんで初心ですよ。チビッコには少し辛かったかな?昼食の後はお米にまつわるクイズゲーム大会。お父さんにも手伝って貰います。

質問があって答えは4選択。正解だと思う番号のお父さんの前に並びまして、正解者には駄菓子がご褒美。

たわいもないゲームですけど子どもは真剣、問題を出す私も真剣でしたので楽しかったです。たいしたトラブルも無く無事終了。めでたし、めでたし。夢のようなひとときでした。