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新川神社の成人式「元服祝(げんぷくいわい)」「髪上祝(かみあげいわい)」のご紹介

禰宜です。ようやく、一段落が付きました。本年の正月は天候に恵まれてスムースに事が進みました。昨年は色々と新しい事に挑戦、実施した実りの多い年でした。私自身、ここ近年の中では自分でも満足のいく取り組みを始められたことを実感できた、良い年でありました。今年は昨年始めた事柄をより煮詰めていく、磨きをかけていく年にしたいと思います。英語ではブラッシュアップ【brushup】と言いまして、最近よく聞く言葉ですが、靴にブラシをかけて磨き上げたり、お気に入りの楽器や道具をメンテナンスする時間というのは余裕があるときに楽しみながらしたい時間です。本年は大雑把に動かした活動を本来もっとこうしておきたかったレベルに上げる作業をしていきたいです。このHPもそうです。まだまだ未完成の部分が多いので、ブラッシュアップさせていきます。小学生のページと御祭神について、境内のご紹介など順次進めていきます。水面下で作業は進めていますので、乞うご期待ください。

さて、過日1月14日成人の日ですが、私事で恐縮ですが倅の元服式を執り行いました。一般的には二十歳の成人式ですが、新川神社の成人式は古式に倣いまして数え年15歳男子が元服祝、数え13歳の女子には髪上祝の御祈祷を実施しています。昔の成人は年が早かったんですね、寿命そのものが今より短いですからそうだったのかもしれません。
7〜8年前に富山県神道青年会の中で成人祭の在り方の見直しを課題にして研究した事があります。ご承知の通り、近年の成人式の荒れ様はすでに二十歳の成人祭の形骸化も伴って、あまり意味を成さなくなってきたように感じました。昔は神社へのお参りが多い時代がありましたが年々減少していきまして、今でも継続して実施している処もありますが、本人達が参加するのは稀です。そんな現状に対して神職としてどのように対処するかと議論いたしましたら、原点回帰、温故知新で本来の成人式である元服・髪上を復活させることにしました。ここ数年で年間数は少ないですが、お正月に親子でお参りされていきます。今日は私の倅の長男・信明の元服祝いの様子を紹介します。本当は髪上祝いも紹介したいのですが、何分肖像権の問題もありますので、いづれ協力してくれる方を見つけて、ご紹介します。元服式として男子には男親から金盃に御神酒を注いで貰いまして飲むまね(すこしなめても良い)をして戴きます。女子の髪上式は本来は髪の毛を結い上げる儀式ですが、現代では髪型がそれぞれですので儀式として実施が難しかったので、それに変わる儀式として舞妓さんが塗る口紅をお母さんに塗って貰う儀式をします。貝殻に塗ってある紅を小筆で口紅にさす時にはお祝いの女子に手鏡をもって、その様子を見て貰います。私が初めて奉仕した女の子なんですが、お母さんに塗って貰って大人びた顔をみて、やはり女の子なんですね、ほんとーに良い笑顔で微笑んだあの子のあの笑顔を私は忘れません。なかなか良い儀式ですよ、いつか写真で紹介しますね。

髪上祝には手鏡で紅をさす様子を見て貰います。これが良いんですね、なんとも。母親が娘に口紅をさして上げる様子はなんともいえません。

元服式の金杯。結婚式の三三九度と同じ台座で行います。

記念の御守りの内符。それぞれの銘に神璽印。

綺麗な錦袋。好きな柄を選んで貰います。この御守りは一生物で、お祝いの記念に永久に持っていて貰います。

内符を入れて紐で間口を絞って出来上がり。御守りも古式さながらの物にこだわってみました。

元服式の記念品として儀式で使った金盃を授与します。二十歳になったらこの金盃をもう一度出してきて一杯やってほしいですね。

同じく、口紅初差しの儀に使った京紅を記念品として差し上げます。

京紅のいわれが書いてある紙が同封されています。

今日は元服式ですので私の弟の同級生が42の厄年で奉納していただいた、「とっておき」の綺麗な案で執り行います。

本人着座。制服着用。

祝詞奏上。富山では元服立山登拜が伝統として今日まで継承されています。一応、倅は雄山山頂に登拜済みですのでまぁ、一応は元服を迎えられると言うことになりますかな。

御神霊拜戴・鈴振りの儀。神様の御神威を鈴の音に託してお分けする儀式です。

御神酒を金盃に注ぎます。

御神酒を舐めてみたら苦かったそうです。

倅が選んだのがこの柄。

内符を見せてから錦袋に入れます。

結んで完成。

大事にもっとれよ。

玉串拝礼。

式が終わって、昔の元服の話を聞かせました。昔は元服したら家の跡取りの資格が公に認められること、武士の子供は元服の時に切腹の作法を教えられ、責任の取り方を躾けられたこと、幼名から大人の名前に変わる、源義家は氏神である石清水八幡宮の御神前で元服をして「八幡太郎義家」と名乗った、などなど紹介して、満13歳はまだまだ子供だけど20歳の成人まで独り立ちできるように今日から大人として扱うからそのつもりで居れ、と伝えました。

あけましておめでとうございます。

奉賛会の芳名簿とのぼり旗を手水舎に設置いたしました。

本年より年越大祓ご参列者と正月参詣者に禰宜さん手製の注連飾りを先着100名に授与致しました。すべて無くなりました。早速玄関の扉や、輪をほどいて神棚の注連飾りにして戴いている家もありました。神棚に伸ばして飾ることも出来るので、お好みでどうぞ。

年越大祓式の様子。大祓詞を参列者にむかい、宣読(せんどく)します。

舞いを舞っているように見えますが、これは「祓え津物」といいまして、古代の貴重品なる幣帛(布・麻)を八つに裂く事によって罪を購う儀式です。今で云うと紙幣を破り捨てるようなものでしょうか。

ご参列の方の今年一年の罪穢れを祓い、来る年が良い年であることを祈る「年越大祓祈祷」をしたあと、おみやげに私が丹精込めて作製いたしました「笑門来福しめ飾り」をお分かち致しました。

ということで、新年を迎えました。新年の写真は、まだ余裕が無くて撮れていませんので、うちの年賀状なんぞでご挨拶申し上げます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

新規おまもり・授与品のご紹介。

禰宜です。いよいよ大晦日です。もう寝なくてはと、思いながら今年最後の更新です。
沢山お知らせしたいことがあるのですが、なかなか手が回らなくてお伝えできてないのが残念ですが、
これだけ創ってきましたので、根性でアップします。
皆様に取りまして、来る年が良き年でありますように。
H25神木龍の珠

どべのなぎなたB5

H25御守り銘柄表 01

H25御守り銘柄表02

H25御守り銘柄表03

H25御守り銘柄表04 A3

H25御守り銘柄表05 A3

昨年の大雪で御神木の楠の大きな枝が折れて落ちてきました木材で謹製いたしました。まさに「木霊のわけまえ」です。貴重品ですよ。本来、御神木は切ることが出来ませんし、枯れた御神木では無くて、生木の御神木を一年間かけて乾燥させた木材で出来ていますので、これ以上の強力な御守りは今後出来るかどうか、正直わかりません。既に二個、予約済みです。

 

還暦の御祈祷を受けられた方専用の還暦御守り。表には感謝の言霊「ありがとう」。「ありがとう」の語源は「有り難し」。ようは「今まで色々あったけれども元気に長生きできたことはありえないくらいに幸せなことだ」と神様にお参りして「感謝」するのが「還暦祝い」です。赤色は還暦の時に身につける色です。

裏面に「還暦守」。他にもおめでたい言霊が刺繍されています。良いでしょ。

新川神社で御祈祷された方にお渡しする「撤下神饌(てっかしんせん)」。ようは「おさがり」です。私なりに厳選した物を調達してご用意いたしております。これは基本のお下がりの組み合わせです。

 

こちらはお初穂料壱万円のお下がり。御守りはどれか好きな物をひとつです。

お初穂料に併せて色々と霊験を現す物をお付けしていきます。これは参万円のお下がりです。

 

 

 

北陸銀行で昔の新庄町の写真展開催中。

北陸銀行新庄支店の待合室です。

新川神社からも多数提供しました。

舩木家に残る写真は祭礼の写真が中心です。

一番古い写真は明治時代の物です。

これは当HPの由緒にも掲示してあります、安政の洪水の被害状況を描いた絵地図です。新庄も被害を受けたことがうかがえる貴重な資料です。

禰宜です。北陸銀行新庄支店では只今新庄町の昔の風景を感じられる資料展を待合室で行っておられます。

当社の写真帳からも多数出品されました。来年の初め頃まで展示されているそうですので、お立ち寄りの際は眺めていってください。

銭湯、最高。

禰宜です、お久しぶりです。さて、年の暮れも迫ったある日、シャワーを使おうとしましたら出ない。あれっ、と思って湯殿の蛇口をひねると出る。他の水道もでる。では、シャワーの蛇口のトラブルか?と思い、配管屋さんに見て貰うと意外に重症のようで、シャワーの手前の地下で水道管が破れて漏水している疑いがある、ということでした。舩木家のボイラーは原因究明のため停止、温水の循環も停止ということでしばらくは銭湯通いとなりました。配管屋さん、仕事を沢山抱えていらっしゃいまして、来週じゃないと来られないと云うことです。普通ですと何かと不便に思うのですが、この際いつもと違う環境を楽しんでやろうと云うことで、銭湯通いを始めました。実を言いますと私は銭湯育ちなんです。内風呂なんて中学生になって今の家が出来てからですから。小学生までは近所の銭湯に通っていたのです、週に一回。つまり、週に一回しか風呂に入れないままに育っていましたので、普通、お風呂は週に一回入る物だと思って育ちましたが、あるとき、同級生の話の中で「二日に一回は風呂に入るのが常識」みたいな話を聞いてしまったときのショックは今でも覚えています。どうりで「フケ」がいっぱい出てくるわけだ、と妙に納得しました。頭、痒かったですもん、小学生の新陳代謝の盛んな頃ですからね。でも、あの頃はそんなの気にせずに、まぁ、しょうがないか、という感じで育ったんです。

久しぶりの銭湯、新庄には「薬師鉱泉」があります。歩いて2分くらいのところですので便利です。昨年、「テルマエ・ロマエ」っていう銭湯を舞台にした映画を家族で見に行って非常に面白かったので、倅達も喜んで毎日通っています。フルーツ牛乳、あるかどうか楽しみにしていったのですが無かったです。普通の自販機になっていました。昔ながらの冷蔵庫で「マミー」とか「スコール」とかあれば良かったのですが、いまどきねぇ。鄙びた感じの絵に描いたような鉱泉ですが、サウナやジェット風呂などもあり、それなりにバージョンアップしていましたが、お湯の熱さは昔と変わらずで懐かしく思いました。番台も男女兼用です。さすがに富士山の絵は無くなっていました。残念。昔から異常に熱いんですよ、ここの大浴槽は。小学生の頃は水をいれるとおっちゃんに睨まれるので我慢して入るしか無かったあの頃を思い出しました。寒い毎日、一日の終わりにあつーい湯に入ると、ストレスが吹き飛びそうな気がしますので、癖になりそうです。いいっすよ、銭湯。

赤茶けた鉱泉が出ているので「赤そぶの湯」です。

近況ご報告。

お久しぶりです、禰宜です。富山は雪です。こんなに早い時期にこんなに積もったのは驚きです。
ですがなぜか雪が降ると、元気になります。除雪とか大変なんですけれども、夜が明るかったり、たまに日差しがあると本当に綺麗です。雪かきも、雪さえ積もらなければ不要な労働ですので忌み嫌われる傾向にありますが、私は意外にやりだすとそう思わなくなったりします。
普段の運動不足解消、筋トレ、体脂肪燃焼運動には最適です。あと、不思議と綺麗に時間通りに除雪できると妙な達成感が味わえます。
というか、何でも楽しまなければやってられません、ということです、あはは。

最後に、社報「鷹乃羽」第4号アップしました。いち早くご覧いただけます。ではでは。

只今謹製中、年越大祓おみやげの新年注連飾り御守り。

鷹乃羽号。昨年お嫁に来ました、よく働く嫁です。メンテしてありますので絶好調です。

今年初の積雪で、除雪機出動とは。鷹乃羽雅楽会、図らずも繰り上げて開催しておいて良かったです。

除雪の後に瑞雲流れる境内。清々しい気分です。古事記が語る素盞鳴命の「我がみこころ、すがすがし」の気持ちが感じられました。

 

12月2日本年最後の鷹乃羽雅楽会温習ご報告。

禰宜です。遅くなりましたが鷹乃羽雅楽会温習のご報告いたします。
本年最後の温習で、次回は年明け2月17日(日)になります。
我々神職はこれから年末年始忙しくなりますが、二月に元気な皆さんとまたお会いできる日を楽しみにしています。
私は経験上、雅楽を習得するのに、一番の近道は基本に忠実に練習することだと感じました。
まずは唱歌を歌えること。しかも一人で大きな声で、音程を正しく保ちながら歌えるように。
唱歌を大きい声で歌わないと、息づかいの練習になりません。唱歌がしっかり歌えないのに管が吹けるわけがないということです。

また、正しい音程で歌うことは難しいのですが、この訓練をしないと、管を吹いていて正しい音程が取れているかどうかわからないですからね。

笙は特に演奏自体がメロディではなく和音の伴奏になりますが、歌うように息づかいを使って吹くことが「歌心」のある良い演奏になるような気がしますので

唱歌には力を入れてしまいます。実際、唱歌をうるおぼえで吹いても楽しくないんですよ。曲のメロディ、構造がわかっているから篳篥と龍笛に合わせられるし

最終的には暗譜して演奏できるようになると、他の管の音に神経を廻せますので他の管の音が良く聞こえるようになります。

時間がかかりますが、山頂を目指さないと登頂できませんので、やわやわとやっていきましょう。

今日は公民館が予約済みで使えないので、龍笛部会はお宮が会場です。

温習内容は越殿楽の吹きを中心に練習されました。五常楽も唱歌・演奏をしたそうです。

篳篥部会。栂野先生のこの手振りは音程の高低指導の様子ですな。

篳篥部会は越殿楽の演奏を中心に、五常楽と陪臚の唱歌を歌ったそうです。

手取足取りの指導がやはり重要だと思います。

左が私の倅(信明)で左が甥(靖忠)です。雅楽を始めるに際して、半ば強制的にさせたのですが意外に楽しんでやっているようです。二人に大声で復唱させた言葉は「芸は身を助ける」。鉄は熱いうちに打て、ということでインストール中。なんでも一つで良いから得意分野を持て、と教えています。

笙部会は舩木家の座敷で。ここは実は社務所扱いです。事務所ですな。来客の応接と廊下は倉庫と化してしまっています。他人にはみせられません。コピー機もしょうが無いので座敷の廊下に置いてあるんです。

笙部会は電気コンロがありますので夏は辛いですが、冬場は暖かくて良いです。皆さん、真摯にお稽古いただいてこちらも熱が入ります。笙部会は越殿楽の唱歌と、笙の基本的な息づかいと初歩的な手移りを致しました。

11月28日、第9回古事記に親しむ(夜の部)開催。

古事記の四方山話として、古事記編纂時期の皇室の皇位継承の系譜と、女性天皇の御業績と元正天皇の譲位時の宣命(せんみょう:みことのり:天皇陛下のご命令)をお話し致しました。この時期は本当に重要な時代で、日本の国の根幹が固められつつある時期に女性天皇の御活躍あってこそと改めて感じます。宣命を読むとひしひしと感じられるんですね。親心といいますか、祖先と子孫とを繋ぐ役割の「中今」の在り方が。すばらしいです。

11月26日新川神社にて新嘗祭(にいなめさい:収穫感謝祭)、神宮大麻・新川神社御神札頒布式斎行

今年の収穫を御神前に並べ、たてまつります。

御神前には神宮大麻と御神札。すべての御神札には遷霊式を致し、お清めと御魂におうつり戴きます。

新鮮な神饌、平目。神饌は鮮度が命です。だじゃれではありません。我々神主の業界での定めごとに、お魚の配置の仕方には決まりがありまして、「川背・海腹(かわせ・うみはら)」と云います。川魚である鮎とか鯉は背中を神様の方角に向けて、海の魚は腹を神様に向けてお供えするしきたりです。さて、平目はどうなるのでしょうは。本来は腹を向けなければならないのですが、平目の腹はいわゆる「裏返し」になりますので、さてさて、どうしたものでしょうか。とりあえず、目が有る表向きにお供えしました。だって、裏返しだと変ですよね、そう思いません?

龍神の元、今年も天災も無く、台風の被害も無く、安泰に過ごせ、収穫を戴きましたことを感謝致しました。

11月25日鷹乃羽雅楽会温習報告

笙部会。今回は吹くのに時間を割きました。越殿楽の唱歌を二人づつ歌って貰いました。上手になられました、皆さん。あとは合い竹の解説と息づかい、気替えの練習を二人づつしていただきました。暖め方、暖める温度も各自確認して、暖め過ぎと暖め不足をチェック。みなさん、暖め不足の様ですが、慣れれば大丈夫です。

意外にむつかしい笙の呼吸。吹くのは楽ですが同じように吸うのが難しいです。

手が小さくて届かないのもなんのその、子供は素直で、やれと云えば出来てしまうところがこわい。

藤井先生休講に付き、高岡の射水神社より炭谷淳講師急遽駆けつけて戴きました。ありがたき幸せです。

なにか、神妙な雰囲気ですね。越殿楽と五常楽の演奏、陪臚の唱歌をやったそうです。

篳篥部会。越殿楽の唱歌と演奏は越殿楽の2行目までやったそうです。

年越し大祓の授与品・笑門来福注連飾り試作品。

禰宜です。只今正月準備にかかっています。水無月の夏越大祓に続き、年越し大祓式も本年初めて参列者を募りまして実施いたす予定です。
夏越の大祓の時は茅の輪でしたので、年越しの大祓には新年の注連飾りを参拝者に差し上げたいと常々思っていましたので、早速試作品を作ってみました。
茅の輪御守りと同じような形ですが、材料は今年収穫された稲藁で作りました。紙垂(しで:稲妻みたいな垂らす紙のことです)を御幣のように組んで、「笑門来福」の文字を入れました。市販されているリース型の注連飾りは豪華で色紙とか紅白の水引とか色々と装飾品が付いていて綺麗ですが、新川神社では敢えてシンプルで簡素な仕様に致しました。真ん中の紙札には御朱印の縮小版が捺印されている御守り扱いですので、強力ですぞ。日時は12月31日、午後4時より。新川神社本殿前にて斎行いたします。

簡素がいちばん。(simple is best)

古事記に親しむ昼の部第8回開催。

禰宜です。さて、鷹乃羽雅楽会の報告はお知らせしてきましたが、古事記も回を重ねてはや8回目。最初は夜の部だけだったのですが、御婦人方から「夕食の準備や、夜は行き帰りが危ないのでお昼に出来ないか?」との御要望により、昼の部を始めました。ですから1ヶ月に3回、古事記の素読をしていることになります。昼の部は11名、夜の部も11名、ひもろぎ苑(中巻コース)は8名ですから丁度30名ですね。
第8回目の今日は「少名毘古名神・みもろやまの神・大年神の子孫・国譲りの最初の部分、天菩比神と天若日子」を素読しました。日本の国づくりで大国主とすくなひこなの神の共同作業で医療の処方を広めて公民(おおみたから)を助けたご功績や、国づくりの最後の最後には「神を祭ること」が成されたことにより国づくりが完成したんだという、神祭りの起源をあらわす重要な部分、それが日本最古の神社である大三輪神社の起源譚であることをお話ししました。新川神社の御祭神である大己貴命の御事績ですので、つい、力が入ってしまうところです。今回は、神道で重要なキーワードをいくつかお伝えいたしました。元正天皇の宣命からの言葉です。
「随神(かんながら)」「中今(なかいま)」「浄明正直(清き明き正しき直き心を持ちて)」「天地の神々」「公民(おおみたから)」。
皆さんの心と記憶の隅に留まってくれることをお祈りいたしております。

好奇心旺盛な御婦人方。古事記を原文で読んだるわー、という方は「荒魂(新魂)」の強い方ですよ、本当に。

いつも休憩時間にお菓子持ち寄って戴いて、皆さんでお分けします。美味しいお菓子をいつもありがとうございます。

鷹乃羽雅楽会11月18日開催報告

鷹乃羽雅楽会もいよいよ三ヶ月目を迎え、始めた頃は暑くも寒くも無い、過ごしやすい時期でしたが、ついにストーブに火を入れる時期となりました。
この機会に本殿に大型ストーブを入れました。於保多神社の秋祭りの御輿渡御をお手伝いに行ったときに、あそこは流通センターが氏子区域で、たまたま目に入って、昨年の旧型新品ということで安値(といってもけっこうします)でしたので本殿の冬場の稽古では必要なので買いました。やはり暖かいですね。よかったです、あのとき見つけて思い切って買っておいて。ですが、旧来の石油ストーブもストックしてあります。災害時は電気を使わない機材が役に立つので常備するように心がけています。たいがい神社は電化されにくい環境施設ですので、かえって災害時は自存自営できるようにしておいたほうが良いと私は思います。

さて、進捗状況ですが、龍笛部会は越殿楽の唱歌と演奏をやったそうです。五常楽も演奏をしてみたそうです。陪臚の唱歌を初めてさわりだけされたそうです。篳篥は越殿楽の唱歌と、今は舌を調整して音が出るように仕上げるのが大変なのでなんとか越殿楽を二行吹いてみたそうです。笙部会は越殿楽の唱歌を二〜三人ずつ歌って戴きまして直しを入れました。五常楽もみんなで歌いながら二三人でも歌って貰いました。陪臚の唱歌を私が歌って初めて聞いて貰いました。陪臚のうんちくもお披露目しました。

笙の演奏については、楽器の出し方、しまい方、炙り方、持ち方、構え方、暖める温度の確認、乙の合い竹の押さえ方、四拍の息の気替えの練習、短い気替えの練習をいたしました。次回の11月25日までに越殿楽と五常楽の唱歌を一人で歌えること、合い竹の「乙 ぼう 一 乞 工」の押さえ方を覚えること、息の「着替え」を短くても良いから練習することをお伝えしました。

実際は雅楽を習得するというとは大変な労力が必要なのですが、まぁ、たのしみながら 参りましょうか。

笙部会。ストーブ初始動。

笙部会。まずは越殿楽と五常楽の唱歌。みなさんだんだん上手くなってきてます。自信が付けばもっと大きな声で歌えるでしょう。自信を得るには練習ですな。練習とビッチパイプ。私はいつも手放しません。

今日はかわいい女の子が初参加してくれました。

篳篥部会。鳴るまでの舌の調整が大変、だそうです。

何事に付けても「道連れ」は心強いです。

篳篥部会の皆さん。なんか、倉庫みたいですね、社務所。すみません。

龍笛部会。みなさん真剣ですな。こちらも小学生が見学に初参加。

実は私も龍笛が好きなので受講したいんですけどね。

毎回思うんですが、私も参加したい。

今月は次回、11月25日です。藤井講師はご都合により欠勤ですが、強力な助っ人が、高岡より参ります。乞うご期待。

お薦め。

秋の夜長、二冊一緒にどうぞ。

禰宜です。最近、知り合いのアーティスト(画家)二人が口を揃えてお薦め戴いたのがこの本です。私も強くお薦めするのは、絵の表現力もそうですが、漫画の吹き出しがすべて原文であること。やまとことばそのまま。国生みの表現、好きです。特にイザナミの命さんの「しかよけむ」。あらためて、古事記が好きになる本です。お薦め。

五色の御箸 納品

お久しぶりですなぁ、禰宜です。いやぁ〜、忙しいのに加えて咳き込む風邪が長引いて疲れ気味です。祝詞を読んでいても笙を吹いていても咳き込むときは咳き込みますので、いつもの薬が聞いていないので再診していただいて薬を変えましたが、まだスッキリ直りません。
さて、そんなところに待望のニューモデルが納品されました。一般的に神社で厄除けや初宮など御祈願を受けられた方には撤下神饌(てっかしんせん)と云いまして、神様にお供えした「お下がり」をお渡しします。「おみやげ」の語源は「お宮からのお下がり」で「お宮下(みやげ)」ともいわれますように、御神威の籠もった物としてありがた〜い物が貰えます。定番はお米、御神酒、するめ、昆布、干菓子など食物ですが、その神社なりに御祭神のゆかりの有る物や記念品が付いてくる場合があります。その中でも多いのが「箸」でしょうか。新川神社でも昔から箸をお下げしていましたが、数年前からモデルチェンジを試していまして、ようやく完全オリジナルの「五色の御箸」を調製することが出来ました。これは新川神社のオリジナルですので他には売ってません。富山市の箸製造業者にカスタマイズオーダーした物です。
詳しくは中身の栞をPDFで置いておきますので見ていただきたいのですが、色や箸にもこだわりました。私、実は「割り箸」愛好家です。割り箸もどれでも良いのでは無くて、やはり好みがあります。いつもは石清水八幡宮(私の修行神社)の祝い箸を洗いながら使っております。塗り箸は滑るのであまり好きでありません。素朴な素木の感触が好きです。一時期、割り箸はエコではないからマイ箸というのもなるほどと思いますが、使い捨てではなくて繰り返し使っています。ですから結構割り箸って溜まっています。寿司屋の出前の分とか。と、いうことで以前から納得のいく物を神様に捧げて、参拝者の方々にお持ち帰りいただきたいという純粋な気持ちで、経費がかかるにもかかわらず、調製致しました。財務局長、見積もり見て絶句しておいででしたが・・・。基本的に妥協を許したくない性格なもので、今後もより良い、厳選された物をお下がりとして皆様に提供したいと思いますが、何分予算もありますので、少しずつ進化させていきたいと思いますので乞うご期待ください。

どうぞ、お正月の祝い箸としてご家族の団欒に。また大切なお客様のお手元にお使いいただけますれば幸いです。

箸は神と人との「はしわたし」をする神聖な物なのです。

五色の色は緑・黄・紅・白・玄(黒・紫)で、それぞれ和の伝統色を選びました。台紙は黒で色が映えるように。

鷹乃羽社紋。御神威の象徴。

箸のうんちくが書いてあります。箸は神と人を繋げる物なんですよ、実は。

PDFファイル「五色の御箸」解説文はこちら→ 御箸栞解説文